2005年12月のお便り   HOMEに戻る

12/31 福井の吉村さんから「どうぞ良いお年をお迎えください」
貧乏百姓は、「水のみ百姓」を脱却できないのか?
林さん。農文協の人がきましたよ。、私のところへも。ちょうど昼時でしたので
我が家の赤米のピラフを一緒に食べて、有機農業に励む仲間の話をたくさん聞き
ました。
高い本は買えないので冊子を1冊購入しただけだったのですが、バイクに颯爽と
乗り有機農業の人に本を勧めて廻る彼女にもう一度会いたいなー。と思ってまし
た。本当は仲間のところを廻っていた農文協の人だから私たちの仲間のことを一
番良くしているんでないかとも思います。農文協の廻った仲間のゲンキな話を聞
きたいなー。そんなこと思ってます。

前置きが長くなりすみません。百姓には100個の知恵が詰まっている。そんな
事を聞いて誇りにも思いそして山ちゃんのメーリングリストにも参加させていた
だいているわけであるが、百姓には裕福なイメージが適当でないのかもしれない。
貧乏や水のみが良く似合うのでないかと思います。
百姓の知恵は裕福では出てこない、知恵を絞る、苦労のなかでこそ出てくる知恵
でないかとも思う。
有機農業は林さんのように草取りマラソンに汗を流す間にこそ知恵が出てくるの
ですから1本1本んの草取りが手を抜けばその分だけ後で付けが廻ってくる。
私もヒエの多い田圃のヒエぬきをしながらどうしたらいいんだろうか汗をかいた
分だけ気持ちも強まります。誰かに手伝ってもらおうなら何で除草剤使わんの、
あんたはバカやわ!
ですからあまり人の応援は求めません。けれども確かにしんどいです。けれども
その知恵が出てきそうです。赤木さんらしく言えば「気張れば気張る程スカッー
として出るバナナウンチように」でも死んだ親父がよく言ってました。
「八角の糞(はっかくのくそ)」出来るはずのないこと見極めてやらないといけ
ないよ。この「八角の糞(はっかくのくそ)」はなかなか意味が解らなかったの
ですが、バナナのように丸くあるべきなのに8角形の糞が出来るはずがない、人
間であるゆえに。これがロボットだったら出来るだろう。
人間が人間の食べ物を作ってるんだから、フツーの事でいいんだなー。
だから有機栽培の魅力に取り付かれてるんでないか。(*^_^*)

苦労した分だけその報いがあればいいんだから。山ちゃんの喫茶店のような理解
ある協力者が出てくることでないかと思う。私も少しずつそのような理解&協力
者が出来つつあることにしてます。そのような方の力をお借りしてでも消費者の

にこの苦労を知っていただきたい。そんな水のみ百姓の理解者を増やしたい。1
年の反省を含めて決算の準備と来期の作付け計画をしなきゃいけないと思います
が、どうしても儲からない農業にどう挑戦するか?そんな希望を持つ今年一年こ
のメールに励まされました。ありがとう。毎晩開くたびにワクワクする気持ちと
書き込みが、たまにしか出来ないルーズさを反省してます。
皆さん今年一年大変お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください。
(^_^.)
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よしむら農園
吉村 義彦
URL:http://www1.kl.mmnet-ai.ne.jp/~yokun/
E-mail:yokun(アットマ)kl.mmnet-ai.ne.jp
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12/30 やまちゃんから「みみっちい話の補足訂正」
藤田さんへ。
ぼくは、林さんとは流儀がちょっと違うけど、
本当はみみっちい話が大好きなんです。
みみっちい話から世の中は始まると思っています。

昨日のメールで「みみっちい話が好きじゃないから」と書いてしまったのは、
林さんが僕の挑発に乗って、経営内容を公開しだしたらどうしようと、
僕の中にブレーキが働いて書いてしまいました。

藤田さんの率直な感想は、HPの宅配便の世話人にとっては
「そうか、そうなんだ、やっぱりそうなんだ
きっと僕の常識は、世間の非常識とは言わないまでも、少数意見なのだ」
と思ったことでした。

12/30 神奈川の笹村さんから「Re高い本はやはり買えないですね」
> 田舎暮らしの牧歌的なイメージを想像して農業を目指す人は、これが現実ですから良
> く考えて行動して下さい。

 ☆あしがら農の会の笹村です。
私たちの会は新規就農者の支援をする、NPO法人です。これについて黙っていて、誤解が生じてはまずいので、もう一つの現実を。

現在生産者として、15軒がまさに牧歌的に暮らしております。年々1,2軒の新しい仲間が増えてゆきます。生活を切り開いてゆく、実感、これは次の世代には是非必要なことです。農業法人に就職する、と言うような選択とは違い、実に素晴らしい体験が出来ます。7,8割も失敗すると言うなら、2,3割になればいいじゃないですか。
若いうちに、自ら志、失敗する。素晴らしいです。
農業には、挑戦してみるおもしろさが、間違いなくあります。

本は図書館にお願いすれば、買ってもらえること多いいですよ。
農業だけ特別に考えることはありません。
喫茶店やりたいと言う人に、そんな現実の説明をする人はいません。暮らしはそれぞれです。

何故か、「新規就農者は農業を逃げ場にしているのではないのか。」こんな読みが裏に入っているようで、そうしたかんぐりは、事実も時にあるでしょうが、何も生み出しません。

私は知り合いでもないのですが。スラワジ学園
http://www17.ocn.ne.jp/~swaraj/
を覗いてみてください。
全く正反対な、農業の世界が広がっています。
主催者筧さんの言葉に、「手で掘ったごぼうの価値がわかる人だけに、食べてもらいたい。」というのがありました。私はこの言葉で、目を開かされました。

林さんの言わんとするところとは違うと思うのですが、良くこんなことを言われ続けているのでつい。

12/30 静岡の藤田さんから「山下さんの常識はやっぱり世間の非常識?」
静岡の藤田です。

山下さん、いまどきの新規就農者は、一見「儲からんけど生活は楽しんでい
る」ようですが、一歩踏み込むと「ちょっとヤバクない?」みたいな人がと
きどきいます。
私の身近でも、そういう男性と結婚寸前までいって彼に多額の借金があるこ
とがわかり、しかも返済を彼女に頼ってきたので、結局破綻、なんていう事
例がありました。
まあこれは極端な例ですが、そこまでゆかずとも内実はどこもけっこうきび
しいようです。
私はむしろ、林さんが正直に書いてくださったことに共感を覚えました。
女ってやっぱり現実的?

12/29 やまちゃんから「HPの宅配便の世話人の唯我独尊」
昨日の林さんの貧乏な話を読んでいて、
こういうのって、ちょっといやだなと思ったことでした。
僕なりの流儀で言うと、貧乏を徹底的に自慢しちゃうとか、
笑い飛ばすとか、そういう方が気持ちよくなるだろうな、きっと。
林さんの中途半端さがおもしろくないというか、
今の時代のぼくらの気分によりそってこないんだな、きっと。
 
といいながら、話を続けると、
HPの宅配便の世話人をやっていると、僕は思いこみの激しい人間だから、
「このお便りは、いまいちだな、これではみんなの共感を呼ばないよ」
などと思いながら、
「世話人の仕事は忠実なコピーマン&転送マシーンだ」と言い聞かせて、
もくもくと世話人をつとめています。
ところが、ところが、僕がこれはダメだと思ったのが、
けっこう皆さんの反応がシャープで、盛り上がることが多々あるのです。
「アレー」と苦笑いしながら、ちょっぴり反省したりしています。
 
余談になりますが「僕の常識は、世間の非常識」を地でいくようなことが先日もありました。
山下農園のお米は、「むめい」という喫茶店で毎月150キロくらい売ってもらっているのですが、
そこのママ(藪下陽子さん)は、僕の高校のクラブ(新聞部)の先輩ですが、
今年日本ハムファイターズを自由契約になって、ソフトバンクに入団した芝草宇宙投手の母親です。
毎年暮れに、むめいのお客さんと芝草投手を囲みながら忘年会をやっています。
たまたま芝草投手が、僕の斜め前に座っていたので、
「日ハム時代に出会ったコーチで、誰がいちばん相性がよかったですか?」とか
「コーチの助言の中で腑に落ちたことって、どんなことがありますか?」
などと、プロのピッチャーとコーチの関係についてあれこれ聞いていたのです。
「楽天の監督になった野村克也が書いた「野村ノート」をこの間読んだのですよ」
「へー、山下さんは野球に意外と詳しいのですね」
「楽天のバッテリーコーチに、元阪神、日ハムのキャッチャーだった山田が就任したでしょう。
あれっ?と、びっくりしました。山田がコーチになって大丈夫かいなって」
「野村さんは信望が厚いように見えて、実はあまり信望がない。
本人もそこを一番気にしているかもしれないですね。
野村さんによってピッチングを開眼したと書かれていた前中日の川崎憲次郎、
彼にピッチングコーチを依頼したけど、解説者でいるほうがいいと断られているんですよね」
などという話を宇宙君とやっていたのです。
僕はとてもおもしろい話が聞けていると、上機嫌でした。
ところが、外野席から何人も、
「いいかげんに山下を黙らせろ」とか、
「こいつにもう酒を飲ますな」とか、言いながら、僕の頭をパシーンとひっぱたたくのです。
母親の藪下さんだけが、
「山下君、私の30秒あげるわよ」といってくれて、しゃべりおえてから、
「誰かもう30秒くれる人」といっても、だれも反応してくれません。
つくづく、「僕の常識は、世間の非常識」だと思ったことでした。
 
話戻って、
僕は林さんに、古くささを感じてしまうのです。
いまどきの新規就農者は、
「儲からんけど生活は楽しんでいるよ」、
と、けっこうあっけらかんとしている風に思われます。
林さんは、1,5ヘクタール程度の中途半端なニンジン農家だから収入も頭打ちなんだと、
よりいっそうの規模拡大を夢見ているように見えます。
でも、ほんとにそうなのかな?
もっといろんな道があるように思えるんだけどな?
林さんの「草取りマラソン」の話を聞きながら、
「修行僧じゃあるまいし、よくそんな刻苦勉励をやってらあ」と、思ってしまいます。
 
月々2万円の可処分所得のゆくえを話してくれるより、
1,5ヘクタールのニンジン(稲作が3反程あるようなので、1,2ヘクタールのニンジンかな)を作って売りながら、
諸経費を引いた収入が何で70万円になっちゃうのか、
地代なんてちゃちなもんだろうから、減価償却費(すなわち農業機械投資)を考えに入れるか、
もしくは、イノシシのえさ代を考えに入れなければ、僕の想定外になってしまいます。
最初に言ったように、僕の流儀ではみみっちい話は好きじゃないけど、
そっちの話の方が、いろいろ考える材料になるかも。
 
「百姓とは時間給1000円と見つけたり」と思っているやまちゃんでした。

12/28 岡山の林さんから「高い本はやはり買えないですね」
皆さんこんばんは、(今回、私の台所事情を恥ずかしながら公開してしまいます。)
農文協から黄色いカブに乗った女の人が、本を買いませんかとやってきました。バイ
クのナンバーは東京の番号を付けていました。私の圃場をお見せした後、色々話をし
ましたが、「農業技術体系」は一巻10万円以上もするので買えませんでした。とて
も熱心に勧誘されるのですが、私の生活費は75万円なのでやはり手が出ません。
実際の年収(2005年) 750,000    円(申告では120万円)
――――――――――――――――――――――――――――――― から
市民税・県民税       4,500    円
固定資産税        21,400    円(含都市計画税)
年金           159,540    円
健康保険         76,004    円(低所得者割引)
家賃           240,000    円
お宮の寄付        12,400    円
区費            10,000    円
米等自家消費      15,000    円(古米、規格外ニンジン自家消費購入)
――――――――――――――――――――――――――――――― を引くと
              211,156    円です。
年収のうち自由に使えるのは21万円でした。
着物はお古を貰えるにしても光熱費、通信費等を引くとあまり残りません。また、今
年は入院しなければならなかったので125,690円余計に必要でした。お宮の寄付や区
費は拒否出来ません。そんなことをすれば田舎で住めなくなります。神社は今年、八
幡宮を修理したので、これから4年かけてその費用を地域の人達が負担しなければな
りません。(一人あたり、4万円)
農文協の人はとても熱心ですが、テレビ、新聞なども定期購続できない私にはどうす
ることも出来ませんでした。こういう本は喉から手が出るほど欲しくて、思わず買っ
てしまおうかとちょっと気持ちが揺れましたが・・・。農文協に帰られても、本が売
れなかったといってこの人をあまり責めないで下さい。こういう本は、サラリーマン
をしながらたまに農業をする兼業農家であればお金がありますので、こういう人達に
売れば売ることが出来るのではないでしょうか。耕作面積1.5ヘクタールの専業農
家には、自由に使えるお金がありません。
田舎暮らしの牧歌的なイメージを想像して農業を目指す人は、これが現実ですから良
く考えて行動して下さい。厳しい現実に、7−8割の人達がまた百姓をやめてしまい
ます。私は、そういう人を何人も見てきました。

林 正弘
岡山市

12/28 埼玉の後藤さんから「コウカアブの活動停止の目安;堆肥の中;サリー香りの発現」
埼玉・羽生の後藤です。

■我が家のコアカアブ

> ●岡山の林さんから「コウカアブの活動停止の目安」

林さんのレポートによりにわかにクローズアップされてきたコアカアブ
ですが、・・・・
我が家の一次発酵の堆肥置き場のコアカアブたちは潜って活動を続けて
いるようです。多少の発酵温度と湿り気があれば活動しながらの越冬も
やっているのではないか?と。さらに観察を続けます。
同じ未熟堆肥に群がるシマミミズとちがい何故かコアカアブの幼虫は鶏
たちに人気の食材です。これも身近に発生する動物性たんぱく源として
多少注目点でしょうか。

■サリークイーン香りの発現

今年、サリークイーンの栽培条件では理想的な九州の棚田の農家から
比較用の米を送ってもらいました。
登熟期の気温が高かったせいか期待した強い香りの発現がありません
でした。
香りのものはなかなか難しいです。より多くの方がつくりながらこの
米を研究してくださるといいな、と感じております。

12/27 岡山の林さんから「コウカアブの活動停止の目安」
皆さんこんばんは、
今年は全国的に雪の多い年のようです。地球温暖化で海水温が高くなっているためでしょうか。
コウカアブが活動を停止して以来便槽から糞が急速に積み上がってきました。来年の春まで持つだろうかと、一抹の不安があります。当地の最低気温とコウカアブが活動を停止した時期を見比べると、どうやら活動を停止する温度はおおよそ最低気温が0℃ぐらいだろうと推定出来ます。以下にその最低気温のグラフを表示してみます。見易くするために近似曲線を入れました。活動を停止したのが12月3日辺りでしたから、どうやら最低気温が指標と出来そうです。(しかし、その後も数日間はかすかに活動の様子が見られました。)ただ、岡山は晴れの国と言われるように日中の日差しが良くて昼の温度が高くなるという効果も大きいとは思います。
 
 
林 正弘
岡山市

12/26 岡山の赤木さんから「クン炭終了」
毎度の赤木@菜の花です。
 ここんとこみんな静かだね。

 冷たい風が強い中、ただもくもくとクン炭作りに励んでやっと終りました。
モミガラの袋で65袋分を焼きました。採れた籾酢液がおよそ80リットル。
物々交換の友人が、柿や梨を土産にポリタンさげてやって来ました。

 クン炭は袋が劣化して破れないうちに畑に入れてやります。生モミガラも入れるか
らそりゃぁもうフカフカの土になります。踏みしめた所は別として、畑土に手刀が入
ります。
ECがどうの、ミネラルがどうのなんて、私にはそんなこと一切関係なし。考えようと
もしない。鶏糞堆肥をどんと入れておけば、野菜たちは必要なだけ吸収して立派なの
が出来ます。
 夏野菜も大根も蕪も人参も1本ネギも春菊も白菜も黒豆もその他もろもろ。何もか
にもぜ〜〜んぶ鶏糞堆肥だけでビックリ野菜になります。稲もだ。
 お米のお客さんや友人にあげてしまうんだが、皆さんおいしいと喜んで下さいま
す。
まっ、タダであげたものはみんな褒めてくれる。これがお金をもらっていたら水っぽ
いだの甘味が少ないだのと本音を言うのだろうけどね・・・・・・

 趣味をちょっと出た程度の野菜作りには、むつかしい理論も肥料学もいらない。
鶏糞堆肥を入れておけば窒素はたっぷりあるし、リン酸は理想の有機体らしいし、カ
リもあるし、魚粉や牡蠣がらを食らうからカルシウムはたっぷりだし、海に由来する
ミネラルも含まれているだろう。糠も食べるからビタミン類も多いに違いない。

 野菜たちにとっては完全栄養食品の鶏糞堆肥と、生モミガラとクン炭で出来たフカ
フカ土ベッドで、実にすこやかに育ってくれます。時々焼酎や籾酢液を薄めてジョロ
でかけてやれば病気知らず。虫にはテデトールがある。
 無農薬のお米を求めてこられるような方は、健康に不安を抱えている人が多い。そ
んな方に差し上げる野菜だからこそ、安心して食べてもらえるように作っておきた
い。それを支えてくれるのがモミガラです。
 なのに腐りにくいからだの出来が悪くなるだのと言って燃やしてしまう農家が多
い。
モミガラだけじゃない。瀬戸内地方は晴天が続いているから、最近田んぼの稲ワラを
あちこちで燃やしている。風もあってきれいに焼けたと喜んでいる。田んぼに入れる
有機物と言えば稲ワラだけだろうが。燃やてしまってどうすんだ?化学肥料の前には
そんなのもは邪魔物扱いか?それともイモチ菌が付いているからか?ウンカが隠れて
いるからか?

 すまんけど言わしてくれ。
「このあほたれが!てめ〜ら百姓辞めっちまえ。土を耕す資格なんぞこれっぽっちも
ねぇ。飯食って働くのがいいのか、リポDで働くのがいいのか。考えりゃぁわかるだ
ろうが。子どもはサプリメントだけで育つか?ケイカル振ってるからいいだろうがだ
と?ば〜〜か」

 文責  自然を愛し環境を考える百姓   

12/18 岡山の赤木さんから「うぅ〜〜さぶ」
赤木@菜の花です。

 この寒さはいってぇなんだ?おまけに毎日強風が吹き荒れて山にしていたモミガラ
はだいぶんいなくなるし、ジャガイモ掘ったあとの土が風で吹き飛んでいる。しゃぁ
ないから深夜に風が収まった時、土の上に米糠を振りまいてから散水してやった。
案の定表土が固まってうまい具合です。
 寒さが野菜たちにもこたえたとみえて、春菊、大根、蕪などの葉っぱが凍って傷ん
できました。白菜にはパオパオで防寒してやっています。

 今日は赤米で餅をつきました。堅くならないつき方の裏技も済んで、うっすらピン
クの餅をそろそろモミモミかという頃に客ときたもんだ。居留守も出来ないし女房は
お茶を入れなければならないし。。。。で、どうしたと思う?
流しのバットに水を溜めてその中にまるのまんま漬けて置いた。客を送ってからもう
一度臼で回せば、2分もすると冷たいけど何ら変らない餅に仕上がる。あんころ餅に
しておいしかったよ。冷たいから表面が乾かない。つまり堅くならないわけよ。わか
る?
いつまで経ってもネコのお手手みたいに柔らかいんよ。やってみれば〜〜

 黒米や赤米を脱穀するのに、小さな唐箕付き手こぎ脱穀機を持っています。動力源
は3相モーターです。今回網を追加購入して黒豆が脱穀できるようにしました。モー
タープーリーを小さくして回転を落としました。回転が早いとせっかくの黒皮が剥け
ちゃうんです。
〇〇〇〇の皮は剥けないとダメなのに、お豆ちゃんの皮はなんで剥けてはだめなんだ
ろう・・・・・!      あっ、品位が品位が・・・・
○〇○〇ってな〜んだ。サトイモのことだよ。あんた何考えてんのよ〜〜
 畑で十分枯れてから持って帰り一気に脱穀し、メッシュの袋に入れて軒先にでも置
いておけば乾くだろう。
 従来は枝のまま家で何日も干して、カラカラになった時を見計らってパチパチ叩い
ていました。だいぶん時間の節約になりそうです。
黒豆の味噌はお奨めです。黒豆酒、黒豆焼酎なんかも造れそうなんだが。。。

 さて、今年の稲つくりの総括も皆さん終っていると思います。それをもとに来年の
計画もきっと考えていると思う。
 失敗をやらかして苦しかったことは正月の酒で忘れやすいので、今のうちに来年の
予定を立てておきましょう。
 育苗に失敗した人。代掻きがまずかった人。田植えで苗が倒れた人。草が生えた
人。ローラー倒伏した人。茎数が取れなかった人。周囲の迫害に耐え切れないで早く
肥料を振った人。イモチを呼んでしまった人。中干しを含めて水管理失敗。刈り取り
でトラぶった人。乾燥調整がまずかった人。などなど数え挙げたらいくらでもある。
 育苗に関してだけも、消毒失敗、播種失敗、発芽不良、スズメの害、肥料の過不
足、寸法ガタガタ、水管理不適切、などいくらでも出てくる。
 
 それぞれの段階で自分の出来はどうだったか考えてみよう。ふたつやみっつは出て
くるはず。何も出てこなかったらもう忘れている証拠。喉もと過ぎれば・・・・と言
うやつね。
 お屠蘇で忘却しないうちにメモに残し、来年の対策を考えよう。
・・・・をしないように注意しよう。。。。などは助けようのない人。きっと進歩な
し。
 失敗には原因が必ずある。それを引っ張り出して、具体的な対策方法を考えておか
ないと来年も繰り返す。倒す人は毎年といっていいほど倒す。苗が真っ黒な人はいつ
も黒い。コンバインが何年経っても下手な人。
周囲をそのつもりで思い出してみよう。思いつく人がたいてい居るから。もしかして
自分自身だったりして、、

 ということで何が言いたいのかというと、今年の失敗話を発表しようではないか。
失敗の共有ができたらみんなの技術が向上する。出口が見えなければみんなで考えれ
ばいい。
 私のこと? 冷酒が効いてきたからとりあえず寝る。

 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通

12/18 福井の吉村さんから「Re・NHKお米作りの番組」
HPの宅配便の皆さんへ。稲田さんへ。
ETV特集の番組を仲間と一緒にみましたよ。クギつけの90分でしたが、その中
でオオコイ虫のことをタガメと放送されていました。そのたんぼに居たのでしょ
うが画像と異なってましたね。
水田魚道に取り組みたいとたんぼの生き物に関心のある仲間で数点気がつきまし
たが、皆さんはどのように思われましたか?
それでも日本一のお米の味はどんなんでしょうね。

美味しいお米の作り方を全部公開していただき本当にありがとうございました。
話は変わりましが北陸は大雪です。大雪の年は害虫が少なくて希望が持てますが、
毎日雪かきで、大変です。
雪の少ない表日本の百姓がうらやましい。効率的な農業が出来るんでないかとお
もってますが、これも生まれたところが雪国であることの宿命かなー。

雪国が美味しいお米つくりに何かプラスすることがあればその宿命も、恩恵に代
わるから面白いもんだ。
番組中雪解け水に浸種している状況や、温湯消毒のことが詳しく語られていまし
た。60℃で7分から8分と述べられていました。
私の場合は10分くらいですがその後冷水に漬けるとありました。
多分催芽を抑制する意味があると思いますが、眠りから覚める種子に暑さ、寒さ
の刺激があると強い苗作りに役立つんでしょうかね。

それと感じたことで良い水があるようでしたね。共同作業で川の清掃作業や川の
生き物についても研究されていて、大変興味があります。
稔熟期に昼間と夜間の温度差が大ければ大きいほど美味しいお米が出来るそうで
すがその原理を教えていただきたいものです。

今日は色々と書かせていただきましたが多分明日も雪かきだろうから早く寝て体
力の回復に努めよう。それでは失礼いたします。(*^_^*)
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よしむら農園
吉村 義彦
URL:http://www1.kl.mmnet-ai.ne.jp/~yokun/
E-mail:yokun(アットマ)kl.mmnet-ai.ne.jp
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12/15 岡山の林さんから「コウカアブの活動が停止しました」
皆さんこんばんは、
こちらでは連日最低気温−6℃が続いていますが、今朝はいつもより更に低くなった
ようです。室内も氷点下になったらしく、台所の水道蛇口からツララが下がっていま
した。水が使えなくなったら困るからと、ポリタンクに汲み置いて調理台の上に置い
ていた水も凍っていました。屋内のどこかの水道管が破裂している可能性があるので
すぐに水道ポンプのスイッチを切り、タンクから排水してしまいました。水道ポンプ
にはヒーターが付いているのですが、パイプの氷が溶けた時に水が屋内に一斉に噴き
出すのを防止するためです。留守の時にそんなことになったら・・・。近くの池が全
て凍りつき、その氷の上を動物が2匹歩いていました。
低温のために、私の簡易便所のコウカアブが遂に活動停止してしまいました。便槽を
よく見るとコウカアブの幼虫の死骸が累々と築かれていました。数日間は仮死状態に
あったようですが、低温となっている期間が長すぎたのでしょう。地表面はもっと低
下していたはずです。雪が降らないから放射冷却による冷え込みはきつい。
コウカアブよ、良くぞここまで頑張ってくれた。有難う!また、来年の春に君達の子
孫に逢いたいと思う。さらばじゃ!

林 正弘
岡山市

12/14 宮城の原ノ後さんから「はぜ掛けVS乾燥機 」
話題を見ていて心配になって、袋を触ったら、何となく湿気ぽいのでひもをほどいた
ら、ポワーンとカビの胞子が飛びました。

はざがけは全てかびました。機械乾燥はなんともないです。
しろうととはいえ、本当に残念です。あす、かびたのは白米にして、どぶろく用で
す。わずか30sx3袋なのであきらめもつきますが、2反歩分全部だったら、ぼく
は首をくくりそうです。ああ、無情!
 理想と現実はヤッパ、うまくいかないんですね。

 来年こそ…  、今に見ていろ僕だって…。

*****tonkati*****
http://homepage2.nifty.com/tonkati/
(1〜2回/月更新)
0224-85-1411 090-8925-6555
 原ノ後真一 原ノ後建築
*****tonkati*****

12/14 岡山の赤木さんから「レンゲ蒔きました」
毎度毎度の赤木@菜の花です。

 本日午後4時から3反の田んぼにレンゲを蒔きました。
風はかなりありましたが、もう待てません。若いせいか我慢できなかったんです。
 反当4kgは2回通りは歩かないと蒔けません。終って鎮圧を始めた頃はお日様は西の
山の中。終った頃は完全に月明かり。どこまで鎮圧できているのかさっぱりわから
ん。
いや〜、参った。

 10月中旬に蒔いておけば4月の初め頃から咲き始めます。5月下旬のすき込み頃は枯
れてカラカラ状態。これでは窒素成分が使えないし、もう緑肥でないから抑草効果も
期待薄。去年は12月2日に蒔いて5月中旬にはもう終りかけていた。もっとピチピチの
状態をすき込みたいから去年より10日以上遅らせました。

 こんなことはどこにも書いてないし、誰に聞くことも出来ません。ひたすら試行錯
誤を繰り返して最良の方法に近づけてゆく。当然リスクは自分持ちでずっと付いて回
る。
 そうだったのか〜〜っと膝をたたけたら全て自分の宝。よその田んぼや地域ではど
うなろうと、自分の田んぼではこれが最良のやり方。これが百姓版 「プロゼクトX]
 です。
 レンゲに関しては、私は今まさにこの渦中にいます。
皆さんも自分だけの技術に向かって歩みましょう。

 胴元を褒めるわけではありませんが、その点野菜に関してはやまちゃんはいろいろ
考えて、私なんか考えつかないような時に播種したり作付けしている。あっぱれあっ
ぱれ!
みなさんもそんな技術があったらどんどん公開しようではないか。

 冷え込みが厳しくなったので、里芋の株にモミガラを掛けて防寒してやらねば。そ
の上には吹き飛び防止に米糠を糊代わりに使います。
 モミガラで白い部分を伸ばしてやった根深ネギに味が乗ってきました。くわしくは
現代農業11月号を見てね。びっくり写真も載っているから。

  自然を愛し環境を考えるオジン百姓    赤木歳通

12/14 広島の土肥さんから「アドバイス有難う御座いました。」
鶏糞振りと、鎮圧ローラーについてアドバイスをお願いしましたところ赤木先生を始めとして数人の方々のアドバイスを受けることが出来ました
そのアドバイスを参考に鎮圧ローラにつきましてはドライブハローのPTОを1として深さ2センチ、整地板で鎮圧と言う方法、鶏糞振りは昨年同様
強力乾燥鶏糞15キロを10アール15袋 を自分制作 のトラクタ前に鶏糞を載せる箱で予め田んぼに均等に降ろして置き袋を持つて振る方法です。 2年前には鶏糞を均等に振らないためイモチ病が数箇所
出来ました。 健康な身体でまだまだ米作りができるのであれば赤木先生お勧め機械を購入したいのですが何時病院から出頭命令があるかわからない身の上ゆえに機械を買うわけには行かないのです。
赤木先生、私も来年1月に次男に女の子の孫が誕生します。
11月に長男が結婚して後継ぎが出来てヤレヤレ、肩の荷、親の勤め果たした気もしますが 農業、米作りをしてくれそうもアリマセン、残念、無念
たくさんの農業機械無駄になりそうです
今度メールするときはデジカメで写真を撮り紹介したいと思います
簡単、軽量、玄米30キロを吊り上げパレットへ積む道具を現代農業に載っていたものを改造し製作したものです
これからもアドバイスよろしくお願いします
 
広島県深安郡神辺町
土肥
12/14 京都の土佐さんから「ここにもいます!」
たいへんご無沙汰しております。
やっともち米の精米も終わり、年内発送に向けて小分けしています。
 
ところで赤木さん、おめでとうございます。
 
ここにもいますよ! 孫のいる人間が・・・
50歳で2人のおじいちゃんになってしまいました。
二人の娘が相次いで結婚してから2年、今では1歳前の2人の孫が出来ました。
孫はいいですね。PL法の適用外だもんね。
今になってみると我子は製造者責任が重くのしかかっていたような気がします。
今度は顔をみたくなると会いに行き、猫かわいがりをしてバイバイ。
無責任極まりないじいさんをやっています。
 
しかし、このじいさんは娘に言わせると、食い物にはうるさいようです。
「我が家の米と野菜を食わせろ、それが一番安心だ」
誰が安心するのか? ひょっとして自分自身かな・・・
 
娘が私の作ったお米を「おいしい」と初めて言ったときのことを思い出します。
22歳で就職して、毎日社員食堂で昼食をとるようになって約1ヶ月たった頃にボソッと言いよった。
「パパの作ったお米っておいしいんや、食堂で食べ初めてわかったわ」
「そやろ、やっとわかったか。でもお前は幸せや。うまいものが22歳でわかる事が出来た。世の中にはずっと一生何が美味く、何がまずいかを知ることなく過ごしていく人がいっぱいいるからな」
などとすばらしく傲慢な解説をしたのでした。
 
これまで美味いともまずいとも言わずただ黙々と食べていた米に、初めて自分の評価をした我子に感動を覚えたのを思い出します。
 
孫には10代でこれをわかって欲しい。故にどんどん我が家の食料を運んでやろう。
そして今から調教してしまおう!
 
これも今後のひそかな楽しみの一つです。
 
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     丹波の恵み「長宮農園」 
京都府天田郡三和町岼595   土佐祐司
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12/14 福井の中出さんから「田んぼに鶏糞・赤木さんへ」
太田さんが言われた「・・・田圃に鶏糞を撒くのは最近はあまりよくないみたいですね。最近の餌は濃縮で窒素成分が数字には出ないようなロング肥料かしているような気がします。・・・」で、ロング肥料か(化)とは肥効が長く続くと受け取りましたが、その良し悪しは土質に大きく影響されるのではないでしょうか。
私の住んでいる所は砂質土で太古は海の底だったそうです。この砂は宅地造成の埋め立てには最高の物です。
ですが田んぼとしては目立つ漏水こそなくなりましたが(水利がパイプラインで気付かなくなった?)、肥料の持ちは良くありません。
「一発肥料」といわれる刈り取りまで肥効が続くものの方が私のところでは稲の出来がいいように思います(確認はしていないけどパイプラインでは水の栄養が少ない?)。ただ、「一発肥料」は天候(温度)に左右されるきらいはありますが、、、。私は使用していません。

蕎麦を脱穀した茎の束を畑に積んでいました。それを移動している時、なかなか見ることが無くなった、こちらで言うシマミミズを見た時はうれしかったです。ついでにカマキリの卵もついていました。
少しづつですけど自分なりの農業が見えてきたように思います。

赤木さんへ
田んぼの高低直しの助言ありがとうございます。
赤木さんの言われている物は商品名を「トラクターダンプ」という物と思いますが、これは生産中止になったと聞いています。
農作業で荷役運搬は大事なことなのでこの作業機が無くなることはショックですが、3点リンクについているヒッチに取り付けられるそういう物を自作しています。今年、蕎麦の刈り取りに使用しましたが改良の余地が有るので、機会があれば来年この場で発表させていただきます。
(以前、同じような物を作った方が居たと記憶しています)、その節は、評価の方をお願いします。

ローダーとはトラクターの前にバケットをつけ油圧で動く腕がついた物、建設機械で俗に言うショベルカーのトラクター版です。

農作業では堆肥の切り替えし作業に使うのが一般的でしょうか。
私のところではこの時期、積もった雪を除く作業にも使えるので(トラクタダンプでも出来ますが前向きが利点)汎用性の高さからと、農作業で土木作業が一番辛いので取り付けました。

遅れましたが、お孫さんのご誕生おめでとうございます。

12/13  岡山の林さんから「かまどの火」
皆さんこんばんは、
強い寒気がやって来ています。当地では、今晩から最低気温−6℃が3日連続するこ
とが予想されています。お昼は風がきつかったのに、夜は風が無くなってきました。
無風状態になれば地表面はもっと低温になるでしょう。このままだと、ニンジン畑の
畝が凍りつく心配が出てきました。土が凍ればニンジンも凍りつく心配があります。
そうなると数年前と同じようにニンジン全量不良品となる心配があります。今年夏の
台風14号で半数をやられ、イノシシに圃場一枚を全滅させられ、残ったニンジンも
今度は凍りつく心配です。
関谷さんのメール「ご家庭でも味の追及を!」には思わずふきだしてしまいました。
関谷さんは、ジョークのうまい人のようだ。これからも、また私達をなごませて下さ
い。
天日干しと、乾燥機での米の味の違いについて皆さんの意見にそうだ、そうだ、と頷
いています。味が科学的に分析できたら良いのですが、そうもいかないようです。数
値に表せる指標だけで味が良いとか悪いとか評価する食味計数値を結局誰も問題にし
ないのは、百姓はその機械の限界を無意識に感じているからでしょうか?同じ田圃の
稲を半分に分け一方をコンバインで収穫、乾燥機で乾燥させたものと、天日干しで作
業を行ったものとの差は出ないでしょうね。両方を測定して比較すれば良いですね。
赤木さんのメールにあったNHKラジオでの文化人女性も、そのような数値から味が良
いとか悪いとか言う根拠を示さずに、主観的に喋っているにすぎません。公の電波で
断定的に公言するにしては根拠が希薄ですね。

林 正弘
岡山市

12/13 岡山の赤木さんから「鶏糞散布などなど」
赤木@菜の花です。

 先般の乾燥機干しと天日干しの件ではたくさんのご意見をいただき、関心の高さに
驚きました。最後に香西さんが核心を突いていました。要は食余りの中での論議だと
思います。食べる物が無ければそんなこと言ってられません。それに一部のお金のあ
る食通の人たちだけに米は作るのではないですから、そこらあたりも私は訴えたかっ
たのです。
 このHPのお題の「除草剤を使わない」ことも、見方によっては米余りの中で有利販
売する為のものだろうがと言われそうですが、食の安全・環境の問題などを多分に含
んでいるので、天日干し議論とは同列にならないと思います。

 さてと、鶏糞散布と鎮圧ローラーの件。
マニアスが最高ですが、もっと安いところではトラクター装着のブロードキャス
ター。 
安いので20万高いので30万。中でブリッジになるかならないかの差です。
1俵5000円高く販売できれば60俵で元が取れる。更に10年で割ってみましょう。
鎮圧ローラーは無くてもかまいません。種子を蒔いただけでもかまいませんが、鎮圧
してやれば発芽率が違います。トラクターで極々浅く、PTOは最低で撹拌してやって
もかまいません。深さは2cm以内。これがむつかしい技。タイヤのラグはそのまま
残っているぐらいです。見た目には爪が土にかすかに当たっている程度です。気持ち
よく耕すともう深すぎて、深蒔きとなって生育は望めません。慣れないうちは蒔いた
らほっとくほうが安全です。
 さっきの話ではないですが、安全な米を生産したいとか、地球環境の為に・・・と
いうことでやってくださいよ。高く売ってやろうなんて欲でやると見える物も見えな
くなって足をすくわれかねません。

 中出さんのローダーというのはトラクターの後部に着けて土を移動するリヤーバ
ケットのことでしょうか。
 すくい取りの刃が箱の前部に付いているタイプと、後部についているタイプがあり
ます。
なかなかうまくすくえないということは、きっと前者なのでしょう。ふにゃふにゃし
て、土に刺さらないのだと思います。 酔った時のあれといっしょね・・・・
 突き刺す最初のところを、直角に1本すくっておきます。次からはこの溝にあて
がってからやればスムーズにすくえると思います。以前は私もやっていましたが、今
は刃が後部に付いているのでそんな必要はありません。
 なお、すくう時に走行が速すぎると、すくった土が全部後ろに飛んで箱は空です。

 問題は落とす時と落とした後の対処が間違うと、後々が大変なことになります。
きっとバケットを上のほうに保持したまま、ドスンとおとしているのじゃないです
か。
落下は一気に落とさないこと。土より20〜30cmほどの高さで停止して落としてみてく
ださい。きっと全部の土が落ちないと思います。3mほど前進して更に持ち上げて残り
を落としてください。こうやって理想は3回に分けて落とす気持ちでやれば、山は小
さくなります。
それでも大きな山が出来た時は、土を積んだままバケットを低くして山の上を超えま
す。
バケットが山の土を前に押して均してくれます。私はバック(後退)も使って平らに
します。
それでも気に入らない山が出来ますから、そんときゃ鍬で周囲に広げてやります。
以上が私のリヤーバケットの使い方です。くれぐれも土を積んだ状態で急発進しない
ように。ロデオになるよ。

 毎日寒いのと強風で困っています。クン炭作りが思うようにできないし、レンゲが
蒔けません。そう、今ごろ蒔くと5月下旬が花盛りになってくれるだろうと思ってい
ます。

 うれしいような、さみしいような出来事がありました。なんと、初孫が出来ちゃい
ました。
宅配仲間で孫のいる人手を挙げて・・・・あれっ?誰もいないの。
オジンだ〜〜って声が聞こえそうだ。  ふんっ!

 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通
 
12/13 佐賀の太田さんから「鶴さん、亀さん」
皆さん今晩は、寒くなりましたね。モミの乾燥が話題になっていますが、私もお米を
作り始めは、機械を買うことが出来なくて天日でした。竹を切り足場を作り山間地の
田圃で5年近くやりました。掛け終えた頃は腰が痛くてたまりませんでした。しかし
棚田のはざ掛けはきれいなものでしたが、風が強かったり、雨ばかりの時はムラが多
かったような気がします。それからタダ見たいなコンバインと乾燥機を見つけました
が、労力的に嘘のように楽でしたが、余りの機械の古さに周りはビックリしていたみ
たい?幸いリフトと家畜の餌用のバックを古くから使用していたので、生モミを18%
位まで乾燥してから一度バックに詰め込みしてから、次の田圃のモミを乾燥するの繰
り返しです。
ある程度稲刈りが終えたら、また初めから乾燥しなおしです。古い循環式の乾燥機で
すので、タダ動くだけです。灯油は故障しているので、ガスの火を利用していました。
これが以外にも成功したみたいで、山間地は畦と奧ではモミの水分が大きく違い、バッ
クに10日以上詰め込むことにより、平均して18%位になるので2度目の乾燥は
35度から40度位で4時間位でさえます。1日で2回位詰め替え出来ました。お客
さんも美味しいと言ってくれました。結論はモミの水分のばらつきをなくすことみた
いですね。
田圃に鶏糞を撒くのは最近はあまりよくないみたいですね。最近の餌は濃縮で窒素成
分が数字には出ないようなロング肥料かしているような気がします。水が肥えた
所で深水栽培でもしたら、水の栄養と鶏糞のロング肥料で始め良しのあと悪し見たい
ですね。ではこの辺で  緑米の稲藁と穂で鶴亀を作ってもらいました。見てくださ
い。

佐賀・太田


12/12 神戸の稲田さんから「NHKお米作りの番組」
山下さん。
こんにちは。
神戸・求める会の稲田です。

いつも、「HPの宅配便」ありがとうございます。
農家の方の、生の声、いつも大変参考になります。

NHK教育で、下記の、お米作りの番組の放送があります。
紹介くだされば幸いです。

http://www.nhk.or.jp/etv21c/index2.html

---
***************************************
稲田登
inada-noboru(アットマ)nifty.com
http://homepage2.nifty.com/oryza/
食品公害追放し安全な食べ物を求める会
〒657-0064 神戸市灘区山田町3丁目1-1
神戸学生青年センター内
TEL&FAX078-822-0810
****************************************

12/12 福井の中出さんから「鶏糞振りと、鎮圧ローラー」

 私の場合ですが、今年の春に鶏糞を田んぼに蒔いた時は一輪車にスコップでした。
北陸の田んぼはまだ乾いていなくて、秋耕しが内盛り耕のデコボコではしんど
かったです。
秋はトラクターにローダーを取り付けましたので、それを利用して鶏糞と米ぬか
を混ぜて散布しました。
鶏糞は乾燥鶏糞だと思いますがマスクをして蒔くのもしんどい。

私も鎮圧ローラを持っていませんがレンゲ、ソルゴー、蕎麦の播種後はトラク
ターのロータリーで全て処理しています。
それもハローでなく通常のロータリーを「代掻き」ポジションにして走るだけです。
種を蒔いただけの剥き出しでは極端に発芽率が悪く、鳥の餌になるだけみたいです。

ところで、先にも言いましたがトラクターにローダーを取り付けました。しか
し、今ひとつうまく使いこなせていません。
特にすくい取りがうまくいかず、田んぼを均平に直すどころかデコボコにしてい
ます。
ローダーの取り扱いに関して先輩諸氏の助言をお願いします。
土肥さんの言葉をお借りすれば「そんな事自分で考えろと言わず良い知恵無いで
しょうか。」

12/12 信州の関谷さんから「ご家庭でも味の追求を!! したらいいんじゃない?」
今まで天日干しでやってきた生産者が辛くなって機械乾燥導入しようとすると、
味がどうのこうの以前に、イメージから「天日干しにしてくれ」という御要望を上げ
てくる消費者も少なからずいるようです。

僕なんかは天日干しで食っていけないようになって、もしくはもう少し儲けたくなっ
て、
仮に圃場条件に恵まれてコンバイン機械乾燥を導入するような羽目になったら、
消費者の通信にこう書こうと思っています。
まあ、これは企業秘密なので文章の冒頭だけ公開。

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「天日干しもいいけどご家庭でもっとエコで美味しいご飯のロハスな最強れしぴ特
集!!」
ご家庭での日常の「ちょっとしたひと手間」で
機械乾燥とか天日干しなんかのこだわりなんてどうでもよくなる御飯が炊けます。

1、籾摺りします!!
2、精米します!
3、お米を研いて、浸水します
4、かまどに火をくべます。備長炭がオススメです!
5、以下略!!!


さすがに書けないか。。。
あさひや農場 関谷航太 千晴
農場ホームページ
http://www.d4.dion.ne.jp/~asahiya/
農場ブログ
http://blogs.dion.ne.jp/omaegayaraneba/
/fax 0267−88−2869

12/11 岡山の香西さんから「Reはぜ掛けVS乾燥機の議論」
はぜ掛けVS乾燥機の議論、「楽しく読ませていただいています」
「美味しいお米論議」と無関係の私どもにとっては、無責任な発言と批難ごうごうだと思いますが、あえて言いますと「お米が余っている」ことが事の発端ではないかと思います。お米がたりないときには、こんな議論は聞かれなかったと思います。ちなみに私どもは2〜3年前から「まずいお米」を捜し求めています。世間が「美味しいお米」を追い求めている時には、私どもは「まずいお米」を追い求めていきます。結果、私どもは「美味しいお米」と大差ない単価で「まずいお米」を求めている需要家と出会うことが出来ました。特に今年は、うまいまずいに関わらず、お米の売りにくい年のようです。私どものような「片手間米作り」農家にとって、まずいお米を、高い単価(相対的に)で買っていただける需要家との出会いは、望むところです。私どもは「まずいお米」を高い単価(相対的に)で買っていただける需要家がなくなれば、お米の生産を止めます。正直な気持ちを言いますと「お米なんかくそ食らえ」、「お米さえ、一農産物になりさえすれば、日本の農業は再生する」と、私は単純に「そのように」考えています

「米価下落大賛成」と言いたいところですが、皆さんの心情を考えればそうも言えませんが、、、

給g備路オーガニックワーク
香西達夫 090-8249-0938
新アドレス  kouzai(アットマ)mx8.kct.ne.jp
URL   http://www7.ocn.ne.jp/~kibijiow/

12/11 兵庫の本岡さんから「稲刈り後 藁の養分が籾に移る?」
大西さんと後藤さんの疑問について

稲刈り後 藁の養分が籾に移る?

 農家は(もとおかくんはに言い換えます)なにごとも経験と結果で判断する癖がついていますので
大西さんから科学的反論と言われましてもなんのことやら
そんなたいそうなこと どないしたらよいのか あのね うろたえてます。

 わたしは次の年の種籾を鎌で刈って直射日光と雨の当たらないひさしの下で干します。
足踏みの脱穀機で 脱穀した後ちょっと多いなと思った分を食べちゃうのですが
味は変わらないです。 これなんか天日干しの最高の環境だとおもいますよ
 

もちろん いろんな機械で分析や計量をすると差がでるとおもいますが
食べてみて同じなら どちらも同じという中の小さな差ですから
もとおかくんはそんな小さな差にこだわる必要はないと思っています。

 農業の現場ではその年の天候(気温 日射量 降雨量など)によって
収量も食味も大きく振られますから 
もっと目に見える結果が現れるポイントがあるのではないかと
いつも考えています。
(でも思い通りには いかない)

 藁の養分が籾に移る 確かに理屈はそうなんですが
結果が変わらないと言うことは たいして効果はでていないということでしょう
理屈を過大に評価してしまうんですね
たぶんに気分的な要素が大きいと思います。

これをレポート風に締めくくるなら 天日干しは食味向上の効果が期待できるとなります。

余談
「‥‥‥の効果が期待できる。」と言った表現をみたら 期待しないようにしましょう

追記

一昨年 冷害で米不足だとマスコミが騒いだ年 予想以上にお米の注文を受けて
数を確認したら家で食べる飯米が足りなくて 2ヶ月ほど屑米を食べました。
えっ! これが屑米? ご飯のつぶつぶ感は多少落ちますが
おいしいお米は 屑米もおいしいということを実感しました。

S網で落ちてきた米だからおおかたが未熟粒です
食感は落ちるけど食味は変わらなかった

稲美町 本岡哲司

12/11 信州の関谷さんから「太陽依存農家の偏向的な通信」
こんにちは、信州の関谷です。外は毎日雪が舞っています。
今日は消費者用の餅を搗いています。

乾燥機と天日干しについて消費者にこんな風に通信で書いてみました。
多少、論理飛躍しています。
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17年11月1日
ようやく晴れ間が続き稲の脱穀が始まりました。
いまはコンバインという機械で稲を刈りながら脱穀し、それをそのまま機械で温風乾
燥するのが主流ですが、
今年のように稲の乾きが悪いとお米を乾燥するのにたくさんの灯油を燃やせねばなら
ず、
追い討ちをかけるように灯油の価格も今年は高いので一般の稲作農家の懐に響いたの
ではないでしょうか?

その点、あさひや農場は天日干しなので、とりあえず稲が自然に乾くのを気長に待て
ばよいのでちょっとは気楽です。
「天日干しは美味しい」といわれています。
機械で急激に乾燥させるよりも太陽でじっくり乾燥させるほうがいいみたいです。
しかし最近は遠赤外線で温めたりと乾燥機の性能もよくなってきて、
天候に左右される天日干しよりも安定して質のよいお米乾燥ができるようになったと
いいます。
もちろん、そういった高性能の乾燥機で処理したお米はまだまだ一部かもしれません
が、
今後は一般的になっていくかもしれません。

天候に左右されず安定して質のよいものを生産する。

これは農業の目指すところでもあります。
しかし、その延長線上にはやはり植物工場があるのだろうなと思うのです。
仮に安全で、美味しくて、安い農産物が、清潔な建物の中で蛍光灯と溶液で育てられ
たら、
皆さんは買いますか?
ここでの重要なポイントは、それらが「安全で美味しい」ということです。
「安全で美味しくて安きゃそれでいいじゃない?」というが普通の考えだと思いま
す。

でも、どうだろう?と思います。
安全や安さを考えた時、サンサンと降り注ぐ太陽のエネルギーや風の恵みを利用して
いく農業に比べて、
大量の石油を燃やし、排気ガスや廃液を産み出していく工場で作られたものを食べる
ことは本当に「安全」で「安い」ことなのでしょうか?
その野菜を食べる私達にとって安くて安全でも、その野菜を食べない未来にとっては
高くつく取り返しの付かない話になるかもしれません。

また、美味しさってなんだろう?とも思います。
大根に付いた泥の色や、
キャベツに迷いこんだ虫、
白菜に紛れ込んだ唐松の葉っぱ、
四季の移ろいや畑の天候のこと等、
畑から採れた野菜たちには色いろな物話が隠れています。
こういったものが、美味しく食べる食卓の隠し味にならないでしょうか?

そうであるなら、
単に工場の野菜の味と栄養価が私の野菜と同等というだけであるなら、
私は負ける気がしません。

あさひや農場でも既にトラクターやら軽トラやらと石油に依存している作業は多いで
す。
できる範囲で、そういった依存は少なくしたいと思っています。
そんな感じなので当面は気長に天日干しのお米でやっていこうと思います。

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と、通信では経済性や「科学的根拠」抜きに、
人の情緒や安心「感」などを煽り立てるように書いていますが、
実際にはコンバインを導入できるような恵まれた田んぼも
乾燥機を買う金もないし、借金する勇気がないだけだったりする。。。

というわけで時給200円農家も生き残りをかけてあの手この手使ったりしたり大
変。
色いろな農家あると思うけど、皆さん22世紀に向かってがんばりましょう!!

あさひや農場 関谷航太 千晴
農場ホームページ
http://www.d4.dion.ne.jp/~asahiya/
農場ブログ
http://blogs.dion.ne.jp/omaegayaraneba/
/fax 0267−88−2869

12/11 福岡の平井さんから「Re機械乾燥について」
元氣村の平井です。
私は、毎年、燃料を使わず、風だけで、乾燥しています。
4〜5日で、15%まで乾燥します。
循環しますので、バラツキもなく、籾摺りもOKです。

12/10 広島の土肥さんから「鶏糞振りと、鎮圧ローラー」
来年は、菜の花、カラシナを咲かせ、鋤きこみ 稲作りをするべく
カラシナ40アール、菜の花35アール分のタネを用意しました。
種をまく前に鶏糞を振る・・・簡単な、簡易、安上がりで振れる方法は
無いものでしょうか、種を播いた後 鎮圧ローラーかけると良いそうですが、 鎮圧ローラも無い 買えばよいのでしょうが 私がこれから先何年米作りが出来るやらの体力です  、米作りの後継者がいないためにそれぞれの機械を購入する訳にも行来ません。 そんな事自分で考えろ
と言わず良い知恵無いでしょうか。
 
広島県深安郡神辺町
土肥

12/10 埼玉の後藤さんから「Re本岡さんの続き;はざかけの米はうまい?」
埼玉 羽生の後藤です。

亡くなった近くの篤農家のじいさんは
はざかけの米は藁の栄養がおちるからうまいんだよ、って言っていました。
牛の前にコンバインで刈って干した藁とはざかけ脱穀後の藁をやるとコンバインの
方ばかり食うよ、と言っていました。

はたしてトリビアかガセビアか?

12/10 兵庫の梅本さんから「機械乾燥について」
兵庫の梅本です。
機械乾燥したお米の味が良くないという話が出ていますので、ライスセンターのオペ
レーターの立場から一言。最近の遠赤タイプの乾燥機は優秀ですよ。中心からじんわ
りとムラなく温めてくれるので短時間で均一に仕上げてくれます。マイコン制御です
ので気温、水分量、穀物量に応じて温度も自動調節してくれますし、乾燥初期の水分
が高い間は高温で、水分が下がると低温でという具合に機械が勝手にやってくれま
す。機械任せにしても乾燥ミス(供出用が主なので)が殆どありません。温度制限も
設けていて最高45℃で14.5%〜15.0%の間に収まるように乾燥しています。飯米用の米
は15%〜15.5%になるようにしています。過乾燥になるのが最も味に悪影響が出るよう
なので気をつけてます。農協なんて13%台でも小言もなく?引き取ってくれますが、
あんなのは野菜に例えれば干からびたも同然ですね。何で15%オーバーが総じてダメ
で13%ならOKなのか?全然判らん。

一昔前の温風循環式の乾燥機の時は本当に苦労しました。20時間以上かかる(今は
12時間前後)のはザラで、水分計の値はアテにならないわ、終了してもテスターで
測ると乾燥不足で更に追い焚き、2時間じゃ全然効果無いし、さりとて5時間じゃ過
乾燥気味になるわ、おまけにサンプルによって水分はバラバラ・・・。半分運まかせ
半分勘で仕事していたように思いますね。供出時はまな板の鯉の心境で検査員の測定
を見守っていたものです。(未だにその癖は抜けませんがw)

味については私なんぞがどうこう言わずとも井原さんの「痛快コシヒカリつくり」に
記述があるので以下抜粋。なるほどと納得させられました。

有機栽培者や都会消費者はモミは自然乾燥のほうがうまいと信じている。だが、私の
毎年のテストではこれはまちがいである。
自然ハザ架け乾燥は好天だと水分13%まで乾く。乾きすぎである。玄米水分は梅雨ま
では15.5%が理想である。梅雨越しの場合は14%が限度。それより高水分では保存がき
かない。ハザ架けは過乾燥で落第。
また、ハザ架け中に雨にあうと、14%→24%→14%と乾湿のくり返しになり、コメのエ
キスが抜けてしまう。雨くいのハザ架け自然乾燥米は刈遅れ米と同じになり、味は悪
くなる。
それなら、天候に左右されない機械乾燥のほうがよっぽど品質は安定している。通風
と低温で時間をかけてゆっくり乾燥すると味のよい米に仕上がる。
機械乾燥の欠点は、一夜のうちに限界の高温で連続火力をきかすから灯油臭がしみ込
んだり味が変わったりするのだ。
ハザ架け自然乾燥の利点は、少々早刈りしても追熟があり、少々の未熟米も上米に
アップすることにある。実はこれで反当半俵は増収する。

梅本健次

12/10 愛媛の大西さんから「Re:赤城さんの聞いた話」
コンバインを買えない貧乏百姓のひがみです・・・
 
天日干しの米が美味しい理由は、乾燥がゆっくり進むためでょう。
最近の乾燥機が2週間かけて乾燥させているのなら、味は同じです。(冗談です)
 
ところで、ひとに聞いた話では、
「茎の栄養分が、稲刈り後1日かけて、籾に移って行く。
だから、茎と籾を、稲刈り直後に切り離すと、美味しくない。」
 
専業農家の方の科学的反論をお願いします。
12/9 やまちゃんから「あるアイデア、さて?」
 今日思いついたことで、この冬試してみようと思っていることがあります。
1月下旬ににんじんの種を播いて、トンネル栽培をするのですが、
ぬくぬくとして、湿り気たっぷりのトンネルの中で雑草がわんさと生えてきます。
8月下旬播種のニンジンの場合は、透明マルチで太陽熱消毒をしてからの播種なので、
99%雑草は生えてきません。
高温で雑草の種子の能力を去勢するからだと思っています。
黒マルチの場合は、去勢するのではなく、マルチの下で雑草を発芽させ、
だけど光不足で、もやしにしてやがては夭折させるのでしょう。
今、畑はからからの砂漠状態ですが、次に雨が降ったあとにロータリーをかけ、
播種どこを作って黒マルチを張っておいたら、もしかして雑草に困らないかもと思ったのです。
黒マルチの下はぬくぬくとして湿り気たっぷりですので、
ハコベやホトケノザのような春草が芽を出して、夭折してくれないでしょうか?
ニンジンを播種したあとの雑草処理が軽減されてくれないかと期待しています。
 
ぼくのニンジンのトンネルは、畝幅135センチ、3条蒔き。
コート種子を使わず、バーミュキュライトで200〜300倍に増量して、ごんべえで播種しています。
適当に散らばってくれというやり方です。
播種量は、10メートルあたり、10CC。
バーミュキュライトまじりの種がなくなるまで、何度でも往復します。
種と種の間隔を広げるため、播種器の走行路線ををわざと少しずらして歩いています。
覆土ゼロで、播種どこの上に種を置いていく方式です。
念のため、不織布をかけて、その上にトンネルをかけています。
芽出しをしてから播種すれば、発芽率はかなり良好です。
 
この10月始めに、ニンニクを定植する前(1ヶ月半)に、黒マルチを張っておけば、
その間に雑草が夭折して、雑草がほとんど生えてこない、
それを期待して黒マルチをしていました。
これは失敗。
多分雑草の休眠が関係しているのでしょう。
黒マルチに穴を開けて、ニンニク突っ込んで定植していったのですが、
隙間からホトケノザ、はこべ、牛の毛などの雑草が生えてきました。
1月下旬蒔きのニンジンの場合は、休眠の影響を受けない?ので、
もしかして雑草がゼロと言うことになってくれないかしら?
乞うご期待と言うところです。
だめもとで、黒マルチを張っておけば、播種床はしっとり、ベストの状態でいてくれます。
 
畑の野菜の場合は、こんな風にいろいろアイデアが出てくるんだけどなあ。
田んぼの雑草は相変わらずスランプだ。
 
おととい北海道の三田村さんが、内地に来たついでにと我が家を訪ねてきてくれた。
北海道の水田雑草では、ヒエがいちばんの厄介者だそうだ。
田植機のそりが通った跡はヒエが少なく、そりが泥を寄せたところにヒエがたくさん生えるそうです。
2回代かきをやれば、たしかにヒエが少なくなる。
だけど、北海道では雪解けを待って種を播き、
苗が一人前になるのを待ちかねるようにして田植えするそうだ。
だから、2回代かきなんて悠長なことは言っておれない。
深水にすれば、分けつがとれない。
頭の痛いところですね。

12/9 兵庫の本岡さんから・Re赤木さんの「聞いた話だよ」 続き」
デマ,嘘,でたらめが大好きな、稲美町 本岡です。
デマうそでたらめはこうありたいと思うその人の願い、あるいは欲の表れでしょうか

復活早々機嫌良くぼやく 赤木さんの話に 文化人に属する女性が
「最近の米は乾燥機で干すからおいしくない。
 昔は天日干しだったからおいしかった。」  
と 言ったとか

 お米+天日干し=おいしい
 お米+乾燥機 =おいしくない

 このことは 多くの消費者が信じているようなので 逆手にとってお米の有利販売に
じゃんじゃん利用しましょう  (冗談ですよ)


 昔と言っても昭和40年代 じいちゃん ばあちゃん かあちゃんで三ちゃん農業と言われたとき
稲を収穫するのに コンバイン と言う革命的に仕事の速い機械が普及し出しました。

それまで バインダーで刈って稲木がけ(ハザ架けのこと) 10日から2週間干してから
脱穀機で脱穀して 籾になるまでを コンバインはいっぺんにしてしまう。
生のままで籾を収穫してしまうなんて たまげたなぁ 

コンバインで収穫したものの生の籾を乾燥しなければならない
 え”〜っ そこまできがまわらなかった
高価なコンバインを月賦で買ったらもう金ないよ〜
と言った事情があって安価な乾燥機がよく売れました。

 革命的な機械コンバインの相棒としての乾燥機 これがどうにもこうにも知恵のない代物で
当時は 平型乾燥機で 仕組みはと言うと 網の上に生籾を積み上げて したから灯油バーナーであぶる。
籾が乾くまで12〜24時間 ひたすらあぶる
大きさは畳2枚くらいのまるでバーベキュウセットそのものでした。

熱心な農家はバーベキュウ(乾燥)の途中数回混ぜるのですが 
それでもなんかやばい気がしませんか?
種籾の温湯消毒で60度がどうのこうのいってるのにね
昼は稲刈り 夜は乾燥 3日も続けば夜中の見張りができなくて干しすぎた話もよく聞きました。

その後乾燥機は縦型循環式になり昭和50年代後半からマイコンを組み入れてだんだん良くなってくるのです。

一方天日干しは天候に左右されます。
9月の太陽は強すぎる 10月がちょうどよさそう でも10月は露がつくから問題あり
雨が降って完熟した籾が濡れるのもよくない (もとおかくんはこれを だしがぬける と表現します。)
いまでは乾燥機の方が天候に左右されない分安心できます
(1反くらいの面積なら機械代のことを考えると 手で刈って天日干しも悪くない)

結論として
「最近の米は乾燥機で干すからおいしくない。
 昔は天日干しだったからおいしかった。」

ではなくて

「昔の(昭和40年代)の米は乾燥機で干すからおいしくない。
 当時はは天日干しだったからおいしかった。」

と言うべきだった

40年前は事実でも 今のごとく話すと デマ嘘でたらめになるんです。
他にもこんな例 あるとおもいます。

 稲美町 本岡哲司

12/9 千葉の野口さんから「Re赤木さんの聞いた話だよ」
 千葉の野口です。

実はブルーベリーのネットの足場代を払うべく、出稼ぎ中であります(^^;;
時給は...以前の仕事の半分以下。でも、そこいらのバイトの3倍近いから、うちの稲
作単価よりは明らかに高い時給。


>  私が聞いたんじゃないけど、かみさんがNHKラジオで10日ほど前に聞いたらしい。
> その時のスタジオのお客さんは俗に言う文化人に属する女性らしいんだけど、最近の
> 米は乾燥機で干すからおいしくない。昔は天日干しだったからおいしかった。
>  とまぁこんな話しだったらしい。
 まあ、正しいような正しくないような...。
最近の乾燥機は、結構優秀ですよ。ま、早く売ろうと高温乾燥で一気に仕上げたら、
高い機械が泣くけどね。
一方の天日干しは、簡単なようで実は難しい。天候によって干し方は変わるし、第一
水分計では終わりを見極められない。足の感覚と経験が結構ものを言う。私自身じい
さんと親父から30年も仕込まれて、それでも難しい。時には失敗もある。

昔がおいしかったのは、天日干しだからではなく、愛情がこもっていたから。
今でも、例え乾燥機を使う人でも、(こめに対しての)愛情を込めていて、時間とかを
取れる人なら、そこそこいけるんではないのかな...。と最近思う。



> だけどね、賃金の高いわが国にあって、もくもくと天日干しして米を作れって言うの
> ?
> そんなことやっててわが国の需要に応えられるの?
> あなたの食べる分だけいるの?
>  それするには時給200円ぐらいに甘んじて働かないと米は生産できないよ。あなた
> の時給はいくら?旦那のはいくら?
 言えてますな。

仮に、年収600万円の人が、年間240日働いたとして、残業を月に20時間したとすれば、
240×8+20×12=2,160時間/年。時給2,778円。ボーナスなしでね(^^;;

で、私が時給700円とよく言うんだけど、これってつまり1/4だよね、いわゆる最低賃
金。しかも稲作だけとして農閑期の食い扶持を考えたとき、つまり、サラリーマン並
みにまともに休みを取ったらどうなるのか...となる。とても食えないわな、ははは。
時給200円だとどうなるんだろね。きっと45万円以下だな。

仮に1町歩10俵どりで、10,000円相場なら160万円。やっぱ1/4だな。
で、年収600万円欲しければ、末端価格でkgあたり2,000円で売れる米を作ればいいだ
けだな、きっと。

...なんか変だよね。
--

12/8 岡山の林さんから「寒気が来ました」
皆さんこんばんは、
PCのボトルネックが何処にあるか、PCの動きを観察することが大事ですね。赤木さん
のPCの場合は、5年前と比べてパソコンの使用が大きく変わっているからです。
Windowsの特徴であるハードディスクに作られる仮想メモリーと、仮想マルチタスク
が遠因でした。以前に比べてハードディスクの読みこみが目一杯になったままになっ
ている場合は、メモリーの増設でかなり対処できます。パソコンを使っている間、常
駐しているソフトが多いと問題です。
中国地方にもかなり強い寒気がやってきているようです。「モズの高鳴き75日」か
ら、私は寒気が12月3日に来ると予想していましたが、かなり正確にモズの予想が
当ったようです。明日から当地の最低気温が−5℃と予想されているのでかなり冷え
そうだ。雪が降らないので放射冷却による冷え込みは厳しい。夜中に空が晴れている
のを見て、宇宙空間が如何に冷たい所であるか実感する。
数日前にニンジンのトンネルのマイカ線が6箇所噛み切られていたのを発見して修理
しておいたのが良かった。放置しておいたら今頃トンネルが飛んでいってしまったか
もしれない。観察からマイカ線を噛切るのはタヌキであることが判明した。タヌキは
マイカ線を噛切るだけでは飽き足らず、透明シートを破り、トンネルの中に入り込み
かなり走り回ったらしい。去年までは中に入った形跡が無かったのだが、今年は去年
よりかなり学習程度が進歩したらしい。トンネル内の草取りマラソンも900メート
ルを走り終わったのでホッとしている。今回は、時速20メートルで走った。あと
1.8キロ走ればこの圃場は終わりだ。次の圃場が控えている。
寒気が来る前に、壊れていた井戸の水道ポンプの修理が出来た。セルフカットスイッ
チとタンブラースイッチを交換し、圧力スイッチを補修した。もともとこのポンプは
ある人が要らないと言って私に回してきたものだった。捨てられるものは何処か調子
が悪いから捨てられるのですね。ポンプを買えば6-8万円ぐらいするので新品を買え
ず、直せる可能性のあるポンプが見つかるまで時間がかかった。お金のある人は新品
をパッと買えるし、お金のない私みたいな人はそれを貰って修理すれば良い。世の中
うまく行くものです。本当に。修理にかかった費用は、2,625円でした。冬にはポン
プや水道パイプが凍って割れてしまうので、この機会に屋内に移設した。とはいって
も、万一の漏水が考えられるので室内ではない。また、屋外の水道管は全て地下に埋
設した。これで来年おけいさんや村山さんが来られても、何時でも水が使えます。ポ
ンプを修理しておくことはおけいさんとの約束でしたね。来年10月に来られる時
は、これまでよりも10日以上早く来てくださいね。

林 正弘
岡山市

12/8 富山の予果さんから「祝 赤木さんのPC復帰」
 最良の復帰方法でしたね!林さんありがとうございます。岡山っていいナ。人材多
いナ。いやいやこっちもいろいろすごい人がいるらしい。その節はお頼み申します。
 
 普通の人がPCに深入りするとお金以上に膨大な時間をつぎ込むことになるんよ
ね。家庭争議もおきる(おきたことがある)。

 また赤木節楽しみです。

12/7 岡山の赤木さんから「復帰しました」
(これは、私信としてBCCで送られてきたものですが、、、、、by やまちゃん)
皆々様  赤木@菜の花です。
ご無沙汰しております。

 2週間ばかり受信不能になっていたPCが復帰いたしました。.
5年も経つと昔の機種で、CPUのめぐりが私と一緒で目いっぱいになっていたらしい。
大きなものを付け足ていただいただけで目を見張るほど早く立ち上がり、メールの受
信もADSLらしくなりました。
ハードディスクには問題はなく、ヤレヤレと言ったところです。
 入れた覚えも無いわけのわからないソフトも消し去って身も軽くしました・・・・
もとえ、軽くしていただきました。
私はさっぱりわからんちんで、そばでただ見ているだけでした。
林さん、ほんとにお世話になりました。

 PCが壊れたでぇ〜〜って、だれだれに告知したかわからないので、思いつく人にこ
れを送ります。
年末を近くして寒さに向かう折、お風邪など召されませぬように!

     自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通

12/7 岡山の赤木さんから「聞いた話だよ」赤木@菜の花です。
宅配仲間の林さんにPC治して貰いました。ありがたやありがたや。
久しぶりに発信します。

 私が聞いたんじゃないけど、かみさんがNHKラジオで10日ほど前に聞いたらしい。
その時のスタジオのお客さんは俗に言う文化人に属する女性らしいんだけど、最近の
米は乾燥機で干すからおいしくない。昔は天日干しだったからおいしかった。
 とまぁこんな話しだったらしい。

 考えは100人100様。何を言っても自由なご時世だから私は否定はしませんよ。
だけどね、賃金の高いわが国にあって、もくもくと天日干しして米を作れって言うの

そんなことやっててわが国の需要に応えられるの?
あなたの食べる分だけいるの?
 それするには時給200円ぐらいに甘んじて働かないと米は生産できないよ。あなた
の時給はいくら?旦那のはいくら?
損失の部分は農閑期に働きに出て穴埋めすればやっていけないこともないか。
海苔も天日干しなんか今じゃ売ってないよ。おいしくないのかなぁ・・・
乾燥機メーカーも怒るよ。
懐古主義もいいけど聞いて無性に腹立った。立つのは腹だけ・・・
ついでに言えばいいだろう、鍬で起こせ。手で植えろ。鎌で刈れ。水車で搗けって
さ。
泥にまみれたことのない文化人はいいねぇ。  イカン、ひがんでる。

 久々に発現したら、早速過激なこと言っちゃった。どうもスイマセン。

         自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通
 
12/6 福井の吉村さんから「どなたかヒエの精米方法を教えてください・」
ふくいの吉村です。
どなたかヒエの精米方法について教えていただけませんか?
有機栽培のヒエが5キログラムほどありますが精米方法がわからず困っています。
どなたか教えていただけませんか?

1升ビンでやってもうまくいくのでしょうか?
どなたかやられたお方がありましたら教えてください・

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
よしむら農園
吉村 義彦
URL:http://www1.kl.mmnet-ai.ne.jp/~yokun/
E-mail:yokun(アットマ)kl.mmnet-ai.ne.jp
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

12/6 宮城の齋藤さんから「残留農薬のポジティブリスト制度と雑穀検査機関」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の齋藤です。

残留農薬のポジティブリスト制度の主旨は 決して被害者・加害者の
犯人探しではなく 残留農薬問題が発生した場合に 原因を追究して
それを防ぐべき対策を講じることにあると理解しています。

センセーショナルにポジティブリスト制度を不安視するより 国際的情勢が
変わってきているので 早く生産者が対策を立てれば 心配の度合いも
少なくなります。おそるるに足りません。

お米のように 収穫してから1年間もかけて販売するものについては
早急に対策を講じる必要がありそうです。

また 雑穀の検査機関はエイサックであり HPhttp://www.axis-asac.net/
あまり更新していませんから面白くもありません。セミナーの主催者も
エイサックであります。

農検の検査員資格をお持ちの方はよく分かると思いますが 等級を決めるための
標準品があってはじめて その年産の等級が決定するしくみになっています。

雑穀の標準品もお米と同様に作られますが 面倒くさいといえば面倒くさいです。
お米はある程度機械作業が体系付けられていますが 雑穀は一粒一粒
手作業が主です。雑穀の検査基準は決して生産者のために資するのではなく 
お上のためにあるのではないかと錯覚するくらい 厳しすぎます。

お米のように3点表示が農検の検査後でないとできないようにならなければ
だれも進んで農検は受けないでしょう。農検が生産者の経営に役立つと
お米のように農検法に明記されない限り 雑穀の検査は廃れていきます。

と同時に 魚沼産コシヒカリのような現象が 雑穀の世界では常識に
なるのかもしれません。もうなっているようではありますが・・・・・。

齋藤 政憲 psy-farm(アットマ)ae.wakwak.com

12/5 千葉の杉野さんから「残留農薬で農家同士が疑心暗鬼!?」
宮城の齋藤さんから
「残留農薬のポジティブリスト制度」について話題提供いただいて
興味深く読みました。

この制度がどれだけ厳密に運用されるかは別にして、
農薬を使用している農家は
残留農薬の「被害者」あるいは「加害者」になりうる可能性は現実の問題です。

わが家はナシ農家でもありますので、
被害者よりも加害者になる可能性が大きいと考えています。

ナシの農薬散布は4月から8月ごろまでですが、
隣の畑には出荷間近な葉もの野菜があることがあります。
あまり園外に農薬が飛散しないようSSの外向き噴口を止めたりするのですが、
園周囲部分こそしっかりと農薬をかけたいもの。

ナシの農薬がドリフトした葉もの野菜が出荷され、
もし、残留農薬のチェックが行われたら、
残留農薬のうえに適用外農薬使用でひっかかる可能性も。

葉もの野菜の出荷者は出荷停止、回収となり、
当然、その原因となった隣地のわが家に対して減収分の補償、
場合によってはイメージダウンによる損害賠償まで請求するでしょう。

そういう事態に備えての損害保険はないものかと考えていたのですが、
農薬ネットの「たてき」さんが
『農薬ネットメールマガジン』2005/11/24 第99号で
農協の共済制度の創設を提案しています。
 http://nouyaku.net/index.html

でも、そんな共済のお世話になるようなことになったら
ナシ農家をやめなければならない!?

--------------------------------------------------------------

農薬メーカーの研究者だった「たてき」さんも農薬ネトマガの中で
ポジティブリスト制度について何回か言及しています。
ちょっと長くなりますが、参考になるかと思いましたので、
たてきさんの了解を得てNO.87、NO.88、NO.99を転載します。

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★★ 2005/6/8 第87号 ★★

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  ○◎●     (通称:農薬ネトマガ)      ●◎○

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 【ポジティブリスト制:水田空散は全滅!? の巻】

 来年5月から導入予定の食品残留農薬のポジティブリスト制最終案が
示されました。特に問題なければこのまま導入されてしまうでしょう。
しかし、本当にそれで良いのか?色々な切り口から問題点を指摘します。
今回は「水田空散は全滅?? の巻」

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●掲示板へ以下の書き込み有り。引用します。

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109 名前: みわにて 投稿日:2005/06/05(日) 13:02
厚生労働省のサイトに、暫定基準の最終案と、それへの意見募集についてが
掲載されてました。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/050603-1a.htm
l
食品に残留する農薬等に関するポジティブリスト制度における暫定基準の
設定について(最終案)

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/050603-1.html
上記に対する意見の募集について (締め切り8月2日)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

●と、いうわけで、ポジティブリスト制の最終案が出ました。
「なんじゃそれは?」という方もたくさんおられるかもしれませんね。
別の機会にあらためて説明したいと思いますが、超簡単に言うと残留農薬基準値
が無い場合、今までは検出されても基準値がないのでOKでしたが、今度から
基準値がない場合は一律基準(0.01ppm)を基準値にしますよ、と思っておけば
いいでしょう。

●とは言え、それでは無用に厳しくなってしまうので、諸外国の基準値などを
参考にして暫定基準値というのを決めましょうということになっていたんですね。
「諸外国を参考に」出来る場合はいいのですが、諸外国に基準値がない場合は
暫定基準値は設定することが出来ませんね。というわけでやっぱり一律基準値の
0.01ppmが適用されちゃいます。っていうか、最終案では適用されちゃいました。

●そこで困るのが水稲用の農薬です。外国にも水稲栽培はありますが、日本で
よく見られる粉剤散布とかヘリ空散・無人ヘリ空散は基本的に日本独自の分野で、
日本でしか使われていない農薬もあるのです。
 そういう農薬は米以外の作物に対する残留基準値が0.01ppmになってます。
 
●稲にしか使わない農薬は米以外から検出されないはずでは?と思ってしまうの
ですが、残念ながら可能性としてはそうではありません。ドリフトという問題が
あるからです。ドリフトとは散布した農薬が風などで運ばれて圃場外へ流れて
いってしまうことです。容易に想像がつくと思いますが、空散や粉剤散布は
ドリフトがありえます。たんぼのとなりに果樹園や畑があった場合に心配です。

●稲用の農薬を空散や粉剤散布するのはドリフトを考慮すると怖いなと感じて
しまいます。農家の農薬選別が始まるかもしれませんね。また、特にドリフトが
懸念される有人ヘリ散布はこれをきっかけになくなるかもしれませんね。

=================

●●法改正は来年の5月の予定です。でも、来年の5月以降、検査される
農作物は今年植えている物が多いんじゃないでしょうか?農業サイドの人は
この問題は今年から始まっていると認識するようにしましょうね。


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★★ 2005/6/9 第88号 ★★

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  ○◎●     (通称:農薬ネトマガ)      ●◎○

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【ポジティブリスト制:これはいくらなんでも基準値低すぎ! の巻】

 ポジティブリスト制最終案の問題点。
今回は、ある種類の農薬は基準値が小さすぎるのでは?というお話。

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●前回のネトマガで、「諸外国の基準値などを参考にして暫定基準値というのを
決めましょう」ということになってると紹介しました。
「諸外国を参考に」した結果、一律基準値の0.01ppmよりも小さい基準値になっ
てしまった農薬も出てきました。

●いくつかあるようですが、代表例として「エマメクチン安息香酸塩」という
農薬で話をします。この農薬は日本で最も一般的な殺虫剤の一つで、広範囲で
使われています。基準値案については以下のurlのナンバー107に出ています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu2/dl/050603-1a-
12-101.pdf
 
●今まで基準値の無かった野菜や果物に対して0.001ppmの基準値が提案されてい
ます。その理由は公表されていませんが、諸外国の基準を参考にする際に果物に
対する基準がニュージーランドの0.001ppmしかなかったので、それを参考にした
と思われます。

●エマメクチンは天然由来で残留しにくい殺虫剤です。複雑な化学構造で、
分析するのが大変難しい殺虫剤です。一番難しいかもしれないですね。
 分析は公定法という決まった方法で行うか、公定法の分析方法と同じ結果が
 出ると証明された別の方法で行うことになっています。ちなみに公定法は↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/zanryu3/2-036.html
 まぁ、こんなもん見てわかる人はごく一握りに限られると思います。
ただ、ページの「8.定量限界」の所を注目してください。野菜で0.01mg/kgと
なっています。0.01ppmですね。

●基準値が0.001ppmで分析の限界が0.01ppmっていうのは拙いですよね。
また、難しい分析なので腕前や設備の善し悪しが結果に大きな影響を及ぼします。
エマメクチン分析をきちんと出来る所あるいは人は限られるということですね。

●それに作物ごとのばらつきも気になります。みかんで0.1ppmなのに夏みかんは
0.001ppm。ももやさくらんぼでは0.1ppmなのにネクタリンでは0.001ppmといった具合
で、
本当にこんなことがまかり通って良いのかいな?と思います。

●エマメクチンのADI(一日許容摂取量)は0.025です。体重50キロの人
なら50倍して一日に1.25mgの摂取なら許容できるという意味です。
基準値0.001ppmギリギリのエマメクチンを含む夏みかんならば、1250kgを皮ごと
毎日食べても大丈夫ということになります。非現実的ですよね。

=================

●●分析手法やADIなどと比べても非現実的な基準を押しつけようとする
ポジティブリスト制。このまま認められればとんでもないことになります。

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★★ 2005/11/24 第99号 ★★

   ○◎●    農薬ネットメールマガジン      ●◎○
  ○◎●     (通称:農薬ネトマガ)      ●◎○

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≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡【新しく
「残留農薬基準越え共済」が必要では? の巻】

●前号でJA(農協)は食育になおいっそうの努力をして欲しいと書きました。
今回はその続編で、JAに新しい共済を立ち上げて欲しいというお話です。

●来年の5月から「ポジティブリスト制」という制度が始まります。このメルマ
ガでも何度か触れたことがありますので、この制度についての詳細は今回は書き
ません。
 この制度が始まると、農家が出荷した農作物で残留農薬基準値を超過して出荷
停止や出荷作物の回収を求められる機会が増えることが予想されます。
 
●消費者は基準値を超えた農作物を食べることは認めることは出来ませんから、
そういった事件が起こった場合、農家またはその農家が出荷したJAが責任をと
ることになります。実際に、そういった事件は現行の制度でも起こっています。

●しかし、その費用は並大抵の物ではありません。事前に見つかって出荷停止に
なった場合でも、当該農家はその季節の出荷はゼロになりますから収入もゼロで
す。それどころか農作物の廃棄費用がかかってしまい、大赤字です。ましてや回
収ともなれば回収コストがかかりますから、とんでもない金額となり、とても一
つの農家で払いきれるものではありません。

●農業は元々ローリターンな産業なので、ハイリスクローリターンともなれば、
ただでさえ少ない後継者がなおいっそう少なくなってしまうかもしれません。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

●JAにはJA共済というのがあって、これはいわゆる保険です。生命保険や
損害保険など、一般的な保険会社と同じような業務もやっています。(ちなみに
条件が結構良いので保険として考えるとお勧めです)

 もうひとつ、不作時の共済があります。米が不作だったときに損失を補填して
くれる保険ですね。しかし、今後はなんらかの事由で残留農薬基準を超えちゃっ
て損害を被った農家を救済しなければならないという話が出てくると思います。
 
 そんなときにJAは農家に対して残留基準値越え共済に入っておけば安心です。
で、JAも処理費用がかかりますから、県中央会とか全農の同じような共済に
入っておけばいいでしょう。
 
●こういった新時代の共済を立ち上げて運用すれば、あらためてJAの存在価値
も出てくると思います。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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 メールは tateki(アットマ)nouyaku.net まで
 HPは http://nouyaku.net/index.html
 配信数は 2737部です。
 無断転載はお断りいたします。メールくだされば許可します。

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

12/5 宮城の齋藤さんから「雑穀」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の齋藤です。

12月2日に盛岡で雑穀に関するセミナーが
開催されましたので雑穀の状況をご紹介しましす。

農産物検査法が改正され 検査対象から雑穀(ヒエ・アワ・キビなど)が
はずされため さまざまな弊害が生じています。お米であれば年産・品種・産地の
3点表示が義務付けされ そのために農検を受けることになっています。
その上 驚くことなかれ 雑穀には法的に公式な品種名(銘柄名)がないのですよ。
ましてや残留農薬のポジティブリスト制度などは治外法権の世界です。

一方 雑穀の生産量は統計的には ほとんどの種類の平均で50%以上の
シェアを岩手県産で占めています。ところが農検を受けていないため
「まがい物」が大手を振って全国に流通しています。

生産地・生産者・作物名が表示されていても 一目で似ても似つかないものと
判断されるものさえあります。また その生産者が存在しなかったり
いても農業者でなかったりと 雑穀の世界は混沌としています。

外国産の飼料用雑穀が国産食料用雑穀に化けているものが
いくらあるのかも分からない状況です。おいしくない雑穀を食べて
雑穀の評価が判断され 雑穀の生産者や販売者まで不当な扱いを
受けることのないようにしたいものです。

雑穀の検査機関として国内唯一(おそらく世界でも)の存在ですが
不当な評価をされないで 雑穀の適正な価格の流通に寄与できればと
考えています。

齋藤 政憲 psy-farm(アットマ)ae.wakwak.com
 
●やまちゃんから
「雑穀の検査機関として国内唯一(おそらく世界でも)の存在」
と書いてありますが、その団体がセミナーをやったのでしょうね。
ところで、その団体の名称や、HPがあれば教えて下さい。

12/4 宮城の齋藤さんから「Re農薬のドリフト 」
滋賀の中道さん

こんにちは 宮城県栗原市一迫の齋藤です。

>  減反対策で 水田のなかに 大豆畑があったりしますが
> 大豆の消毒は 九月になると本格的になります。
> そのすぐ風下で コンバインが稲の収穫が行われています。
> 減反のせいでこのような現場を よく見かけますが とても大きな 問題だと思います。

水和剤や粉剤は無風状態で200m飛ぶといわれております。出所不明(笑)。
それが有人ヘリは論外ですが ラジコンヘリでもドリフトは避けられません。
粒状であればまだマシですが・・・・・。

9月の大豆の消毒は 何の農薬が何のために使用されるかが問題ですが 
また出所不明で申し訳ありませんが 収穫後の農産物からは基準以上の
残留農薬は検出されないそうな。無責任です。

農薬のポジティブリスト制度の運用はどうなるかまだ見えてこないところもありますが

登録農薬は残留基準が決まっており 決まっていないもの あるいは登録外農薬の
基準は0.01ppmですから ほとんどの農薬は基準をオーバーするものと思われます。

なし・りんごの殺虫剤(フェンブコナゾール)を例にとります。
作物      基準値
なし・りんご  1ppm
いちご・お茶 5ppm
トマト・ピーマン 0.01ppm
スイカ・メロン 0.02ppm

なし・りんご園で殺虫剤(フェンブコナゾール)がスピードスプレーヤーで消毒されたら
確実にドリフトは生じ いちごやお茶はよくても スイカ・メロン・トマト・ピーマンは
出荷停止になるでしょう。 イチゴの5ppmは驚きですね。

齋藤 政憲 psy-farm(アットマ)ae.wakwak.com

12/3 埼玉の後藤さんから「ミニお米の交換会;薬としての蜂蜜」
後藤@埼玉@サリークイーンです。

■ミニお米の交換会

予果さん、ありがとうございました。
毎日、各地のお米が味わえ、すごく楽しいです。
子供たちにも大好評です。

いっとう最初に食べた吉村さんのイクヒカリ、
うまかったなー。コハクチョウが遊ぶという田んぼの米に
うちの子供達はまいってしまいました。

どこかのお米屋さんがこの企画を発展させてくれたら
消費者の方も参加できるのになー、とふと思いました。

■蜂蜜

最近、養蜂をやっているお医者さんに教わり蜂蜜を傷などの
外用薬として使っています。この田んぼの裏作レンゲから採れる
甘い蜜は単なる甘味料として使うのがもったいないほどの
機能をもっているようです。
今日もヨメさんが包丁で指を切ったときさっそく使ってみました。
消毒だけでなく組織の再生機能もあるようで傷のふさがり具合は
ちょっと驚くものがありました。
口内炎などにも最適の薬のようです。

12/3 やまちゃんから「農業技術と経営のからみつき」
齋藤さんのお話は、いつもは「なんや七面倒くさい話やなあ」という感じがするのに、
今日は、すんなり受け入れることが出来ました。
「農産物(お米)は生産者・集荷業者・中間卸業者・加工業者・小売店・直売所のどの段階でも一義的な責任が発生し 最終責任は生産者になります。県や市やJAや資材メーカーの指導通りにしたとの言い訳は通用しません。充分注意してください。」
それは、本当にそうだと思います。
採算が取れずに、色んな事情を抱えながら作っているにしても、
やっぱり食べ物を作っていることに間違いありません。
自分の足元を見ないで、偽装建築やらどうのこうの言うと、
天につばすることになります。
 
さて、先月の初め頃、敬愛する県の普及員の方から電話がありました。
「今、農業者大学校の研修課にいるんです。
兵庫安心ブランドの生産者向けの研修をやっているんですが、
山下さんに講師にきて頂けないかと思っているんです」
「申し訳ないですが、そういう話は全部おことわりしているんです。」
ずっと固辞し続けていたのですが、話しているうちにぐらついて、
「えっ、1月中旬の一日だけでいいのですか、
農閑期ですので、小遣い稼ぎをさせてもらいます」
と、引き受けることになってしまいました。
たぶん、「山下さんが現代農業に書いた除草道具や手袋の話がおもしろくて、
そんな、あまりむずかしくない話がおもしろいと思っています」
と言う誘い言葉にぐらついたのだと思います。
 
電話を切った時には、ほぼテーマが固まりかけていました。
「種蒔き技術を通して、年間の無農薬有機栽培の野菜作りを考えてみると、、、」
たとえば、僕はほとんど全部露地栽培でやっているのですが、
年が明けて、いちばん最初に種を播くのが大浦ゴボウ、例の溝底ミニトンネル方式で播種します。
同じ方式で、2月中旬に時無しダイコン、下旬にトウモロコシ。
いずれも種の袋に書いてあるより1月以上早蒔きをしています。
ホウレンソウ、コマツナ、コカブなども2月中旬に播種しますが、
本に書いているようなとうだちの心配はあまりありません。
 
有機栽培の一つのコツは、春は出来だけ早く、
秋は出来るだけ遅く、そのための種まきの技術の工夫を1年を通して話することが出来ればいいなと思いました。
 
ところが、農作業をしながら話のストーリーを考えていて、
僕の種まきの技術は、僕の経営(土地条件やら全部ひっくるめて)にからみついた技術なんだなあ、
とあらためて思ったことでした。
 
たとえ話をいくつかしてみます。
大浦ゴボウ、年に4〜5回種まきして、1年中通して直売所に出すようになっているのですが、
いちばん立派なゴボウの穫れるのが、1月下旬に種まきしたやつななんです。
標準の播種基準(4〜5月)に従って種を播くと、梅雨や台風の雨で根腐れをおこしたり、
成熟期に乾きが続いたところへ雨が降ったりすると、ゴボウがパカッと割れてしまうのです。
それでもそれなりに売れていますが、直売所だから売れているのでしょう。
1月下旬に種まきしたのが、いちばん長く、いちばん太いのです。
多分、収穫期の7月下旬頃まで土壌水分が比較的安定しているせいだと思います。
そんな話をしていると、同じ兵庫県の篠山という高冷地の方が、
「10月中下旬に種まきすれば、除草の苦労もなんにもいりませんよ」
と、教えてくれました。
やってみると、姫路ではゴボウの根ぎわでホトケノザなどの草がはびこって、草取りに困りました。
篠山のような、標高が高くしばれるところでは、雑草は枯れてしまうのでしょうが、
姫路では枯れないで春先には手がつけられないくらい大きくなってしまう、
そんな土地条件の違いがあったのです。
 
この間、信州の関谷さんに「ブロッコリーなんてそんなにむずかしい作物じゃないでしょ」とほざいたのですが、
関谷さんの作型は「夏から秋」、
HPを拝見すると、「勉強だと思って作り続けています」
「湯がく時は、小分けにして虫がいれば取り除いて下さい」なんて書かれています。
僕の作型は、8月下旬〜9月初めに播種して、2〜4月に収穫の、品種は晩生(エンデバー)。
生育途中は虫にボロボロにされることもありますが、収穫期には寒さでほとんどアオムシは心配ありません。
わき芽をお客さんがことのほか喜んで買ってくれるので、作りがいのある作物です。
ただ育苗は一工夫しています。(貼付の写真)
畑から離れた(虫がいない)家のそばの川の上に柱を渡して、その上に苗箱を並べています。
それを見た農文協の豊田君が
「ワサビ田で、流れに浮かべるいかだ育苗をやっているが、それと同じ理屈だね」
と、言ってくれました。僕は、うれしく、自信がつきました。
 
赤木さんの「菜の花除草」、一度トライしてみたいとそそられるのですが、
5月下旬から6月初めは、野菜の世話でめちゃ忙しい時、
これ以上作業が競合したら百姓が苦農になってしまうと、あきらめざるをえません。
 
また小祝さんの「寒くならないうちに米ぬかなどを降って、秋耕をしておくべし。
追肥はアミノ酸肥料をこまめに、、、、」
と言うのも、11月いっぱいくらいまでは、秋野菜の種まきやらなんやらで忙しくて、
田んぼに米ぬかを振り始めるのは、僕の場合はどうしても12月に入って気分的に余裕が出てきてからになります。
アミノ酸肥料をこまめに追肥なんて、そんな時間があれば昼寝をしていたい、、、
でも、京都の綾部の連中なら、小祝方式が出来るかもよ。
冬の間は雪に閉ざされて、他にすることないからボカシ(アミノ酸)肥料を仕込む時間があるし、
耕作反別が広くて、仲間がいるから散布機械を共同で持つと言うことも考えられる。
 
僕の場合の土作りは、モミガラの大量投入と米ぬか散布による「土ごと発酵」、
これも、隣町に前橋さんという大型稲作農家がいて、モミガラの処分に困っている、
距離にして軽トラで片道10〜15分で、前橋さんちに行けばフォークリフトのバケットで積み込みが出来ます。
米ぬかはコイン精米機を経営しているので、欲しいだけいつでも使える、、、、、、などなど
 
考えれば考えるほど、僕の栽培技術は、僕の経営条件に密接に結びついています。
先日来、小祝方式などにぐだらぐだらとかみついていましたが、
いまどきの世の中の農業技術は、いわば「戦国時代」、なんでもありの世の中です。
縁なき衆生ということで、なにもそんなにこだわることもなかったのですが、
農文協の豊田君が、「武田さんのビデオを見て感想を言え」と言ってきたこと、
また、お米の勉強会の会報で、
「有機栽培のお米の値段を見ると、富裕層の贅沢品になりかねません。
育ち盛りの子どもを抱えるお母さん達が買いやすいように、
みなさん、小祝さんの科学的技術を勉強して、健康的もっと増収して下さい」
などと書かれていたのが、小生にとってはかちんときたのだな。
 
と言うことで、一件落着。
今日は何とか収拾がついたみたいです。

12/3 滋賀の中道さんから「農薬のドリフト 」
いつも 有意義に読ませていただいてます。

齋藤さんの お便りで思い出した事があります。

> そのうえで お隣からの農薬のドリフトが問題になってきます。
> 水稲用農薬であれば 基準以内であればいいのですが 畑用や
> 山林用や一般非農地用が検出されると大変なことになります。

 減反対策で 水田のなかに 大豆畑があったりしますが
大豆の消毒は 九月になると本格的になります。
そのすぐ風下で コンバインが稲の収穫が行われています。
減反のせいでこのような現場を よく見かけますが とても大きな 問題だと思います。


 齋藤さんへ 上記の場合 どのように解釈すればよいのでしょうか
解説と  ご意見をおねがいします。 

滋賀の  中道
 
12/3 宮城の齋藤さんから「残留農薬のポジティブリスト制度」
こんにちは 宮城県栗原市一迫の齋藤です。

平成15年5月に施行された「食品衛生法の一部を改正する法律」に基づき、平成17年10月、食品に残留する農薬などに対するポジティブリスト制度の導入が告示され、平成18年5月末に施行予定となっております。昭和55年頃のポストハーベスト農薬の残留問題や平成14年の輸入冷凍ホウレンソウ問題など紆余曲折を経て、晴れて食品中残留農薬規制の公平な法律が実現しようとしおります。

平成18年5月27日より「残留農薬のポジティブリスト制度」が施行されますと
残留基準を超えた食品はこれを販売の用に供するために製造し 輸入し 加工し
 使用し 調理し 保存し 又は販売してはいけないことになります。

農産物(お米)は生産者・集荷業者・中間卸業者・加工業者・小売店・直売所のどの段階でも一義的な責任が発生し 最終責任は生産者になります。県や市やJAや資材メーカーの指導通りにしたとの言い訳は通用しません。充分注意してください。

一番注意することは 残留農薬のポジティブリスト制度の実効が
あがるためには トレサビリテーがしっかりしていなければなりません。

そのうえで お隣からの農薬のドリフトが問題になってきます。
水稲用農薬であれば 基準以内であればいいのですが 畑用や
山林用や一般非農地用が検出されると大変なことになります。

これまでは 農政事務所などが 一応監視しておりましたが
平成18年5月27日以降は 交労省管轄の保健所などの
残留農薬Gメンが動き出します。これまで同じ農水省内で
よほどの違反がない限り公表されませんでしたが 今度は
ちょっと事情が違ってきます。

齋藤 政憲 psy-farm(アットマ)ae.wakwak.com

12/1 会津の一石さんから「 Reミニお米の交換会無事終わりました。」
会津の一石です
ps500での測定結果です。12月1日
      水分 たんぱく質 アミロース 脂肪酸度 スコア
               
      14.6 8.6 19.8 11 65
      14.8 6.4 19.5   73
      15.3 6.3 18.8   80
      15.2 7.6 19.7 13 73
      14.4 6.9 19   67
               
      15.5 7.3 19.7   71
      15.3 7.2 19.8   70
               
      15.1 8.3 20.1 14 69
      14.9 7.7 19.7   73
               
               
      15.2 9.5 17.7 23 65
      15.6 7.4 19.4 13 76
      14.9 8.2 19.7 14 71

ようやく時間が取れましたの測定しました。ミルキークィーンなどのもち系は測定できません。
ご自分の結果を知りたい方はcome(アットマ)takechiyo.netまで、他の方のデータはお答えできません。
野口さんの分は昨日食べてしまったのでこれも不可。すいません。
これから他の人の分を食べます。食味計は参考値にしかなりませんから。

見た目の評価
結構、被害粒が入っていました。整流歩合が低いものも これにはびっくりしました。

自家消費なのでしょうか。
きれいに選別されたものも当然ありました。

予果さんお世話になりました。

12/1 兵庫の梅本さんから「PCのことなど」
こんにちは、兵庫の梅本です。

PC暦は15年くらい十数台所有してきましたが使用中に壊れた経験は殆どありませんね。

もっとも、中身を弄ってて壊した?経験なら結構な数に上りますが。w

ちなみに煙草はばんばん吸いますし部屋の掃除も殆どしないので埃が凄い、PCにとっては

劣悪極まりない環境で使用しています。自作に嵌ってからは、もっぱらヤフオク等で中古

パーツをとっ換えひっ換え、新品なんて勿体なくて(金が無くて)買えませ〜ん。

それはさておき、故障の箇所は症状によってある程度特定できますね。

例えば電源が全く入らないということなら、CPU、メモリ、マザボ系。電源は入るがBios

から先に進まないということなら、ブート系(HDD)という具合です。

今回の赤木さんのようにメールの受信が一切出来なくなったというケースは、インターネット

の接続に問題無いのであれば、ソフト側の設定に問題があるのでは?と思います。

OSかメールソフトの設定を見直してください。(プロバイダの原因という場合もあります)

正常に受信出来ていたのが徐々に悪化していき、ついに受信出来なくなったというケースでは

ウィルス感染が疑われます。ウィルスは知らぬ間に感染して爆発的に増殖するタイプのものが

あります。な〜んかPCの調子が悪いなぁ〜と思いウィルスチェックをしてみたら数千のウィルス

に汚染されてたなんてケースがありました。ついにはブート不可になりクリーンインストール

し直すハメになりましたが。ウィルスは最近ではメールから感染するケースがもっとも多い

ようです。不信なメールは開かない(ファイル添付されたものは危険です)。

無いとは思いますが、ファイル交換ソフトなんかやってると最も危ないです。w

使用目的がホームページ閲覧とメールくらいなら、セレロン500くらいのスペックでも、

そんなに不満は無いと思いますがね。ヤフオク等でノートでも2万くらいから入手可能です。

本日刈取後、2回目の耕転終えました。人様から見てもやっとまともに見られる程度に鋤ける

ようになったと感じる今日この頃。やれやれ

梅本健次

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