関東地方の実践

(6月10日)
こんばんわ。長野のてんけい農園のてんけいです。
稲作の進行状況発信ありがとうございました。
うちでは、5月27日に田植えうを行い、
翌日米ぬかを散布しました。そして、田植え後
1週間で攪拌除草機を入れ、今は2回目の除草機
押しています。早めの、除草と米ぬかが良かったのか
発芽したコナギが絶えはしないものの、泥と米ぬかで
かぶり、そこへ藻がたくさんつき、成長を抑制しているよう
です。ただ、苗の草丈がもう少しあれば、もっと深水にできた
と思います。また、報告したいと思います。
それからホームページを作成したので、観てください。
稲の様子も消費者向けですが、定期的に更新して載せています。
山下さんのホームページをリンクさせていただきましたので
うちのホームページも相互リンクさせていただければ、
大変ありがたく思います。よろしくお願い致します。
また、メールします。それでは。
てんけい農園 無農薬・有機栽培
384−2203
長野県北佐久郡望月町布施4690
tel/fax 0267−52−2460
ホームページ:http://homepage1.nifty.com/tenkeinouen
メール:tenkei.nouen(アットマ)nifty.com
小宮山 天経・奈穂

(新着の、アンケートの回答 関東地区で匿名希望)

(経営)ビニールハウス(春トマト)50アール
     水稲 120アール(うち合鴨40アール)
(除草剤を使わずに)50アール 今年、有機米の申請をするつもりです.
7年くらい、ハウストマトで、土壌消毒剤を使用しない栽培を行っています.
そのような中で、合鴨水稲会に入会、以来、米ぬか除草と合鴨除草に取り組んで、4年目です.
また、島本微生物農法に取り組んで10年くらいになりますので、黒砂糖+米酢+木酢の消毒、その他、土ぼかし、リン酸発酵肥料、リン酸ぼかし等々で無農薬を、目的にています.

(工夫といえば)一言で、土作りです.
年間堆肥を100〜120立米くらい作っていますが、ハウス土壌は、最近では、10アール2〜3トンで充分のようです(土がよくなった)

どのような小さなことでも結構です.情報があれば教えてください.(都市部では、金のことだけでつまらない話ばかりです)
農業で生計が立つようにしたい.相続税、固定資産税、食料の自給率、どれを見ても「なやみ」は尽きない.
最近では、楽しむ農業に価値を見出しています(収入の部)
年の関係かなと思っています.
(推定年齢50歳?by世話人)


(2000,5,28)
メールありがとうございます。
田植えは4月20日から行いました。
順調に生育しています。
今日は、久々の雨で除草剤をふらなかった(30a)の草取りにいきます。
地質が砂地のためトロトロ層ができませんでした。
田植え後に米ぬかをふったんですが、稲がいたんだだけであまり
効果がみられませんでした。
とりあえず、手で取ります。
2回代掻きも地質で効果が、違ってくるみたいです。
来年はほかの方法を考えます。
田植えがんばってください。
では。

KAWAKAMI
satyan(アットマ)jasmine.ocn.ne.jp.


栃木県の上野長一さんに電話することがあり、聞いてみました.(5/22
明日から田植えしようかなと、今日代かきをはじめたところだそうです.
「大麦、小麦、ライ麦などのあと代かきをして、代かき水が一部赤くなったことはあるけど、塚本さんのように全面がというのはないんですよね。だから、よくわからないなあ。
普通、麦稈をすきこんで代かきすると、ぶくぶくわいてきますよね.だから、もう1回代かきしてやると、わきがおさまるのですが、、、、
同じようにやって、草が出る田とでない田があったりして、なかなか難しいです.
ただ、今年は、草が出ないですむかなと期待しているのです.例年、植代をかくと、草が泥の中にうまく沈んでくれなくて、いっぱい浮いてくるのです.ところが、今年は、その草がないのです.」
(上野さん、続報を期待しています.今年も草が出なかったら、画期的なことですね.by世話人)

玉造合鴨水稲会(代表小長谷裕宝 こながやひろたか)
茨城県行方郡玉造町手賀1456
 会員は四人で、私以外は専業農家です。
勤務先、国際協力事業団、筑波国際センター、稲作研修指導員などをやっています。
TEL,FAX 0299-55-0292
Eメール kona-ufo(アットマ)mwb.biglobe.ne.jp

ホームページはありませんが、全国合鴨水稲会の外国向けページを担当しています。

(経営内容)
米とタバコ、米とサツマイモ、米と園芸野菜、米とサラリーマンの四人組です。
(除草剤を使っていない田んぼの面積)
 玉造合鴨水稲会の今年の合鴨水稲作の耕作予定面積は、2町3反歩です。
(開始年ときっかけ)
 1994年より。理由はそれぞれです。
  1、途上国の現状に合った稲作技術を探していた。
  2、政府は圃場面積を拡大することで、コストを下げて、外米に対抗する政策をとっていたが、
    その方針では、すぐ行き止まりが来ることが予想されていたので、その政策の対抗索としてはじめた。
  3、先進型農業を取り入れ、施設や農薬をバンバン使って営農をしてきたが、ついに体を壊してしまったので、
    方向転換をした。
  4、隣がやっていて、面白そうだから加わった。
(やり方)
 種子は、風選後、温湯浸漬60度5分。80グラム播種。
 3,3−3,5葉〔不完全葉含む〕にて、30×22センチ移植。
 その圃場で取れた分の米ぬかを戻すのみ、元肥、追肥一切なし。
 田植えの日に生まれたかもの雛を田植え後一週間目に圃場ヘ放す。反当20羽、えさはくず米。
〔工夫〕
 鴨が生まれたその日から積極的に水に慣らす。
 鴨の放飼は天気の良い日を選ぶ。
 外敵に柵の中に入られないように、万全の対策をする。
〔苦労〕
 消費がなかなか伸びない。
〔メッセージ〕
 人口増加に伴って、農業をやればやるほど、自然を破壊する構造が顕著化してきました。
 自然にやさしい農業を実践して、人間が自然から見捨てられないようにしたいです。

アンケートの収集は、メールを持っている人については、メールしてもらったほうが、後々の作業が楽になりませんか。
〔まったくそのとうりです。メールを持っている人はだいたいメールで送ってくれています。 Byやまちゃん)

   川上幸男
       千葉県旭市井戸野1360
        農業専業
         TEL 0473−63−2972  FAX 0479−63−3132
         Eメール satyan(アットマ)jasmine.ocn.ne.jp
1 経営内容
   水稲11ha   畑 ( たばこ ) 2.5ha
2 除草剤を使わない田んぼ
   去年まではありませんでした。今年から30aチャレンジしてみたいと思っています。
3 私たちの作付けしている田んぼはものすごいすなぢで水もちが悪く、除草剤を使用しても  効果が出ずに、草には苦労しています。少しですが今年からやってみます。
4、直販をやっているのですが、お客さんに安全なものを食べてもらいたい。
5、カモでいこうと思っているのです。一度失敗しているので、今度こそです。
6、まだ、皆さんの話を聞いて勉強中です。
7、農薬をできるだけ使わないといううことで、二月〜三月にかけて田んぼの周りを野焼きして  いるのですが、私たちの町で今年から、その煙が郊外になると警告され、困っています。
  私たちの地域は、温暖な気候のためか、イネミズゾウムシ、ドロオイムシ、昨年はカメムシ  の大発生でした。空中散布をしていないので、一度発生するととまらないのです。
8、コシヒカリを今日(3月18日)播種しました。すごく気温が低くて、発芽が心配です。多分  発芽のため温度が足らないのではないかと思います。カビが出るかも。

 最近考えています。完全無農薬、私にできるだろうか。労力的にもすべての作業を妻と二  人でやっているので、もし草がでてしまった時どうしようか。
 契約で納めているため。もし納めることができなっかったら。
 まだ勇気がなく前に進めません。でも今のままでは進歩がないですものね。

なんかいろいろ書きました。パソコン始めたばかりで、イネつくりも難しいですが、パソコンも難しいですね。では、KAWAKAMI

(5月28日)
田植えは4月20日から行いました。
順調に生育しています。
今日は、久々の雨で除草剤をふらなかった(30a)の草取りにいきます。
地質が砂地のためトロトロ層ができませんでした。
田植え後に米ぬかをふったんですが、稲がいたんだだけであまり
効果がみられませんでした。
とりあえず、手で取ります。
2回代掻きも地質で効果が、違ってくるみたいです。
来年はほかの方法を考えます。
田植えがんばってください。
では。

KAWAKAMI
satyan(アットマ)jasmine.ocn.ne.jp.


新海秀次
千葉県印旛郡栄町四ツ谷31
TEL 0476−95−3578   FAX 0476−95−6202

水稲作で、除草剤を使わずに、280アール。
平成4年より、合鴨農法で出発しましたが、今は、紙マルチ田植え機でやっています。ほかに仲間が8名で、約10ヘクタール紙マルチでやっております。
(工夫) いかにして波動の高い米を作るか工夫しています。
(苦労)私の周りの農家に呼びかけたりして、ヘリ防除を止めるように呼びかけて10年になります。だんだん関心を持つようになり、町もやめる方向に向かっているがまだまだです。
(訴えたいこと)下落する米価の中で、次の年も安心してつくりつずけられる米価がほしい。また、食べる人にもそのことをわっかてほしい。


須田直吉
神奈川県藤沢市石川4084
TEL0466−81−1927  FAX (同左)


(経営)酪農と水稲。搾乳牛45等、水稲4ヘクタール。ほかに、三年前から、全自動餅つき機を購入して、12月に10俵もちをついています。1俵、10万円になります。
 うち、50アールが、合鴨農法で、そこには、牛の堆肥1トン、グアノ20キロ。
合鴨水稲搾、今年で4年目になります。無農薬で、100パーセント除草できるから、同時にかもが動き回るのがかわいく、PR効果が大きい。 今年から、米ぬか除草を、1ヘクタールぐらい実行予定。成功すれば、全面積を無農薬有機栽培して、誰にも気安く食べられる価格に下げていきたい。去年から、滋賀羽二重もちを作り始めました(もちの産直用)
(やり方)ポット苗で、6月上旬に田植え、3−5日目に、放鳥して、7月中旬に引き上げて、食味に留意している。かもの解体を一生懸命勉強中。
 稲葉さんの民間稲作研究所で、有機米の認証を受ける予定です。申し込みをしました。
(工夫)農業経験50年になりましたが、77歳になっても、やることなすことめずらしく、楽しみで、安全なおいしい米つくりに挑戦しています。
牛糞対比の熟度と、反当りの量、食味と収量の関係を勉強しています。
(メッセージ)以前、井原さんの田んぼを見学に行ったときに、山下さんのお宅にお世話になりました。成苗二本植研究会の現地検討会に行き、ぽっと栽培のすばらしさに驚嘆、それ以来、合鴨でも米ぬか除草でも安心に稲作ができる自身がつき、喜んでいます。
   
    (須田さんから、学校給食に合鴨米を使っている新聞記事など送ってもらっています。スキャナが使えるようになったら、そのとき掲載しましょう)

針塚農産(針塚籐重)
群馬県渋川市中村66
TEL 0279−22−0381  FAX 0279-24-5424

(経営)米、小麦、白菜の育種と栽培、加工、販売。
育種はすべて、加工適正品種として仕事を進めている。米は、米こうじ、甘酒用とする。小麦は、ぬか床のふすまで、酵母が元気に育つ品種、たんぱく質は17パーセントある。
除草剤を使わずに120アール。昭和32年より。当時、PCPを使い、村を流れる大きな川の魚が全部死に絶えた。朝、水田の水を見に行って、白いはらを出した大量の魚を見て体中がふるえた。まさに地獄を見たのである。
さらに、昭和30年代より、有機水銀のいもち病防除のために、水田に大量にまいた。薬はぴたりと効いた。しかし、行政の進めた一統米は、米こうじの花が咲かない。有機水銀の力は、人間の「水俣病」ばかりか、麹菌にもしっかりきいたのである。
(やり方)水田の除草は田植えして7日目に、引き抜いて根がしっかりと出てきたのをよく見てから、早朝のかぜのない日に、米ぬかを30キロ丁寧に水田の中にまく。水は5センチぐらいに、少し深水に張る。平らに水を張るためには、丁寧に代掻きをして、水田を平らにする。さらに、田植え2週間目から、米ぬかでとりきれなっかたヒエが生えてくるので、動力式に除草機で、早朝走り回る。
 田のくろは、50センチくらいにしっかりと築き、8月下旬から9月上旬は25センチの深水にしている。水田は水をたたえることだ。水圧で実りがよくなる(胴割れまいがなくなる)。刈り取り10日前に、1トンの水にオリゴ糖食酢20リットル入れた50倍液を3反歩にかける。よく実る。

(工夫)@育種。自分の谷、土地にあった品種を自分で作る。止め葉が大きくて、緑が強く、太くて倒れない。特に、稲の首が太いものを選んでいる。根張りがよく、ふんばって、引き抜こうとしても、絶対に引き抜けない根張りの優れたものを育種する。
A食品加工用品種なので、たんぱく質(アミノ酸等)のバランスのよいものを育種している。特に、オリザモステチンの含有量の多いものを選んでいる。オリザモステチンはウィルスを防ぐ。
B小麦もたんぱく質17パーセント以上のものを育種、普通は13パーセント。
(苦労)日本の伝統食品は、米こうじ、麦こうじが主役である。日本酒、味噌、しょうゆ、食酢、漬物、甘酒など、1500年間にわたって、平安時代より、開発をつずけている。世界一の健康食品である。これら、発酵食品は、歴史的安全性が確認されている。乳酸菌、酵母等、小さな巨人の力である。今、小さな巨人たちの組み合わせを研究している。

 100パーセント自給を目指す。水田には100パーセント米を育てる。さらに、11月から、6月までは、小麦、菜種等、冬は二毛作すべし。



山下さん今日は、お手紙いただきました潟Aグリサポートの宮本です。
Web Siteデビューおめでとうございます。
稲作研究会全国交流大会の際の見事な司会振り、
印象に残っています。
さて、今回のホームページ『除草剤を使わない稲つくり』
の趣旨に賛同致します。
ページも拝見させていただきました。
私たちは生産者ではありませんが、
次の4点を通じて環境保全型の21世紀の農業を支援しようと考えています。
@農家のパソコン環境サポート
A農家の事業経営サポート
B農家のインフラアップサポート
C農家の生活文化サポート
とりあえず、私たちのサイト【e‐Mediaアグリサポート】

http://www.agrisupport.co.jp

ご覧戴けないでしょうか?
当サイトは農業におけるポータルサイトを目指しているのですが、
まだほんの2週間前に立ち上げたばかりです。
本当に未完成のサイトですが、
是非リンクを張らせて戴けないでしょうか!!
農家さんの直営するHPとは積極的にリンクしたいと考えています。
また、メーリングリスト(ASML)も運営しています。
参加は無料で、当サイトから申込みが出来ますので、
山下さんにも是非参加して頂ければと思います。
(一宮の斎藤さんもASMLのメンバーです。)

これからもよろしくお願い致します。


潟Aグリサポート
宮本 正一
e‐Mail:sho_m(アットマ)agrisupport.co.jp
e-media :http://www.agrisupport.co.jp
TEL:047-441-9090
FAX:047-441-9099

田丸和久(アットマ)nifty.ne.jp>

私どもの職場について、簡単な紹介をさせていただきますと、ここ千葉県我孫子市にある農場では、同じ無農薬でも畑作を中心とした農場です。今巷で話題の微生物資材「EM」を取り入れtt、最終目標としては、完全無農薬、完全無化学肥料、完全無除草剤で、いい野菜を作ることを目指していますが、病害虫、雑草問題等なかなか難問があり試行錯誤しています。
 なお、当財団は、ここ千葉県のほか、長野県筑摩郡波田町および京都府船井郡八木町西田河原篠3−1にも農場があり、中でも中でも京都試験農場では、とろとろ層で稲作の雑草対策について実績を上げております。



 お手紙ありがとうございました。大変遅くなりましたが、アンケートの答えがまと
まりましたのでお送りします。山下さんには、大変ご苦労をお掛けするとは思います
がよろしくお願いします。このホームページはすごいものになるという予感がありま
す。私は地元で「うだうだ」とやるグループ活動もしていますが、それが全国組織で
なおかつリアルタイムで可能となるのですから。こんなことは思いたくはないのです
が、情報をただ手に出来ればいいなんて狭い了見でなく、もしかしたらかつて日本の
麦、大豆作が歩んだと同じ道を辿りかねない稲作が息を吹き返すきっかけになったら
すばらしいですね。
 この企画は私にとっては非常にラッキーでした。というのは、我が家にパソコンが
来たのはほんの2ヶ月前なのです。情報化社会に対する抵抗もあったのですが、生か
すも殺すも要は自分次第なのですから。そんな訳でアンケートの回答だけでもえらい
手間取ってしまいました。
 今後ともよろしくお願いいたします。
                             ひだまり農場   
中野 陽一

     アンケートの回答

名前 中野 陽一
住所1 山梨県
住所2 北巨摩郡高根町五町田474−2
TEL 0551-47-3238 FAX 0551-47-3238
Eメール nakano.youichi(アットマ)nifty.co

@ 経営内容(仕事の内容など)教えてください
   
 水田面積2町1反のうち水稲作付け1町6反、転作田5反は小麦、大豆、小豆、ソバな
どの雑穀を作っています。畑作は露地野菜を3反、40品目くらいを、混作、間作で少
量作付け、いわばちょっと大きめの家庭菜園といった感じです。この他に、平飼いの
採卵養鶏を250羽。脱サラ就農の私達が鶏糞自給のために初めに手がけた仕事です。
販売は全て契約による直売。提携先は、60軒くらいですが、お米だけのお客さんもい
れば、野菜も卵も穀類すべてという家庭といろいろです。他に、自然食レストラン、
環境教育を主催する学校に食材として提供しています。

A 除草剤を使わずに稲を作っている田んぼはありますか。あれば、その面積を教え
てください。

 食べ物の自給自足が就農の目的でしたので、最初から除草剤は使いませんでした。
3反の
水稲作付けで始まり、お客さんが増えるにつれて面積は広がりましたが、現在1町6反
全て除草剤無しです。

B いつ頃から取り組み始めましたか。
C 除草剤を使わない稲作りを始めた動機(きっかけ、思い)などを教えてくださ
い。 

 17年前、就農した翌年に米作りを始めてからずっとです。
私達は、安全な食べ物を手に入れるには自給自足しかないと思って今住む土地に移っ
てきました。でも都会生まれの都会育ち、極端な言い方をすればナスもトマトも実が
ついていなかったら樹の区別がつかないような有様で、田植えや稲刈りも田園風景と
して眺めていただけのことで、田んぼに稲以外の草がどのくらい生えるものなか、も
し手を入れなかったら収量が半減してしまう事など、米粒を手にするまでの農家の苦
労など何も解ってはいませんでした。ただ農薬は恐ろしいものだと言う先入観から除
草剤は使うまいと思っていました。それでも聞くところによれば、這いつくばってす
る草取りは並大抵のことではないらしい、除草機押しなら何とかなるだろう、縦横に
除草機が入れられる尺角植えがいいだろうと言うことで、片倉権次郎さんの五石どり
の写真集を参考にして、折衷苗代で作った苗を夫婦二人で3反の田んぼに1週間もかけ
て手植えすることから私達の米作りは始まりました。半分遊びみたいな米作りでした
が、3番草は株元の手取りもして草を完璧に抑えたこともあって10俵近くの収量があ
りました。
 田んぼの除草に悩むようになったのはお客さんの分まで米を作るようになってから
です。いろんな事情から農業で生計を立てることが必要になりました。自然卵の販売
から始めましたが、個別の家庭への直販でしたから配達の時に、有機で米も野菜も
作っているといった立ち話から、「無農薬のお米なら食べてみたい」というお客さん
が現れ、口コミで広がるにつれて水稲の作付け面積は広がっていきました。苗取りが
大変なことから箱育苗に変わりましたが、何とか成苗に近付けたいと40グラム播種
や平置き育苗の試みを続けました。でも田植えはやはり尺角手植えでした。縦横除草
機押ししか方法はないと思っていましたから。しかし面積が1町歩を超えてくると、
経験を積んでいくら手植えが早くなったといっても夫婦2人では限界がきます。「み
のる」のポット田植機を導入しました。田植えはあっという間に終わり、活着も早く
条間除草は田植え1週間後には始められ、これはいいと思ったのも束の間、株間には
ビッシリとコナギが生えてあわてて手取りに入っても草取りが間に合わなかった田ん
ぼは収量が激減する羽目になりました。いつ終わるともしれぬ田んぼの手取り除草に
疲れ果て、「除草剤を使いたい」という誘惑に勝てたのは結局「お客さんの期待を裏
切る事はできない」という想いでした。遠路はるばる手弁当で草取りの応援に来てく
れた人、不作の年には只でさえ高い私達のお米を再生産が可能なようにと上乗せ価格
で買ってくれた人、「中野さんが無理だと思うのなら、除草剤を使ってもかまわな
い」と励ましてくれた人達など、いつしか売り買いを越えた友人関係のような付き合
いになっていたのです。今では、高めの価格設定に対しても「単に米粒の値段とは思
わない。農業環境を守るための負担分も含まれる」と言われる人もいます。

C どんなやりかたをしていますか。

 何とか手取り除草だけは勘弁願いたいということで、「現代農業」誌で紹介される
ような方法はいろいろ試してみました。合鴨は3年続けてみて除草はほぼ完璧なので
すがあまりにも綺麗になりすぎることが不満です。合鴨は食性としてどうも動く物を
好むのかやはり田んぼの中の生き物は減るように思います。当地は寒冷地でもともと
病虫害の少ない土地柄というのもあるのでしょうか?コイ除草は1年のみ、コイを冬
越しさせるための池などがなくコスト面で今はあきらめています。豊年エビはずいぶ
ん前から大発生していますが、カブトエビは今のところいない様子です。近所で海藻
粉末の入った有機肥料を使ったら大発生したという面白い話を聞いたので試してみよ
うと思っています。二度代掻き、米ヌカ除草法、緑肥鋤き込み法などはまだ3年しか
試していませんが成功不成功半々です。
 という訳で今のところ、基本的には深水、中耕除草の組み合わせです。ヒエはほと
んど問題なくコナギとクログワイに的を絞ればいいようです。株間は幅の狭い手押し
のゴロ車も使います、長いこと機械除草中心で来ましたのでこれが一番確実な方法で
す。それと雑穀を割合多く作りますが、全て転作田に作付けします。(寒冷地なので
二毛作はきつい)田んぼを4等分してブロックローテーションで回す田畑輪換をして
います。畑作2年後の田んぼは水田雑草の発生が少ないように思います。
 とはいえ、田植え機稲作に対応する除草法の確立はこれからの課題です。成苗2本
植研究会で学ばせていただくまでは水生雑草と湿生雑草の発芽メカニズムが違うなん
て事は思っても見ませんでした。コナギ対策を中心に考え、トロトロ層をどう作り上
げていくかが今からの課題です。 

E あなたの工夫しているところは、どんなところですか。
 
 今はちょっと思い出せませんが、具体的な話があれば……。

F また、あなたが苦労していることがあれば教えてください。

 田んぼによっては生育中期(7月から)に根腐れが発生することです。ちょうどイネ
ミズゾウムシの幼虫が根の食害を始める時期と重なるので、根腐れの出た稲は生育が
全くストップします。草を抑えられないと悲惨な結果になります。当地は準高冷地の
ため稲の作期が前も後ろも限りがあり、少しの生育停滞も許されない事情がありま
す。コシヒカリ、ひとめぼれの場合だと、4月中旬播種、5月下旬田植えで8月10
日頃の出穂になります。出穂まで余裕があり分けつの取りやすい農林48号も作って
いますが秋冷の早い年は登熟期間が十分取れないという問題があります。
トロ土作りを試すようになって、草は生えなかったけれども稲にも障害が出たという
失敗を経験しました。1枚の田んぼの中でも根腐れの出る所と出ない所があったり、
半耕起、表層浅い代掻きでもいつも根腐れが出る田んぼがあったりで、何が原因だろ
うと考えてきました。最近、基盤整備から外れたいわゆる水持ちの良くない田んぼは
根腐れとは無縁という事に気付き、例えば地下浸透がなくなる程耕盤が形成された場
合のように、田んぼの物理性に原因があるのではないかと感じました。昨秋はサブソ
イラーでの耕盤破砕、今年は転作田の1枚には深根性の緑肥(セスバニア)を作るつ
もりです。


G やりたいこと、訴えたいこと、聞いてほしいことなど、どんなことでも結構で
す。メッセージをどうぞ。

この間「除草剤を使わない米作り」に関するいろんな集会に参加して感じたことの一
番は、マアいろんなやり方があるもんだという驚きと共に、細かな観察力と柔軟な発
想法への敬意の念です。20年近くも除草剤無しでやって来ながら中耕除草以外ない
と思っていた自分に呆れてしまいます。、マニュアルばかりがまかり通る今の社会で
知らないうちに自分もマニュアル化人間だったのではと反省しています。考えてみれ
ば、自然界の生命活動は、そう簡単にマニュアル化できる程単純なものではない訳
で、その生き物相手の仕事である農業はとてつもなく奥の深いものだと思います。
除草機を1回位入れただけなのに田んぼが草にもならず稲が良く育ったいう経験が何
度かあります。草も発芽はしているのですが、どうも稲に生育を抑えられていると
いった感じです。除草のタイミングが良かったのか、稲には最適、草には不利な土
壌、自然環境が出来ていたのか理由はわからないのですが、自然のメカニズムは人知
を超えて複雑、微妙なものではないかと思うのです。強力な農薬などに頼らない抑草
法と言うのは詰まるところ、稲も草も含めて田んぼの中の生き物全てのバランスをど
ううまく取れるのか、何が技術的ポイントなのかの発見だと思います。考えてみれば
これはとてつもなく楽しい仕事ですよね。

このホームページの立ち上げは画期的な企画ですね。ホームページを軸にして同じよ
うな悩み?を持つ者が知り合いになり、リアルタイムで情報交換が出来るようになっ
たらすごいと思います。山下さんにはご苦労をお掛けするとは思いますが、よろしく
お願いします。

*********************************
Nakano Youichi & Nobuko
中野 陽一
e-mail: nakano.youichi(アットマ)nifty.com
山梨県北巨摩郡高根町五町田
*********************************



山下さん、今日は千葉の齋藤です。<BR>
コイン精米機では色々お世話様でした。 <BR>
ホームペーン゛や・や・や・やりましたね。<BR>
心からお祝い申し上げます。 早速拝見させてもらいました。素晴らしい企画ですね。私もどしどしメール送ります。<BR>
さすがホームページでの情報交換はレスポンスが良くいいですね。会議・討論会等も
良い事ですが、参加したくても参加出来ない人もいますし、行くにも手間暇がかる
し、 そう度々と開催できない。 <BR>
そこに行くと、パソコンを利用しては日々刻々と情報が送受信出来るし事が非常に良
い考えですね。 私は、まだまだ駆け出しですが、是非仲間にして頂き先輩方から色々な技術を取得し、私なり地域の技術の確立をしたいと考えております。今後も宜しくお願い致しま
す。<BR>
除草剤を使わない稲作りのアンケート、添付ファイル「word98」で送信します。
最後になりますが、山下さんのますますのご活躍、そして除草剤を使わない稲つくり
のホームページの発展を心からご祈念もうしあげます。

    アンケート

□ 名 前    齋藤 繁雄□ 
住所     千葉県長生郡一宮町一宮
9,122番地
□ 勤務先    千葉県茂原市役所
□ TEL    0475−42−3665 FAX 同左
□ Eめーる   shigeo@mobara.ne.jp
□ ホームページ  年内に立ち上げ予定

@         経営内容(仕事の内容など)教えてください。

水稲 60a  梨 55a  一般野菜 25a

お米は、100%顧客と年間契約
梨   贈答の宅急便そして直売所と庭先販売
野菜  直売所にて販売
      生産調整分については、梨畑に転作

私が地方公務員で休日を利用して農業をし、妻が農業している第2種兼業農家

A         除草剤を使わず稲を作っている田んぼはありますか。あれば、その面積を教えてください。  

5年前に10aから始め、3年まえから60a(全面積)を無農薬で栽培しております。

B         いつ頃から取り組み始めましたか。

6年前、EM自然農法を知り何とか無農薬で栽培出来ないかと思った。

C         除草剤を使わない稲つくりをはじめた動機などを教えてください。

 約25年前、親から農業を負かされ妻と二人でいやいやながら農地を維持する程度の農業をつい最近までやっていた。
 しかし、農薬・化学肥料をふんだんに使用する農業に以前から疑問を感じていた、特に梨の防除暦では年間の散布回数は二十何回とするよう経済連等から指導されている。収穫した梨はともかくながら散布する人間がおかしく成るのではと思っていた。

 お米も特に除草剤には危機感を感じていた。(沈黙の春・複合汚染の本を読んで何とかならないかと)

 6年前、EM菌を知り有用微生物群による自然農法に興味を抱いた。その後、EMについて毎月1回のペースで約2年間勉強をし化学肥料や農薬を使用しなくても農作物を栽培する技術の基礎が出来た。

D         どんなやりかたをしていますか。

     ◎ 収穫後、10a当りEMぼかし約100kgと生ヌカ約30kgを散布し軽く起耕 し、早生レンゲとサクラワセ(ケンタッキーライグラス)を各2kgを播種し緑肥として利用する。
 ◎ 代かき半月前に、ぼかし100kgとEM菌1号の活性液2リットルを適当な倍率で希釈し散布してハローで軽くすき込む。◎ 田植え1週間前にドライブハローにて2回仕上げ
           苗は、ポット1粒まきで約45日育苗し主茎で5.5葉位までにする と2本分げつ発生します。その苗を5月の上旬に田植えします。

          活着後、出来るだけ深水(葉身と葉鞘の別れ目まで)にし、主茎で 10枚まで深水管理しています。

  ◎ 田植え後、1週間以内に生ヌカを約50kg散布
            後は雑草の発生状況で、動力カルチをかける。最悪手取り除草
       毎年手取り除草をやっている。早々に手取りは卒業したい。

※ しかし雑草は強い、自分も雑草の様に生きたい。でも妻の文句を聞きなながら最終的に手取り除草(自分もこんなのやりたくない、でも最小限除草しないと、稲が草に負ける。)

   井原 豊さんが生前言っていましたが、「雑草との戦いは自然との知恵くらべ・地面にハイツクバッテやるのが有機農   業で無い、最新技術をもってやることだ。」と。今年は草より人間が知恵を出し頑張る予定です。

E       
あなたの工夫しているところは、どんなところですか。

ぼかし・緑肥の利用によって微生物の発生活動を活発にし、表層のトロトロ層の形成、また微生物の活動による水の濁りを期待している。3年前からドライブハローによる代掻きを実施

 化学合成物質の使用をやめ、最近、ミジンコ・イトミミズ・トンボ等の小動物が多く発生し夏ホタルが多く見られるようになった。(ホタルは家の田んぼに多い)また昨年から、浮き草が自然と発生する様になった、浮き草は水温を下げる話があるが、一面に発生してくれるとマルチングをしてくれ除草対策に良いのではと、今年浮き草に期待している。また、今年は一部コイを放流してみようかと考えています、コイには非常にゴメンナサイですが水を干しそのまま有機質として利用せさてもらおうかなと。(これって自然の掟に違反しますかね、)

F        
また、あなたが苦労していることがあれば教えてください。

 私どもの水利は、上流の山間地を利用して農業の貯め池を用水として使用しています。従ってその間、生活雑排水が混入する。又上流で農薬等の混じった水が流入すます。井戸を掘って見たのですが、水量が少なくて(2インチの管の半分位しか出ない。)水田の用水としては使い物にならない。でも水は何とかしたいと思案中 良い案があったら一報をお願いします。

G         やりたいこと、訴えたいこと、相談したいことなど、メッセージを

         やりたいこと

   (宿泊型貸し農園)
 私はあと7年で定年ですが、現代農業ではありませんが定年帰農の予定で、今時間を見つけ農業についてフル充電中です。第二の人生として肩を張らず、欲を出さず妻と二人楽しい農業を目指しています。
 都会の消費者に、農業の楽しさ、自然の有難さを満喫して頂く為宿泊型の「梨のオーナー制度」「お米の栽培体験制度」等の貸し農園の確立をしたい。日中は農作業に汗を流してもらい、夜は地で獲れた魚・野菜をつまみに一杯やりながら、人間が生きる為の糧である食料について、「新鮮で美味しいそして安全な農産物」がいかに有るべきかと言う事など、農業の大切さを大いに語りたいと考えています。

 私ども地域は幸いに太平洋の九十九里海岸に面した一年中温暖な地域で≪春は房総の花見、花摘み・我が梨園の花見≫・≪夏は海水浴、地引網≫・≪秋は収穫際≫・≪冬は温暖な地の利を生かしたイベント企画≫

お客様に農業体験以外も自然にふれあいの場を企画し、我々農家共々楽しい農業を目指しています。

◎ 訴えたいこと

(身土不二の実践)
 今までの農家は、行政・農協等の指導のまま農産物を生産してきた。米を始めとして農産物は作れば農協が売ってくれると言う状態で現在も殆どがその状態。農家自信の自主性が殆どなく、儲からなければ農協や役場へ文句を言うばかりで、自己努力に欠けている。
 私は、昨年から小さな小さな農産物の直売所を梨畑の一角に開店させ地域農家の活性化と消費者へ眞の野菜、地域農業の大切さを理解して頂くために開設した。
直売所の店名は「身土不二の里」と命名した、この「身土不二」の理念を農家の人達に確りと理解して頂き、地域農業の大切さに目覚め、楽しく遣り甲斐のある農業を確立したい。現在地元農家の人達10人で、旬の野菜を中心になるべく色々な農産物が提供出来るよう頑張っています。
 東洋の叡智、身土不二とは 端的に言うと、「風土と身体は一体」と意味。仏教の輪廻観に根ざしおり、「健康・長寿のための身食土一致」と言うことで、一般的には人間が足で歩いて(三里四方とも4里四方とも言われている)獲れる食べ物を食べることが体に良いと言うこと。

「身土不二の里」のコンセプト
我々農家は、「野菜を作る楽しみ・野菜を売る楽しみ・そしてお金を貯める楽しみ」消費者には「新鮮で、美味しい、そして安心の野菜を」それぞれ三つの楽しみを基本に奮闘中です。
 直売所をやってビックリしたことに、農家の人達が野菜を買いに来る。買った野菜は農家でも食べるそうですが、子供に送ると言うのです。買いに来る農家に畑が無い訳ではなく、畑は草ぼうぼう状態。野菜を作る技術が無い訳では無いと思いますが、作るのが面倒と思われる。
 これでは、国が食料自給率を向上すると言ったて無理、自給率アップにはまず農家自身がその方向を確りと考え、実施し直ぐそばに居る消費者に、その必要性を説明し理解してもらわなくては遅遅として進まない。
 そこで、各地域で農家の人達が「地域内の自給」「地産地消」を意識して、身土不二を実践して行くことが大切に思う今日この頃です。


鳥井報恩
千葉県立旭農業高校教員

> 前略当方でと言っても、実は娘が立ち上げたホームページですが、ご覧になってくださ い。
山下さんのアンケートには、私が直接水田を作っているのではないのでお答えで きないでおりましたが、省資源研究会の稲葉氏とかっては同じ大学で同じ高校の教員 仲間でして、彼のグループから米を送ってもらったりしているので研究会や現地見学 などにも時々協力しております。
また前回の芝会館での研究会での「宇根さんのレジ メ」には稲の哲学的位置づけで戦後の機械化一貫体系についての話は大変勉強になり ました。
わたしは今の学校で土の中に生息する小動物の観察を生徒を使って実験した り、お茶の生産者静岡藤枝の無農薬茶栽培家杵塚、園田さんを訪れ土の中に生息する 小動物の比較検討を行いました。
そこで私の研究課題は有機、無機(化学肥料)の比 較検討です。
化学肥料のどこがいけないのか、例えば燐肥料で過リンサン石灰などは、 使い方によっては作物の栽培にとって大切な成分を含んでいる気がするのです。
有機 農法と限定しても、有機と無機の境の所に存在するものについては案外さくもつ生育 にとって大切なものを含んでいるかも知れません。そのあたりの研究は有機農法のサ イドからはなされていないように思うのです。その当たりの課題を背負って今後も研 究をしていきたいと思っています。
ところが現在58才で学校では3年の担任ちょっと ハードな生活を強いられております。研究できる時間が限定されているので今年は ちょっとむりかもしれない。
山下さんのホームページ完成を期待しております。ではサラ バ
> 鳥井報恩
> http://www1.ocn.ne.jp/~agrihoon/
> agrihoon(アットマ)aqua.ocn.ne.jp
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