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10/30 福井の富田さんから「藤本農園見聞録20071030」
今回は藤本農園が使用していた床土についてです。
http://www.k4.dion.ne.jp/~eco-88/index1.html

 
○使用していた床土
 株式会社 ヰセキ北陸 培土部 培土工場が製造した「ヰセキ培土ラブリー 寒地用」

 同社の床土用培土には
  「ヰセキ培土ラブリー 寒地用」
  「ヰセキ培土ラブリー 暖地用」
  「ヰセキ培土ラブリー 無肥料」があります。
   その他に籾殻を混ぜた培土も販売しています。

○名前のトリック 
 藤本農園はヰセキの床土製品が、肥料入りの製品も無肥料の製品も「ラブリー」である
ことを悪用し、ヰセキと共謀して肥料入りや無肥料を示す文字をあえて入れない伝票を作らせ
ました。つまりラブリーとだけ書かせた納品伝票を作らせていました。

○ヰセキの偽装への関与
 藤本さんが私に話したのは、ヰセキの全部長であった宮本氏と藤本さんが懇意にしており、
有機(籾殻)入りの床土(軽量化の目的もあった)の開発を試みたが失敗し、宮本部長と相談
して化学肥料入りの床土を無肥料培土と称して使うことで合意を得たとの事でした。
 その合意のもと、伝票への不適正な表記や納品されるフレコンの床土製品にラベルを一切貼
らない等が行われ、その後、この合意は後継の宇野部長にも引き継がれたはずです。なぜならば、
今年までそのような事が行われていたからです。宇野部長は藤本農園とは特別の事情があって・・
とおっしゃっておられました。

○床土フレコンの納品配置について
 藤本農園では納品される床土のフレコンに一切のラベルが貼ってありません。
その上で、納品されるフレコンは適当に置かれていますので、どれがいつ納品されたものなのか
わからなくなる状況にありますし、実際に区別しては使っていません。適当に使いやすい場所の
ものから使っている状況です。
 つまり、納品される床土を一切区別していない(=全て同じ製品)、ということです。

○無肥料床土であるとの証明書 ヰセキも偽造に関与

 まずはこの証明書です。
 
 この証明書は認証機関に無肥料床土であるとの証明に提出された証明書と同じものです。
 以下の当社の製品は無肥料であることを証明(文書では照明となってますが)するというこの
文書とラブリーの納品伝票を添えて報告したのだろうと思われます。

 また、某消費団体にも当初この証明書を提出しました。
担当者が、まず、日付の入っていない点を指摘し、かつこの証明書は製品が無肥料であることを
証明しているだけなので、きちんとした証明をして欲しいとお願いしたところ、「民間稲作はこ
れでいいと言っているのに、なぜこれで納得しないんだ」と逆に激昂されました。
6月のことでした。

 そして出された証明書がこれです。
 
 前出の証明書との違いは、
 ・日付が入ったこと
 ・規格が記入されていること
 ・会社名が正式なものになっていること
 ・誤字(照明→証明、代表社→代表者)が訂正されていること
 です。
 
 そして、前回の証明書が製品の証明にしかなっていないとの指摘を受けて出てきたものがこの
証明書です。
 


 ヰセキに社印と宇野部長の印が押してあります。
 この証明書に対しても、某消費団体の担当者は明確な数量や納品日が明記されていなく、一袋でも
無肥料培土が納品されていれば良いことになり、なんら証明書としての意味をなさない、との指摘をしました。
 実際に、某消費団体の担当者が実験用にヰセキから購入した無肥料培土1袋は1袋で個人では買えなくて伝票上は
藤本農園が購入したことにしていましたから、これでも成立してしまう書類です。
 
この間、藤本農園から今年度産米の契約に関する催促が再三なされ、担当者は伝票が出てこない限り契約は
出来ないとの姿勢を崩しませんでした。
 
そこで出てきたのがこの証明書でした。


 この証明書の留意点は
  ・日付が無いこと。
  ・発行者がヰセキ培土部からヰセキの丹南営業所という一営業所から出されていること。
  ・製品名がラブリーという表記だけで、無肥料とも肥料入りとも書かれていないこと。

  この証明書に関しても、当然某消費団体の担当者は、これでは納品されたのが無肥料であるか
そうでないかわからないということで、それぞれに無肥料と書いて欲しいと要求しました。
 ところが、藤本農園もヰセキもこれ以上は書けないという回答でした。
 そこで、ヰセキの培土部の宇野部長と話をすることにしました。
宇野部長に以下の質問をしました。
・なぜ、ヰセキともあろう企業がこのような稚拙な証明書を出してくるのか?
 証明書の様式を持っていないのか?
回答:様式は無い、今後作らなければならない

・何故丹南営業所から発行しているのか?
回答:この証明書は藤本さんが持ち込んだ伝票を藤本さんの依頼でまとめただけで、こちらが
    まとめたものでは無い。あくまでも藤本さんの伝票を元にまとめただけだ。

・全量無肥料培土と言っているが本当は化成肥料入り培土でしょう?
 化成肥料入り培土も納品していますよね?
回答:実は納品している。

・化成肥料入り培土の納品の方が割合は高いですよね?
回答:化成の納品の方が多い。

・全部化学肥料入りの培土なんでしょう?
回答:私としてはちゃんと見ていないので答えられない

・何故、きちんとした製品名を記載できないのか?簡単な事ではないか?
回答:出せないことは無いが、あくまでも藤本農園の依頼や許可がないと出せない。
    個人情報のことがあるので。

・ヰセキが個人情報だからといって正しい情報を出さないのはおかしい。企業としてきちんと
 やっていることを正確に証明するだけのことだから何ら問題が無いのではないか?
 藤本農園はこのまま嘘をつき続けると思うが、宇野さんの気持ち一つで騙されている人々を
 救うことが出来るのではないか?
回答:しばらく待って欲しい。

後日、藤本農園とヰセキからの回答は、この書類で全てでありこれ以上のものは出せないというものでした。
 
この回答を聞き、某消費団体と藤本農園との打開策をと思い、私が直接藤本さんと話したのでした。
・苗は全て化学肥料で栽培したのではないか?
・苗の葉や色、根をみれば無肥料かどうかは一目瞭然である。
・藤本農園の苗は明らかに化成肥料栽培の苗で、騙そうにも無肥料栽培している農家なら明らかである。
・苗の実験をしているのでもはや証拠もある。
・某消費団体は、正直に言えば認めてくれる。苗段階での肥料使用については申告があれば認めるので
 今から正直に言えば助かる。有機JASは認めてくれないが、経営的にも某消費団体の方が圧倒的に多い
 のだから正直に言えば経営的にも助かる。このままでは倒産の危機ではないか。

この対話を持って藤本さんは認証機関に申告すると約束しました。
私は藤本さんが全量化成肥料栽培の苗であったことを説明すると思っていました。

ところが、認証機関にはほんの少しだけ混ざったとの説明であり、某消費団体には以下の証明書を出して
きました。


またもや丹南営業所発行の証明書です。
無肥料培土は3月19日と26日に納品されたことになっています。

この証明書をもって藤本さんはハウスの一棟目と二棟目が無肥料だったと説明しました。

しかし、
・藤本農園に納品された床土はラベルが貼ってないので、どれが無肥料が誰にも区別がつかないこと。
・仮に無肥料培土を納品されたとしても、区別する意志がなかったこと。
・使用する時に取りやすいフレコンから適当に使っていたので、一棟目も二棟目も無肥料の土だったか
 どうかわからないこと。
・もし無肥料培土が使用されたなら苗の生育や草丈に違いが生じ、バラバラででこぼこな状態になるはず
 ですが、ハウス内は均一な状態であること。
  以下の写真は2007年4月29日の藤本農園のハウスの状況を一枚にまとめたのものです。


      E           D           C           B            A           @      

@からEへと順に播種されました。よって@の方が先に生育しています。
注目すべきはどのハウスにおいても無肥料と有肥との顕著な生育差なるものは全く見られないことです。
仮に途中に無肥料培土が混ざるような使い方をしたとしても、でこぼこな状態になるはずです。
 また、この説明ののち、某消費団体の担当者が一棟目と二棟目のハウス内の床土の残土を採取し、
播種実験したことろ、どちらも化学肥料培土の生育を示しました。
 
 つまり全量化学肥料入り床土であるにもかかわらず、無肥料という証明書を発行していることは、どういうこと
なのでしょうか?
 普通に考えると、藤本農園とヰセキが共謀して虚偽の証明書を作ったと考えるのが一番納得できます。
この点については、北陸ヰセキに問い合わせしたいと思っていますので、またご報告申し上げます。

10/29 福井の富田さんから「藤本農園見聞録20071029」
福井県池田町の冨田でございます。

 藤本農園の倉庫に書かれていた看板が新たに書き換えられました。

有機JASから離れられたので、それに対応されたのだと思います。
有機栽培米の文字はどうかと思いますが、藤本さんの意味する「循環型農業」や「自然農法」とは
どういうものかお聞きしたいと思います。

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 藤本農園が有機JAS認定を取り消された理由を私なりにまとめてみました。

・有機JAS圃場に化学肥料の液肥を田植え時に投入したこと。
・育苗に化学肥料入りの床土を意図的に使用したこと。
・認証機関に対して、無肥料床土であるとの証明書を提出して虚偽の申告をしたこと。
・イセキから購入した床土に貼られているラベルを製品のフレコンに貼らないようメーカーと
 申し合わせてラベルを貼らずに出荷・納品させ、化学肥料入り床土であることを隠蔽しよう
 としたこと。
・育苗期において、使用する灌水に麦圃場に散布される化学肥料の流出水や工場・生活雑排水
 を積極的・意図的に利用するなど、有機JAS法の趣旨に反すること。
・実際には一日に何度も慣行栽培圃場と有機栽培圃場への出入りをし、その際に一切の機械の
 洗浄・清掃を行っていないにも関わらず、洗浄・清掃を行っていると虚偽の報告を行ったこと。
・緩衝地帯を適切に設定していないこと、及び慣行圃場と近接する場所(緩衝地帯)の別刈りを
 行っていないにも関わらず、別刈りをしたと虚偽の報告をしたこと。
・検査員の調査に対して、一切の虚偽を行わないことという誓約にも関わらず、虚偽の事実を述
 べたり報告内容を二転三転し、前言を撤回するなど信頼関係を築くことが困難であること。
・有機JASの認定を受けていない不適切な生産物に対して格付けを行い販売したこと。

 以上、化学肥料を苗や圃場に意図的に使用するなど悪質であること、化学物質の混入をさせ
ない努力を一切しないなど法の精神を全く理解していないことが認定取消の原因だと思います。
 また、今年某消費団体の担当者が張り付いていたことによって、今年初めて無肥料栽培を行い、
その収量は反当3俵前後でした。藤本さんは、無肥料栽培当初は反当9俵、その後は8俵前後を
の収量があったと説明してきましたが、これも虚偽で、実際は平成11年より8年間肥料入りのお米
を無肥料栽培米として高額な値段で販売してきました。
これらの悪質な行為も有機JAS認定にふさわしいとは言えません。

  今回の事に関して、不利益を被った消費者に対してなんら対応がなされていないことが気に
なります。本来なら積極的に消費者支援をすべき団体もあるはずなのですが・・。

10/27 岡山の林さんから「RE:シルバーシート」
皆さん今晩は、
山下さんのコメントについてですが、もう少し追加させて下さい。
山下さんのコメントにある通り、遮光率は100%に近い物ではありません。私の使
用したシートはミラータイプです。遮光率は、9割以上はあると思います。人の目の
感覚は対数的な感覚なので、透過する光がかなり少なくなってもあまり変化を感じな
いものなのです。また、遮光だけでは駄目で、出来るだけ反射させる必要がありま
す。シートが熱を持ってしまうからです。シート自身が赤外線(遠赤外線)を放射し
てしまいます。遠赤外線を出さない物質は殆どなく、そのような物質は金箔ぐらいし
かありません。しかし、金は環境中の遠赤外線を反射しているので、金も遠赤外線を
出しているように見えますが。倉庫を覆うのにアポロ宇宙船の月着陸船のように金箔
で覆うわけにはいきません。赤外線の反射率は可視光域の反射率とは同じではありま
せんが、私の実験ではこの程度反射すれば十分だと思います。屋根に使用したシート
は農業用のフィルムではなく、住宅にも使用出来る物です。これはイスラエルから輸
入されたもので、アルミ材の純度は99.9%以上のものを使っています。反射シー
トを使う場合、物に接触させると効果はありません。必ず離して使う必要がありま
す。このようなパッシブな方法では、いずれにしても外界の気温より倉庫内の温度を
低くすることは出来ません。使用中のシートの劣化についてはあまり考えなくてもよ
いと思います。それは、杉板の下で使うので耐光性は考えなくてもよいからです。私
は身近にあるものを出来るだけ使ってコストを抑えて作りました。仮設倉庫を作る費
用は、材木やトタンを含めて12万円ぐらいでした。倉庫を建てる材料費は、かなり安
いものなのですね。これからどのようなことになるか楽しみです。

林 正弘
岡山市

10/26 岡山の林さんから「農業倉庫の壁断熱実験」
皆さん今晩は、
前回に引き続いて、仮設倉庫の断熱実験について報告します。

屋根の断熱に続いて、写真のように壁も断熱しました。使用しているシートは育苗用
のシルバーシートです。このシートを壁全面に張り、シートを16mm厚の胴縁板で押え
ました。(この空間は、もっと広い方が良いのか、検討する必要がありそうです。)
この上に8寸幅の杉板を張っているところです。杉板の最上部は1寸の隙間を空けて
います。熱せられた杉板内部の空気層は上部に排気されることになるでしょう。これ
でこの仮設倉庫は全面誘引排気される空気層で包まれる事になります。断熱には、発
泡スチロールのような物は採用しませんでした。使ったとしても、屋根などは夏の炎
天下でスチロールが溶けてしまいます。庫内空気の誘発(パッシブ型)換気装置も考
案してみたいです。
1年間体感温度を見て、良好な結果が得られれば、倉庫建設に採用します。
倉庫を建設する際には、2坪ぐらいの冷蔵庫も2機自作するつもりです。1つは米な
どの穀物保管用、もう一つはニンジンなどの野菜保管用です。作物によって保管時の
最適湿度が全く違うので分けて作る必要があります。
百姓仕事は腰をかがめる作業が多いので、体に負担がかからないような工夫が必要で
す。このような倉庫、冷蔵庫なども作業性を考えて作る必要があります。真夏でも真
冬でも、暑すぎず、寒すぎないように作りたいものです。倉庫に行くのが億劫になら
ないように作れば、将来高年齢になっても農業が続けられる気がします。皆さん体を
大切にしましょう。真夏の水田での無理な除草作業は早く止めにしたいものです。

林 正弘
岡山市
 
●やまちゃんから
林さんの目の付け所は、なかなか面白いと思って読んでいます。
ただ、ひとつ気になったのは、「育苗用のシルバーシート」です。
シルバーシートには2種類あって、ミラー(反射)効果の高い吹きつけ(表面塗布?)タイプと、
シルバー練り込みタイプがあるようです。
ミラータイプの方が断熱効果が高いようですが、使っているうちにはげてくるそうです。
それともう一つ気にとめておきたいのは、
シルバーシートは、育苗用に開発されたものですから、
100%遮光してしまうと、育苗用にはいろいろ不都合が出てくるので、
70〜80%の遮光率にして、ある程度の保温、ある程度の緑化効果を持たせるように仕組んであるようです。
 
育苗用には、ミラータイプの方が芽やけを起こす失敗が少なくて安心と聞いたこともありますが、
練り込みタイプの方が安くて長持ちするので、僕は練り込みタイプを使っています。

10/26 埼玉の後藤さんから「自然農の方向?」
羽生 雨読晴耕村舎 後藤より

稲田さん、参考文献のご紹介ありがとうございます。
ご紹介のものネットで読めるものは読んでみました。
分からないところはMOAの研究所に手紙でも書いてみようと思います。
過去の膨大な研究の中にたくさんのヒントがありそうです。

緑肥の有効な利用と管理のしやすさを整理していっているうちに
図らずも”自然農”の方向に向かっているのかもしれないなー、と。
”自然農”についてはまともに本を読んだこともなかったのですが・・・

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 羽生   雨読晴耕村舎       後藤雅浩
 ホームページhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/masa-goto
 ブログhttp://udokuseikousonnsya.seesaa.net/
 mixi日記 http://mixi.jp/list_diary.pl
  生産物情報http://udokuseikoufan.seesaa.net/
 応援ページhttp://www.saikazokuteki.com/saikazoku_pages/goto.html

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10/26 塚本さんから「再び農薬のはなし」
  その昔、山科の一灯園で農家向けの農薬の講演会があったのででかけました。
 農薬が専門の講師の先生は、人体の農薬の作用点は何万とあると言っていました。
 当然その全ては知られていないでしょう。人により体質が違うので一様にも語れません。
 高濃度の農薬に被爆してから発生するという化学物質過敏症や、農薬のアレルギーについて、
 特異体質だからと言って農薬を擁護することを許してはならないと思います。
  もう25年も前のことになります。私は農薬を開発してきた先生方の話を聞く機会に恵まれていました。
 戦中戦後の食糧増産、米の自給が悲願だった時代に、農薬の開発に大変な努力をされた人たちです。
 猛暑の中、田んぼの除草の重労働を日々体験し、水田除草剤の開発を志した方もいらっしゃいました。
 一線の開発者たちは、適切な農薬の使用は安全だとは言っていません。
 むしろ、その毒性を良く知っていたし、未知の毒性があることも知っていました。
 どのような毒性があるかを検定することの難しさも語っていました。
 そのころすでに、皆殺しの農薬ではだめだという考えを持っておられました。
 ここが試験場や普及員の先生方と違うところです。

 食糧増産のため、重労働から開放されるために、農薬は開発されてきました。
 人への毒性は人の肝臓での解毒作用に期待され、自然界へ放出されてからのことは
微生物の分解に期待されました。先に優先するものがあったということでしょう。
 安全だから世に出されたわけではありません。

 商品名ランネートのカーバメイト系殺虫剤は抵抗性のついたアブラムシにも良く効くとてもありがたい
殺虫剤です。どうしてこんなに他の殺虫剤より効果が高いかというと、本来なら認可されないほど
毒性が強いからだそうです。どうして認可されたかというと政治家を介入させ認可をとってしまったということでした。
とてもよく効いて便利なので皆さんランネートを法律で許される範囲内で目一杯使って野菜を出荷しましょう。

  私は今でも農薬を使うことがありますが、農薬散布時より、
 高濃度のガスを吸いやすい農薬調整(希釈)時や機械に農薬を入れるときが
 危険だと思います。

  化学合成農薬を使わないで農業を続けるための技術開発は難しいです。
  なんか最後はため息で終わってしまいました。

             塚本

10/25 香川の高橋さんから「Re塚本さんの除草剤の副作用」
 福井の塚本様

返信が遅くなりましたが、貴重なご意見有難うございました。
私も最近変な兆候が出始めて、特に気を使うようになりました。
今までパン類が大変好きでしたが、これを食べると全身に赤い斑点でき痒くなります。

頭の後ろには大きいたんこぶも出来ますが2日ほどで消えます。
この症状は防除した後に症状がでるので気になります。

私の周りでは無農薬のお米は食べている人は少ないし、話題にもなっていません。
やはり環境にもやさしくて、人間にも安全なお米を作りたいと思います。
田植え後除草剤をまいた田んぼにサギが飛んできて食事ををしているのは悲しいものがあります。

来年からは頑張って無農薬米を作ってみます。
塚本さん貴重な時間をさいての投稿有難うございました。

高橋

10/25 神戸の稲田さんから「投入エネルギー量に対する生産物エネルギーの計算」
稲田です。

少し古い研究ですが(30年前?)、稲作の投入エネルギー収支については、農水省の宇
田川武俊さんが研究されていて著作で発表されています。
今手元にその本がありませんし、amazonでも出てこないので絶版だと思います。
その後、宇田川さんは、MOAの研究所に移られています。何冊か本を出版されている
ので、そのデータは紹介されているのではないかと思います。

比較的手に入り易そうな宇田川さんの本
1.農山漁村と生物多様性
宇田川 武俊 編 家の光協会 版
2,625円(税込) 2000年08月 発行
2.自然農法への転換技術
全国MOA自然農法産地支部連合会 編 宇田川 武俊 著 農山漁村文化協会 版
1,600円(税込) 1998年07月

宇田川さんのデータが引用されているサイト
http://ecosocio.tuins.ac.jp/ishii/votinggreen/opinions/pet_agr.html
http://www9.ocn.ne.jp/~aslan/2050pfej.html
http://wp.cao.go.jp/zenbun/kokuseishin/spc07/houkoku_b/spc07-houkoku_b-I_2.html
---
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稲田 登
http://oryza.perma.jp/sb/
http://www.geocities.jp/yuuki11831
http://moto-foto.oryza.perma.jp/
****************************************
10/25 埼玉の後藤さんから「Re投入エネルギー量に対する生産物エネルギーの計算」
羽生 雨読晴耕村舎 後藤です。

さっそくアドバイスありがとうございます!
検討のたたき台をまとめながら
「こんなに単純にはまとめられないだろうな」と感じていました。
高奥さんのおっしゃるとおりだと思います。

田圃で使う量のガソリンより子供の保育園の送り迎えで使うガソリンの方が
はるかに多い現状ではずいぶん滑稽な試みですが・・・・・

「誰でも手軽にとりくめる楽しい稲作」ぐらいの方向性でひきつづきレンゲ稲2毛作の追求と
資材手間投入の最小限循環化を目指してみます。

10/24 宮城の高奥さんから「Re投入エネルギー量に対する生産物エネルギーの計算」
こんにちは、高奥です。

> ●埼玉の後藤さんから「投入エネルギー量に対する生産物エネルギーの計算」
> 羽生 雨読晴耕村舎 後藤より


大変興味深く読ませていただきました。

> 今はやりの二酸化炭素で比較することはできます。
> 5リットル(=比重0.78として3.9kg)の炭化水素(ガソリン)が燃焼して発生するCO2は12.3kg(A)。
>
> 360kgのでんぷん(米)として固定されるCO2は、360×(でんぷん中の炭素の比率)÷(CO2中の炭素の比率)=586.7kg(B)。
> BをAでわると47.9!
>
> ガソリンを燃やして米を作ることで、排出する二酸化炭素のなんと50倍近くを空気中から減らしてます。


ここの部分の確認なのですが、一度は、二酸化炭素が米に固定されるとしても、それを人が食べて消費すれば再び気体となって、大気中に還元するのではないかと思いますが、これは、どのように考えるべきなのでしょうか?

また、水田からの二酸化炭素の発生量を検討する場合、

・水田に投入される有機資材の分解や稲藁・籾殻等の処理により生じる温暖化ガス
・使用する農業機械の購入費(機械の開発や生産、流通過程で生じる二酸化炭素等)や修繕費(購入費と同様)相当の温暖化ガス
・水利費(土地改良事業などの工事から発生する二酸化炭素に相当)の温暖化ガス

なども、考慮すると精度の高い評価ができるように感じています。
これはエネルギー収支の計算についても同様かと思います。

 ちなみに農地から発生する温暖化ガスとしては、二酸化炭素(CO2)以外にもメタンガス(CH4)(二酸化炭素の20倍の温暖化効果)、一酸化二窒素(N2O)(同じく200倍の効果)などがあり、例えば、異なる農法を行うことで同じ炭素量の有機資材を水田に投入しても、それが分解し発生するメタンガスと二酸化炭素の割合が異なれば、それだけで温暖化への影響も大きく異なってくるかと思います。
 とは言いましても、私自身は温暖化ガスによる地球温暖化説は、大いに再検証する必要があると感じておりました。

10/24 埼玉の後藤さんから「投入エネルギー量に対する生産物エネルギーの計算」
羽生 雨読晴耕村舎 後藤より

トラクターなどの大物機械を使わずに素人でも比較的簡単に自給用の米をつくる
技術をまとめてみたいものだ、と思っています。

以前、一度、この宅急便でお聞きしたことがあるのですが・・・・・
(林さんのレポートでもこの主題で触れられていたこともあったのですが)
田圃の投入エネルギー量に対する生産物のエネルギー量の計算とは通常どのように
されているのでしょうか?ヒントを教えていただけると幸いです。
下記に友人にも教えてもらいながらちょっと計算をしてみました。
おかしなところとかの御指摘をいただけると幸いです。


今年は1反で3リットルの石油を使っています。(レンゲを砕くハンマーナイフ、田植え機、
家から田圃まで苗運びのKトラ)
今後機械を使う予定はハーベスター(脱穀機)、Kトラ(田圃から家までの米の移送)、
もみすり精米機(これは電気)。たぶん全体で5リットル/反(300坪)くらいで
納まりそうです。米の収量が6俵は軽く超えていそうなので360kgとして米のカロリー数にたいして
投入石油カロリーはどのくらいの%になるものでしょうか?

これ(↓)を見ると、ガソリンの発熱量は8400kcal/lなので、5リットルでは42000kcal。
http://www.karatsugas.co.jp/lng.html
米360kgのカロリーは…?
食品としてのカロリーを燃料の燃焼熱と比較して良いかわからないので・・・・。

ところで、
今はやりの二酸化炭素で比較することはできます。
5リットル(=比重0.78として3.9kg)の炭化水素(ガソリン)が燃焼して発生するCO2は12.3kg(A)。
360kgのでんぷん(米)として固定されるCO2は、360×(でんぷん中の炭素の比率)÷(CO2中の炭素の比率)=586.7kg(B)。
BをAでわると47.9!

ガソリンを燃やして米を作ることで、排出する二酸化炭素のなんと50倍近くを空気中から減らしてます。

10/24 福井の富田さんから「近況など」
福井県池田町の冨田でございます。

すっかり朝晩の冷え込みも厳しくなりました。
稲刈りを終えた後の後始末の時の寒さはかなりこたえます。
それに日が短いですね。

ササニシキの稲刈りも終盤にさしかかり、あと一、二日で
今年の稲刈りも終わります。
今年の秋は好天に恵まれました。

近々、藤本農園が提出したイセキの床土証明書について
書きます。
 また、東さんからもお話を頂けると思います。

それでは、失礼致します。

10/23 福井の塚本さんから「除草剤の副作用について」
 除草剤の適切な使用は、人間にとって安全か安全でないかは分からない、
というのが答えだと思います。
 除草剤が動物の体内でどのような挙動を取るのかは、
現在も調べられている最中ではないでしょうか。完全な安全性が
確認されてから世に出てきているのではないでしょう。
 農業の公的機関の先生方は、適切に使用すれば安全だというのは、
研究者、技術者として科学的事実を語っているのではなく、役所の教義(ドグマ)を語っていると思います。
 最近問題になっているのは化学物質過敏症です。人により感受性が異なりますから、

一様に安全とはいえません。甲状腺癌を引き起こすことで回収された除草剤もあります。

その薬剤だって厳しい検査を受けて認可され、適切に使用すれば安全なはずでした。
 恐ろしいと思うのは、安全だといっていた先生方は、そうではない事実が出てきたら

そのことには触れずに終わり、また、適切な使用では安全だといい続けることです。
だから、ドグマだと書いたのです。
 除草剤パラコートは体内に入ると過酸化水素を生成し続けるので、その分解が追いつかず
死に至ります。解毒は不可能です。除草剤だから人間には安全というわけではありません。
 絶対安全な使用となると、ガスマスクをしたりとかなり重装備になると思います。
 昔も今も専門の文献は読んだことは無い(理解不能で読めない)のですが、
本などから抜き出し、こんなことを書きました。

 私も、「除草剤を使わない稲つくり」に取り組んだきっかけは、
除草剤が農薬不使用の稲つくりで最後に残った農薬だったからです。
 除草剤を使っても、草以外の田んぼの生き物が死ぬわけではないので、
何で使って悪いのかと思いながら取り組んでいました。
 最近読んだ本、「雑草の逆襲」全国農村教育教会http://wssj.jp/book/book_index.htmlには、
除草剤抵抗性の草が出てきたこと。
著者の公演で、サンショウモのように通常使用の1000分の一の濃度の除草剤で
死んでしまう感受性の高い植物があることを知りました。
田んぼの除草剤を含んだ水が河川に流れ出すと、
そのような植物は絶滅危惧種になります。
 5月の連休の田植えが終わった10日後くらいに、河川の水から除草剤は容易に検出されるということでした。

 貝類は農薬を生物濃縮するということなのですが、それにまつわることも考えられます。

 人間以外の生きものも視野に入れると、農薬の副作用の種類は増えると思います。

 どうして田んぼの除草剤を使うかというと、通常使わないと米の生産量が半分以下に減るからです。
 人にも人以外の生きものにも安全だから使うわけではありません。
 正直、いまひとつよく分かっていないのに書きました。
 参考になれば幸いです。

10/23 福井の中出さんから「オフシーズンに入ったので、、、。」
赤木さんの仰る通り今年の米は粒の大きさは良く、屑米は少ないということで私も一致しました。でも、私の場合は品質が良くありませんでした。

最近の米つくりの流行で食味を良くする為に窒素分を少なくするという事が、高温という現実に対応できるかという事に疑問を持ち始めている私ですが、そのような現実に正直、訳が分からなくなってきたというのが実感です。
私は米つくりを早い方を選ぼうとしていますが、赤木さんの居る所は私からすると遅い方が良いのかもしれません。
そうなると私の頭では尚の事分かりませんが、身近な現実を選択します。

このメールの主題の除草剤に関してもその通りと思っています。
今でも除草剤を私は使用しています。していない田んぼも有ります。
私の農業に対する取り組みは、自分のやりたい農業は自分の土地と相談しろということでした。こう思うまで5年も掛かりました。
本も読みましたけどあくまで参考にしかならないと思っていますが、興味がある内容ですとまた買いに走ります。

アホやねん。

*** nakade ***

10/23 岡山の林さんから「朝日を刈り取りました」
皆さん今晩は、
放射冷却によって昼夜の気温差が激しくなってきました。早朝車のフロントガラスが
真っ白に凍り付く日が見られるようになりました。
朝日を刈り取りました。委託に出して刈取りを済ませました。私のコンバインが壊れ
て以来、コンバインを買うことが出来なくて、収穫、乾燥、調整を委託しています。
去年より半月遅く植えたのに、刈取りは2〜4日早くなってしまいました。(刈取り
は、10月16日、18日) まだ収穫まで十分時間があると思っていたのですが、
籾が急速に乾燥してきて、刈り取らなければならない状況になりました。水分は21
%となって刈り遅れとなるところだったようです。支梗はまだ青く、時期を支梗で見
ていると誤ることがあるということのようですね。刈取りを委託していたので時期を
見てくれたのが幸いしました。私だけで判断していたら誤っていたかも知れません。
私の田がほぼ最後に刈取りをしたのですが、まだ残している人もいます。刈り遅れる
と米が黒ずみ、更に胴割れの危険があります。朝日の場合は脱粒も激しく収量が落ち
てしまいます。
有機田の収量が確定しました。5俵/反の収量でした。あまりにも少なくてがっかり
です。コナギにやられてしまったようです。除草機によるタテヨコがけの後、わんさ
とコナギが生えてしまいました。もう一度除草機を走らせたいと思ったのですが、体
力が残っていませんでした。コナギの生えた部分はイネの背が低く、葉色が薄く、分
けつも取れていませんでした。これが収量に直接影響したようです。
他方、有機田ではなく、農薬も化学肥料も使わない田圃での収量は、平均6俵/反で
した。今年は、収量は少ないのですが粒が丸くつやつやと輝いていて、小米、くず米
が少ない年でした。このように収量が少なく、丸くつやつや光っている美しい米は美
味しいのですよね。私もこの新米を食べてみたいけど、何かあるといけないからと、
余分を持って在庫した古米があるので、この古米を1年間食べなければならないか
ら、新米は食べられない。百姓は新米を食べられないのが宿命ですね。古米は無酸素
保存しているので、カビも虫も来ない。

来年度のコナギ対策を考えなければならないのですが、除草機を2、3回かけるとい
うのは効果はありますが、体力的に限界がありそうです。
来年は赤木さんの菜の花抑草を試して見るつもりです。
株間33cmの超疎植は風も入り、病気にもウンカにも対抗できそうなので来年も継続す
るつもりです。

林 正弘
岡山市

10/22 岡山の赤木さんから「農繁期真っ最中」
 赤木@菜の花です。

ただ今刈り取りと籾摺りの真っ最中です。
刈り取りは原則として昼間、しばしば夕刻から夜なべ作業になっちゃいます。
午後5時頃から周囲のコンバインが次第に見えなくなって、なんや私だけになってし
まう。みんなもっとしつこくすればいいものを。夜道に日は暮れんからいくらでもで
きるよ。

 籾摺り機が唸り始めるのは決まって9時ごろ。2時間はしたいから終るのは11時過
ぎ。
もうくたくただぁ〜〜〜〜
乾燥籾を入れる26立方メートルの籾のホッパーが一杯だから、籾摺りしないことには
刈ることも出来ない。クソを出さないと食べれないのと同じね。

 この忙しい時に我が家の田んぼで親子農業体験学習がありました。
農業と環境問題をテーマにわたくしめがお話させていただき、朝日米のおにぎりで昼
食会。
 新米、搗きたて、炊きたてとくりゃぁうめーのは当たりめーよ。特に香りの強い黒
米を入れた赤飯はあっというまに食べちまった。玄米シェフで3分搗きした玄米おに
ぎりは甘みがあってうまかった。
私のためにべっぴんさんが特別に握ってくれたにぎりめしはまた格別だったねぇ。
もっと喰いてぇよー。
 
 腹ごしらえも終ったところで鎌による稲刈り体験。
 そのあと私からのスペシャルサービスで黒大豆の枝豆収穫体験。このときばかりは
家族単位で物も言わずにひたすらちぎりまくった。その気迫にはこちらが圧倒され
ちゃったよ。しーんとしてちぎる音だけが秋空に響いていた。
 最後に広い田んぼでコンバインと田植機の試乗体験。大人が側に付いて安全だけは
確保してやって、遊んだ遊んだ走った走った。

 さてと、明日も忙しいからションして風呂入ってぐいっと呑んで寝よっと。

そうそう、今年は粒張りがいいみたいで、くず米が極端に少ないね。籾枯れ細菌病も
無くきれいな籾だよ。稲麹もめったに無い。
 
 自然を愛し環境を考える百姓でした
10/21 埼玉の後藤さんから「羽生 雨読晴耕村舎より稲刈り開始」
羽生の後藤です。

とうとう稲刈り開始です。
今年は2つのテーマがありました。
ひとつは・レンゲー稲2毛作の技術の充実
いまひとつは田圃の一反あたりの石油使用量の削減

刈り始めると田圃の表面がびっしりレンゲで覆われているではありませんか!(春にここで蜂蜜をとり種をつけたレンゲが発芽したもので
まったく購入した種は蒔かずです。)

今年は9年間でいちばん田圃に手をかけませんでした。田圃に入ったのも田植え後2週間まででした。そして稲作9年目にしてはじめて田圃の
中に一本の稗も出しませんでした。
なんだかこの柔らかな田圃に感動で胸がいっぱいになりました。 
http://udokuseikousonnsya.seesaa.net/article/61748677.html
 
●やまちゃんから
たしかガソリンの使用量が、反あたり2リットルか3リットルくらいでしたね。
そんなものでいけるのかとびっくりした記憶があります。
問題は多年生雑草でしょうね。
後藤さんの創造力に期待しています。

 
10/21 香川の高橋さんから「除草剤について」
早速リストに加えていただき有難うございます。
 
私も来年より除草剤を使わない稲作りに取り組もうと思っていますが、そこで除草剤がいかに人間に悪さをしているのか
知りたくて、まずは農業試験場に尋ねたところ、「適時、適量使用すれば機械にはかからない」 との返事が返ってきました。
本当はどのようなものでしょか?最新の文献などが有りましたら教えていただけないしようか。(古い記事は参考にならないと思います)
よろしくお願いいたします。
 
高橋

10/15 京都の林さんから「メーリングリスト入会希望致します。」
山下正範様
 
お世話になります。京都府京丹波町在住の林と申します。
我が家は約20年水田作付は、近くの専業農家の方にお任せし、私自身は子供の頃手伝いをしたことはあるものの全工程を通した稲作の経験は全くありませんでした。ところがいくつかのきっかけからわずかな耕作面積ですが今年初めて稲作を始めました。約一年の間このホームページも参考にさせていただき、除草剤はメーカー推奨量を使ったものの化学肥料も極力少なくしてへの字肥効を目標にしてなんとかコシヒカリの収穫まで辿り着きました。今年は沢山反省点があるのですが、来年の稲作はおいしい米を作ることにこだわりたいと考えています。その次に無農薬に挑戦できればいいなあと目標が新たに生まれてきました。何かと経験未熟な者ですが、私もメーリングリストの仲間に加えていただけたらありがたいです。よろしくお願いします。

10/15 福井の塚本さんから「露地野菜はむずかしい。」
 初めて露地での野菜つくりをはじめました。
 まず、どの野菜をいつ播種すればいいのかちんぷんかんぷん。
 野菜の種類が多くて頭がくらくらします。
 その上に品種ごとに何が違うのかさっぱりその意味が不明。
 とりあえず種まきした白菜、ブロッコリー、菜ばなは、ダイコンサルハ虫の
猛攻を受けて、葉脈を残して全滅。
 そのうち種まきしようと思っていると次々と播種期を逃して、
仕事の合間に畝つくりをするのがやっとです。
 ハウスと比べると、空気がいい、景色がいい、風と自然の生きものを身近に感じます。

 体にも心にもいい、健康で豊かな世界だと感じます。
 その分、虫の猛攻は激しすぎると感じますが。
 これで商売になるのかを考えると今のレベルでは絶望的。

                 塚本
 
●やまちゃんから
塚本さんは最悪の年に露地野菜のスタートを切りましたね。
今年秋の虫の攻勢はすごいです。
お彼岸くらいまでに播いたり定植した野菜は、ほとんど虫のえさです。
最初はレース状ですが、そのうち丸裸になっています(笑い)
最近になってやっとまともな野菜が店に並びはじめました。
ホウレンソウ、春菊、ニンジン、ゴボウあたりは虫もあまり好かないみたいですね。
こちら瀬戸内は冬も比較的暖かくて、不織布をかけていれば大きくなりますので、
最近は毎日種まきおじさんになって、せっせこ種を播き続けています。
おとといはホウレンソウ、ダイコンの種まき。
昨日は小カブ 、姫路若菜、小松菜の種まきと菜の花、紅苔菜の定植。
今日は、水菜、サニーレタスの種まき。そして春菊、水菜、ミブナ、チンゲンサイの定植でした。

10/14 香川の高橋さんから「メーリングリスト希望」
山下正範様
 
始めまして、香川県で兼業で農業を営む高橋と申します。
最近このHPを見つけて、かなり参考にさせていただいています。
 
香川県のリンクがなくて寂しく思っています。(香川は保守的か) そこで私が頑張って除草剤を使わず稲作りに挑戦しようかと考えています。
現在は黒米とコシヒカリを60a作っていますが、来年より1haに挑戦しようかと思っています。
まずは、40aを無農薬で計画中です。
 
今までブロッコリーも作っていますが、農薬漬けで自分の体がやられそうなので、出来れば水稲を全部無農薬で作ってみたいです。
(体に良くないのが身をもって感じました)
HPの意見を参考にさせていただいていますが、拝見するほど迷いがでてきて贅沢な悩みを抱えています。
 
以上簡単で申し訳ございませんが。メーリングリストに加えてください、よろしくお願いします。

高橋


10/14 民間稲作研究所の稲葉さんから「番組放映のお知らせ」
山下さま
お元気ですか、この度浅野光彦さんのお骨折りで、グリーンチャンネル(ケーブルテレビ)でNPO法人 民間稲作研究所の歩みが放映されることになりました。ホームページ参加者のみなさまにお知らせいただければ幸いです。以下に番組案内を掲載しておきます。 稲葉光國拝

      農政番組 (月)〜(金)8:00〜8:30、(月)〜(木)16:00〜16:30放送中!!
      農林水産省の総合情報をお届けします!
     10月16、23日(火)
            農の現場から
            「本来の稲作 NPO法人 民間稲作研究所の探究 前編」
             高度経済成長期、化学肥料と農薬の大量投与により水田から生き物の姿が消えてしまいました。民間稲作研究所の現理事長・稲葉光國さんはこうした状況を憂い、有機稲作の技術を探求します。その後、成苗2本植の栽培技術、水田雑草の抑草技術を確立。兵庫県豊岡市での技術指導で注目を集め、東アジアの稲作を変革する核になろうとしています。
             NPO法人民間稲作研究所を戦後農業の歩みと共にご紹介します。

10/13 岡山の林さんから「簡易倉庫の建設」
皆さん今晩は、
現在の倉庫を追い出されるので簡易倉庫を建てています。1棟は孟宗竹で作ったス
タードーム、もう一棟は在来軸組み工法で立てている3坪の小さな倉庫です。私は、
これまで皆さんの幾つかの倉庫を見せていただき、共通していることは断熱が行われ
ていないことだと感じました。夏暑く、冬寒い倉庫だと思いました。そこで、私の簡
易倉庫を建てる際に、断熱実験も合わせて行う事にしました。
最初の写真は立てている途中の全体の様子です。片流れの屋根にしています。
2枚目の写真は、屋根に断熱材を施行した様子です。45mmの垂木に屋根板を打ち付
けその上にアルミ箔で断熱材をサンドイッチ状挟んだ断熱材、更に36mmの垂木を乗
せ、再度屋根板を打ち付けたところです。この上に角型トタンを張りつけます。こう
することによって温度350Kあたりの波長の赤外線を反射し、熱くなったトタン下
の熱空気を煙突効果で前方に排気します。

この様子を下から見ると3枚目の写真のようです。屋根が2重になっているのが分かると思います。
壁も2重にして煙突効果で熱い空気を逃がします。このようにすると冬の寒さも幾分和らぐと思います。この倉
庫の断熱実験が成功すれば本格的な倉庫の建設に入ります。実験結果は皆さんにも報
告したいと思います。

林 正弘
岡山市
 
●やまちゃんから
スタードームの方は「現代農業10月号」で紹介されていましたね。

10/11 神戸の稲田さんから「NHKスペシャル「ライスショック あなたの主食は誰が作る」
TV番組紹介。
NHKスペシャル「ライスショック あなたの主食は誰が作る」
日時:
・10月14日(日)午後9時〜9時49分
第1回 世界がコシヒカリを作り始めた
・10月15日(月)午後10時〜10時49分
第2回 危機に立つコメ産地
放送局:NHK
http://www.nhk.or.jp/special/
※再放送予定
10月16日(火)深夜【17日午前】0時20分〜1時10分
「ライスショック(1)世界がコシヒカリを作り始めた」
--
****************************************
稲田 登
http://oryza.perma.jp/sb/
http://www.geocities.jp/yuuki11831
http://moto-foto.oryza.perma.jp/
****************************************

10/11 岡山の林さんから「ウンカによるつぼ枯れ(皆さんにお詫びと、訂正)」
皆さん今晩は、
山下さんの私信メールで指摘されたことですが、ウンカが全く居なかったのは私の田
圃(2ha、10枚)でした。ところが、今日稲刈りをした人の田圃には居ました。この
田圃は、坪枯れは起こしてはいませんでしたが・・・。10月3日のメールで間違って
いたのは私でした。皆さんにお詫びします。
坪枯れを起こした部分の外周には、写真のように根元にまだウンカが居る様です。坪
枯れの外周ゾーンは薄く、そこから離れるとウンカは見当たりません。密度は下がっ
たのか、田圃では被害が広がらず、安定しています。坪枯れの部分だけは更に枯れ方
がひどくなり、枯れ落ち、へこんでしまいました。これは農薬を撒いた所も撒かな
かったところも同じです。坪枯れを起こし始めた時点では農薬を撒いても同じ事にな
るようです。
丸く坪枯れが起きるのは、ウンカの密度が高くなって、増殖の為にメスとオスが出会
わなければならないからです。鳴き声によって集中するのでしょう。分散しないと言
えるかも知れません。ウンカを集中させる何らかの力が働いていることは確かで、こ
れはウンカ同士で交信をしている以外には考え難いことです。ウンカがセミのよう
に”鳴く”ことに付いては、スウェーデンの昆学者オシアニルソン博士の研究により
知られているそうです。
坪枯れ部に居るウンカは長翅型で、飛び離れる事は出来るのですが、上昇気流がない
と飛び上がれないでしょう。秋ウンカは通常三世代目ぐらいだとされています。田植
した後、この地域での下降気流によって田圃に定着したのでしょう。
私は今年はこの地域で最後に田植をしました。また株間は33cmと広く、使用した有機
肥料の初期肥効は殆どなく、葉色は他の田圃のイネに比べると淡いままでした。坪枯
れを起こした田圃は肥料をしっかりやって、イネは初期から葉色が濃かった(黒かっ
た)ように思います。葉色の濃いイネに誘引されるようです。遅植えはウンカ対策に
もなりそうです。
来年ももう少し観察したいのですが、来年は秋ウンカの被害は無いかもしれません。
今年は、エルニーニョからラニーニャに変わった年だったので多かったと言えるかも
知れません。

写真は坪枯れ外周ゾーンに居るウンカです。右下にハシリグモ、同じ茎の上のほうに
産卵痕か吸汁痕のようなものが見えますが私には分かりません。左側茎4本目、上の
ほうに小さく長翅型のウンカが居ます。写真は1.4MBを83kBにまで圧縮しました
が、これ以上小さくするとウンカが判別できなくなります。





林 正弘
岡山市

10/9 福井の中出さんから「今年の稲作は最悪です。」
戯言です。

作況指数は平年並みなのでしょうが、私の地区は最悪です。当然、私もその通り。
品質も2等が殆どを占めました。私にいたっては規格外を出した田んぼが一枚あります。
私のような小規模兼業農家はそうですかで済みますが、地域を担っている専業農家の人はハロー1台買える程の損失と聞いています。
胴割れをJAは台風によるフェーン現象による影響だろうといっていますが、私には慰めにしか聞こえません。
温暖化によるものとしても然り。

今年を、私は機械の不良と高温に問題があったと捉えています。
それと、刈取りが遅いほどカメムシの被害が多いようでした。
その対策として、機械の不良は見つかった時に直す。後回しにしない事と点検整備の時間を意識して作る。
高温とカメムシ対策のひとつとして有効かどうかは分からないのですが、中生でコシヒカリのような比較的お金になる品種は諦め、早生をメインに栽培する(早生の品質は良かった)。
米消費と米価が下がり続ける以上、作りにくいコシヒカリでリスクを背負いたくない。

来年、失敗しても所詮小規模兼業農家。機械を現状維持すれば身は軽い。

*** nakade ***

10/9 岡山の林さんから「ヒガンバナが満開です」
皆さん今晩は、
今年のヒガンバナは咲くのが遅くなりましたが今では満開になっています。
ヒガンバナの生えている所はモグラやイノシシが掘り返すことがないようです。モグ
ラといってもこちらはコウベモグラという種で、関東のモグラとは違って体が大き
く、掘る穴は深く大きいので、畦に穴をあけられると水漏りがとても激しいのです。
関東の人にはその被害が想像できないと思います。
ヒガンバナの根や球根には有毒な成分が含まれているので、モグラやイノシシは避け
るようです。球根はこの毒を抜くと食べることが出来るそうです。救荒植物として利
用されたのでしょう。ヒガンバナを私の田圃の畦に植えたいのですが、花は咲いても
種を付けませんので、そのやり方が分かりませんでした。しかし、おそらくタマネギ
のセット栽培のように葉が枯れる6月の梅雨までに掘り出して乾燥し、夏眠させて保
管しておき、8月の盆過ぎに移植すれば根付くのではないかと考えています。これは
百姓の勘です。ヒガンバナは花が咲く頃か、花が終わって葉が出ている冬の間でない
とその位置が分からないのですね。

林 正弘
岡山市

10/8 塚本さんから・今年の追加報告
 今年は冬季湛水、3月に入ってすぐの湛水でトロトロ層を作り、
決め手は手押し除草ということで主にやってきました。
 草抑えの結果は上々でした。2年連続でできたので、
再現性がありそうということでもほっとしています。
 ところがです。トロトロ層を厚くしようとして有機質肥料を入れすぎると、
米の食味が悪くなりました。田んぼによってはすごくご飯が臭う。
 イモチもついて大減収。おかげで倒伏は免れましたが。
 有機肥料の元肥は40〜60キロでは多すぎるくらいになってしまいました。
冬季湛水は本当に肥料がいらなくなります。
 ひとつ壁を突破してもまた何か具合の悪いことが出てきて、
有機栽培への道は難しいと感じました。

 今年初めて晩生のヒノヒカリを作りました。収穫はこれからです。
 コナギがあっても茎数がコシヒカリより取れやすい。
 9月も後半になると、稲の株もとのコナギがなぜ激減している。
 コシヒカリよりご飯の質がやわらかく物足りないかもしれませんが、
晩生の稲のありがたみを感じました。
 コシヒカリばかりでは遺伝子の偏りということでよくないと私は感じています。
 何か工夫はできないかなと思っています。
 
○菜の花農法の結果

  菜の花を鋤き込んだ35アールの田んぼ。休耕を7年ほどしていました。
  漏水田。品種はヒノヒカリ。

  これくらいならいいかなと思えるほどの草の量でした。
  ひえは一部でましたが問題なし。コナギも少なめ。

  原因は、長年の休耕、菜の花すき込み、漏水田でコナギが生えにくかった、
 等、いろいろ考えられます。今年だけでは結論が出せません。

 今はっきりしているのは、春の菜の花は多くの人々をひと時幸せにできること。

10/8 岡山の林さんから「朝日、思ったほど遅くなりません」
 皆さん今晩は、
赤木さんの朝日の刈取り時期が、田植を遅くしたにもかかわらず遅くならないようで
す。
私の朝日も同様に思ったほどは遅くなりません。しかし、今年は全般的に登熟が早
まっているようです。ですから、一般の慣行農法と比べてみる必要があると思ってい
ます。現在の様子から見ると、おそらく私が最後に刈り取る事になると思います。そ
うなればやはり遅植えの効果はあったと判断するべきだと思います。朝日の場合の問
題点は、とりわけ脱粒が激しく、遅刈りになると一番に実りの良い籾から飛んでしま
う事にあります。ですから他の品種はともかく、朝日は無理に遅刈り出来ない点を考
慮する必要があります。

とにかく、地球温暖化の速度が速すぎます。百姓はこの温暖化の速度についていけな
い。今後どのような展開になるか予想できません。
ブリュッセルで開かれた国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」で採
択された報告書によると水不足の被害が数億人増加するというような事が書かれてい
ます。それによると今世紀末には6.4℃温度上昇がありうるとされている。6.4
℃の温度上昇で止まると言うわけではなく、通過点であって更に上昇する可能性があ
る数字でしょう。僅か100年という一瞬の時間でこれだけの温度上昇が起こるのは
脅威です。これほどの気候変動があって果たして農業が可能なのだろうか?過去に現
代より気温の高い時期があったのは事実ですが、時間をかけて温度変化が起こる場合
とは全く違う。
過去の出来事と同じ事が起きるというわけではないが、2億5,100万年前にあっ
た事件を調べてみると、生物史上最大と言える危機があったようです。当時の巨大な
火山爆発によって気候変動が起きたとされています。この時の気候変動で陸上の生物
の80%以上、海洋生物の90%以上が絶滅したとされています。地球大気の酸素濃
度が半分以下になり、毒性の高い硫化水素が海中に生成した。この時の温度上昇は
6℃だったとされています。

林 正弘
岡山市

10/7 岡山の赤木さんから「刈り取りました」
赤木@菜の花です。

 井原氏育種の「旭風」だけを刈り取りました。
落水を遅らせたのでじるかった。
数年前に初めて作った時は、もっと背が高くて穂も大きかったと記憶しているのです
が、
特に昨年あたりから背が低く、十分な肥料がないと分けつも取りにくくなってきまし
た。
一穂選抜しているなかで、きっと短稈・肥欲くの性質が強く出てきたのでしょう。
今年はワラが長めで穂(親穂ではない)が大きい株を選んでみようかと思っていま
す。

 温暖化の影響か稲の登熟がどんどん早まってきています。刈り取りが近くなって
やっと夜が冷えてくるようでは籾が充実しません。
 対策に遅い播種と遅く植える事をやって見ましたが、思ったほどの効果はなかった
模様です。発芽してからの日数や温度だけを感じてくれればよいものを、日照時間が
大きく影響するのでしょうか、出穂も有意差があるほどは遅くならなかったし、刈り
取りに至ってはほとんど関係ないようです。
 今年は例年より一週間遅らせたから、じゃぁ来年は2週間なら効果があるのか・・
・と考えたりもするのですが、きっと稲は減葉してでも出穂を調整するでしょう。
どこかに何か打つ手が隠れているのではと思うのですが、冷や酒で破壊された脳みそ
ではもう無理だろ〜〜。
 遅く出穂して遅く登熟した1株から増やしてみる。。。。もうそんな元気は無い無
い。
 
 林さ〜〜ん。そちらの朝日は思ったほど遅くなりましたか?結果をまた教えて。

 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通

10/3 岡山の林さんから「秋ウンカ」
皆さん今晩は、
当地では収穫を前にして秋ウンカが大量に発生しました。
驚いた人達はどこもかしこも我先にと粉剤の農薬を散布しています。農協もこの時と
ばかり農薬を売りまくっています。ポジティブリスト制など知ったものか、という訳
です。中にはマスクをせずに農薬散布をやっている人もいます。最近の農薬は安全だ
と信じきっているからでしょう。
ウンカが少し前に飛んできた時は、この地区一帯に丁度下降気流があったのでしょ
う。しかし、目に見える形で被害が見えた時はもう遅いのです。それに時間が経ち温
度も下がったので田圃にはウンカはもう居ません。ウンカの寿命は短いのです。誰も
焦って農薬をかけるばかりで、田圃に入ってウンカの確認などやっていません。全く
呆れるばかりです。
写真のように、まあるい円形のようにイネが枯れています。茶色くなって円形に枯れ
てしまった部分の外側もかなりダメージを受けています。根元を観察すると枯れてい
るのが分かります。イネが円形に枯れるのは、ウンカがセミのように鳴き声に集まる
習性があるからです。ウンカも鳴いているのですが、人の耳には聞こえません。イネ
はウンカの密度が高くなった所が養分を吸われてしまって枯れてしまいます。
幸い私の田圃は全く被害がありませんでした。

林 正弘
岡山市

10/2 千葉の野口さんから「稲作にかかるコストとウェイト」
千葉の野口です。

また台風が発生した模様ですね。
影響がないと良いのですが…。


今年のうちの稲作は、昨年同様ぐらいの出来でしたが、台風とその4日後に降った大
雨の影響で、作業が遅れに遅れてコシヒカリの刈り取りが9/20と7日ぐらいずれ
込みました。

ほとんどが天日干しのため、籾すりが間に合わず、仲買に渡す分も遅れて9/15を
過ぎたため、タダですら安い値段がさらに下がって、結構な打撃でした。


昨年の11月に長野の栂池で行われた農文協主催の稲作交流会の席で、ざっくばらん
に稲作の原価の話で時給700円という話をしていました。あれは講義の外だったか
ら、赤木さんは加わっていましたっけ?

昨年ベースでの原価計算をしたものを添付します。EXCEL2007ですが、EXCEL2000でも
開けるはずです。

開けない人のために、書いてある内容は、以下の通りです。
似たような話をブログやmixiでも書いていますが、数字はこのEXCELをもとにしてい
ます。

一百姓のつぶやき http://kaimu.cocolog-nifty.com/
mixi http://mixi.jp/view_diary.pl?id=579904333&owner_id=280084


以下、反収は7.33俵。金額はいずれも1反あたりの我が家のケースです。

天日干しでないお米は、
 固定費=54,900円
 人件費=(アットマ)700×45H=31,500円
 1俵あたり12,000円で売って、1反あたり87,960円。利益は1,560円(1.77%)
ちなみにこれが仲買に売る場合のもの。作業時間数は天日干しでないと約半分でした
ね。

天日干しのお米は、
 固定費=54,100円
 人件費=(アットマ)700×82H=57,400円
 1俵あたり16,000円で売って、1反あたり117,280円。利益は5,780円(4.93%)
ちなみにこいつは、親戚や近所向けのもの。近所のコンビニだって700円ということ
はないなぁ…。

ここで人件費を(アットマ)1,500は欲しいとすれば、(アットマ)1,500×82H=123,000円。
当然この場合16,000円では売るわけにはいかないので、うちが普通に売る天日干し米
の値段、つまり1俵あたり25,200円として、1反あたり184,716円。利益は7,616円(
4.12%)

実際のところ、稼働時間数は別として、年収600万円の人と同じ時給を考えたら、
1日12,000円、1時間3,125円として計算すると、
 人件費=(アットマ)3,125×82H=256,250円。別途儲けも50,000円ぐらいは欲しいとして、1
俵あたり49,161円。利益は50,000円(13.88%)

ようやくそれらしい金額になってきました。ちなみにこれを実現するには5kgで4,10
0円で売れば良いということになります。

このEXCEL中の固定費・人件費等の欄をみなさんのものに置き換えていくと、原価が
出るハズです。固定費は17年度の間接部門振替後の実績値。人件費の時間数は今年
度のうちの場合の実作業実績時間数です。本当は作業の詳細別に数値があるのですが、
あまりにも細かいので10項目ぐらいにまとめました。


もう1つは秋だけで運ぶ重さの話。これも書いてて驚いた話です。
(お客さま向けの通信に書いたものをもとに若干修正)

収穫に要する作業の工程は、バインダー刈りだと、
(1)刈った稲束をひっくり返す
(2)集めてハーベスタに載せる
(3)籾袋をハーベスタから下ろす
(4)畦まで移動
(5)トラックに積み込む
(6)家に下ろす
という感じ。

コンバインだと多少減って、
(1)籾袋をコンバインから降ろす
(2)畦まで移動
(3)トラックに積み込む
(4)家に下ろす
となります。

このあと、庭干しをする場合には、
(1)籾袋を庭に出す
(2)広げたものを集めて再度収納
(3)籾摺り用に乾燥機に移動(乾燥機から籾摺り機には自動で入る)
となり、

乾燥機での乾燥の場合だと、
(1)籾摺り用に乾燥機に移動する
だけで済みます。

乾燥が終わって、籾摺り時には、
(1)籾摺り後の米袋を下ろす
(2)米用冷蔵庫まで運ぶ
(3)最大10段まで積み上げる
という感じです。

工程数は天日干しの場合のもので、グレーンタンクや袋取りコンバインのものよりも
格段に重いものの移動が多いです。

これを1町6反分やるのですが、1反あたりで考えると、
 稲束は1つあたり約900g×約1465束=1.3トン
 籾袋は1袋あたり約32kg×約22袋=0.7トン
 米袋は1袋あたり30.5kg×約8俵(16袋)=0.49トン
となります。

改めて数字をみても、稲束は数があるのでトータルではかなり重いです。生の稲束を
稲架に掛ける場合でも1.5kgぐらいあったりしますから、雨が降っているとさらに
重いです。

この16倍の面積をなんだかんだいって半月の間に2〜4回程度運ぶので、延べで6
0トン以上は間違いなく動かしているのね。あらためてビックリです。
1日あたり4トンぐらいかぁ。

ちなみに、藁は大束で1反あたり約92束、1つ7〜8kg前後ありますが、これも運
ぶわけです。とても重たいハズなのですが、米と比べると不思議に軽く感じます。

#古代米がまだ残っている…

10/2 福井の富田さんから「藤本農園見聞録200701001」
 民間稲作研究所の稲葉先生よりメールが届きましたので配信させて頂きます。

「除草剤を使わない稲づくり」のみなさんへ
 
                                NPO法人 民間稲作研究所
                                            稲葉光國
 藤本肇氏の農場管理の実態やJAS法違反に関する報道をご覧になって、衝撃を受けら
れた方が多かったことと思います。小生も、まさかここまでとは正直思いませんでした。稲づくり
には極めて感の鋭い方で、新たな農法に日々挑戦されていると評価しておりましたので、冨
田氏の見聞録には大きなショックを受けました。
 藤本氏に直接確認したところ、本当に残念なことですが、JAS法違反の事実が明らかに
なり、9月25日付けで認定取消という事態に至りました。この間の経過を説明する文書が
別紙の通り、認証センターより関係者に送付されましたのでご覧下さい。
 当研究所としても、過去に同氏を認定し、現在まで会員として活動されてきましたので、
今回の事態に対し責任ある見解を発表すべく調査委員会を立ち上げ準備中ですので、も
うしばらくお待ち頂ければと思います。今回の事態を招いた背景には、藤本氏の有機農業
に関する姿勢の問題と名声への強いこだわりがあったように思います。
 ご承知のように、旧JAS法で許容されていた床土への化学肥料の使用は、改正JAS法
では禁止事項になってしまいました。多くの認定事業者がこのことで苦労されてきたことと思
います。当会としてもJAS法をクリアーする床土を7年前に開発し、 (有)日本の稲作を守る
会を通じて提供してきましたから、当然藤本氏もそのような対応をしているものと考えており
ました。ところが、藤本氏はこの開発に失敗し、化学肥料入りの床土を無肥料床土と偽って
使用し、認証センターに虚偽の報告をしてきました。
 食の安全という点からみれば些細なことのようですが、床土に留まらず、化学肥料入りの
有機肥料を使ったお米が混入するような取扱いをしたのでは、化学物質過敏症の方々に
とっては耐え難いことになります。また有機農産物の認定事業者としては、明らかな背信行
為です。
このことは日本農林規格に反するだけでなく、JAS法の取消事由にも該当することになりま
す。
 当研究所は日本の農業が危機的様相を呈し、存亡の渕にあることから、有機稲作に転
換する以外に危機からの脱出の道は無いと考え、だれもが有機稲作に転換できるような技
術開発に努力し、普及活動を行なってきました。また有機稲作に転換する方々が政策的な
支援を受けられるように有機農業推進法の制定にも努力し、推進法成立を受け農水省も
そうした方向で動き出したことはみなさまもご承知のことと思います。今回の事件がみなさまの
努力や、農水省の政策転換の動きに水を差すことになったことは誠に残念です。
同時に、富田氏のご努力によって、こうしたことが明らかになったことは、私たちの運動への信
頼を高めるうえで必要不可欠な行動であった評価し、感謝いたしております。
今後は、このことで、私たちの運動が後退しないように、最善の努力を重ねたいと思います。
どうぞ従前に変わらぬお力添えを心からお願い致します。
 
 
 
別紙
                                           2007年10月2日
有限責任中間法人
 民稲研認証センター申請者・検査員各位
                                         代表理事 井上 駿
                                          判定部長 高橋邦夫
    
    藤本肇氏の有機農産物生産行程管理者の認定取消の経過について
 
拝啓 収穫期を迎え、お忙しい毎日を送っておられることと拝察いたします。
このたび8月下旬と9月10日に、テレビ、新聞等で報道されました福井県鯖江市藤本肇氏の有
機JAS法違反について、報道の内容に誤解を生む恐れがありますので、その経過をお知らせいた
します。
 藤本氏は昨年当認証センターに有機農産物の生産行程管理者の申請を行い、認定を受けて
きました。昨年の格付実績は320トンでした。今年の申請面積1,199e、ほ場枚数61枚です。
出荷先は地元味噌加工業者、全国展開の有機農産物取扱い業者、消費者団体などです。
 当方がJAS法違反の事実を知ったのは、8月20日に当認証センターの検査員から理事の稲
葉光國に連絡があり、藤本氏が床土に化成肥料を使用しているとの情報でした。直ちに稲葉を
調査員として8月25日に藤本宅に派遣し、特別調査を行ないました。その結果、3年前より化
成肥料入り「ヰセキラブリー」を使用してきたこと。受託作業で使用した化成肥料入り有機肥料
の残りを認定ほ場4枚に散布し、その洗浄液も他の有機認定ほ場に散布してきたこと。その後
の検査格付などにも不適切な部分があったことを認め、確認書を取り交わしてきました。
 この報告を受け、8月31日に苦情処理委員会を開催し、協議の結果、直ちに有機農産物
として格付・表示及び出荷販売を停止する通知を8月31日付けで藤本肇氏に指示致しました。
また、JAS法違反の行為であることを知りながら3年間に亘り繰り返されてきたこと。化学肥料
入り床土を使用しながら「ヰセキラブリー無肥料」と明記された製造工程証明書を提出してきた
ことに鑑み、重大なJAS法違反であると同時に、当認証センターに対する背信行為であるとの
見解で「認定取消が妥当」との意見を理事会に具申しました。
 9月10日臨時理事会を招集し協議した結果、苦情処理委員会の具申どおり、直ちに藤本
氏に認定取消の通知を送付することとしました。
 一方農水省食品表示規格課はJAS法違反の疑いから、8月31日に藤本氏へ立ち入り調
査に入り、当認証センターの確認書を参考に独自の調査を行っておりました。9月10日の当認
証センター理事会の結論は農水省に報告する事項であることから、直ちに農水省担当課に出
向き、報告と善後策の協議を行ないました。翌11日に記者発表が行なわれ、記者から、わが
国の有機認証制度において生産農家である認定事業者が検査員として業務に携わったことが
発見を遅らせた要因ではないかとの指摘がありました。農林水産省は当認証センターを始め、
全登録認定機関を対象にした特別調査をすることとなり、当認証センターは9月12、13の両
日農林水産消費安全技術センターと関東農政局栃木農政事務所による事務所検査を受け
ました。
 その後、農水省食品表示規格課からはJAS法に基づき、9月21日付けで改善命令が藤本
氏に発令されました。当認証センターは業務規程に基づき、期日までに藤本氏から弁明の申し
出がなかったことから、9月26日付けで認定取消の通知、認定書の返還、有機JASマークの
抹消、有機認定圃場看板及び家屋に書き込まれた看板などの撤去・破棄を求める文書を送
付いたしました。
 この処置をもって藤本肇氏は有機農産物の認定事業者としての資格を喪失することになりま
した。
この間、新聞やテレビ局の取材を受けてきましたが、正確に当認証センターの見解が伝わってい
ない部分がありましたので改めてお知らせいたしました。 
 この度の事例は、まじめに有機農業に取り組んできた皆様や私どもにとって極めて残念なこと
です。また日本の有機農業運動にとっても大きな痛手となってしまいました。特に有機米を購入
されていた関係事業者や消費者にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げる次第です。
 当認証センターとしても深く反省するところでございますが、みなさまとの信頼関係を基礎に認
定業務が実施されていることに鑑み、2度とこのような背信行為が生じないようこころからお願い
申し上げます。
 最後になりましたが、みなさまにおかれましては、検査や格付の真最中と存じます。お身体ご
自愛のうえ、くれぐれも業務に遺漏のないよう特段のご注意をお願い申し上げます。
 

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