農園便りの紹介コーナー

皆さんが、お米や野菜のお客さんに届けている「通信」があるでしょう。それをここに掲示してみませんか。2,3年前のことになりますが、滋賀県の福原さんが、だんだん書くねたに困るようになってきてねえと、こぼしていたのが、頭に残っていますいます。
 この間、綾部の中津隈さんが『農樹通信』送ってくれて、とても面白く読ませてもらいました
最近の百姓の書くお便りはなかなか読みごたえがあります。お互いに、刺激や参考になるのではないでしょうか。滋賀の中道さんにそのことを話したら、即「いいねえ」と言ってくれたので、うれしくなって、ホームページに早速取り入れることにしました。どの分野でも、セールスの上手な人は、お客さんに、まず自分自身を買ってもらっています。楽しみだなあ。
 皆さんが発行している『通信』おくってください。Eメールか、フロッピーで送ってくれると助かります。もちろん、手書きも大歓迎。スキャナという便利な道具が合って、パソコンにコピーできます。僕は手書き派です。

(送り先)〒672ー8002 兵庫県姫路市北原328−4   山下正範
 TEL & FAX 0792−45−0576
 Eメール yamatyan(アットマ)jeans.ocn.ne.jp


てんけい通信 

2001年 3月5日号  NO,115 発行者 小宮山 天経・奈穂
てんけい農園 長野県北佐久郡望月町布施藤巻4690
TEL/FAX   0267−52−2460
E−メール   tenkei.nouen(アットマ)nifty.com
ホームページhttp://homepage1.nifty.com/tenkeinouen 

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果菜類の種まきをはじめました。
果菜類というのは、トマトやナスやピーマンなど、主に実を食べるものです。
トマト・ナス・ピーマン・辛い鷹の爪をハウスの中に蒔きました。
 いたずら好きの息子も得意げに、ポットに土を詰めています。
そして、種まきも真似するのですが、まだ2才になった息子には無理な
ようで、ばらばらとこぼしてしまうこともしばしば。あーもったいないと
怒ってしまうが、息子にしてみれば真剣なんですよね。
一生懸命、手伝おうとしていて。僕もお手伝いしているんぞって自慢して
います。
 毎年のことですが、種まきが始まるといよいよ、春を実感します。
といっても、今年は寒くて、いまだに朝晩はマイナス10度の世界です。
こんなに寒い年もめずらしいですよね。

 2月に播いたレタスやキャベツも寒さに負けずに、日に日に大きくなって
います。ちょうど双葉に本葉が出たところです。
 
この冬の間に色々と考えさせられました。

 これまで有機認証について、取り組むといいましたが、
 少なくとも、てんけい農園の野菜を食べてくださる会員の皆様は必要と
してないことがよく分かりました。それは、有機というライセンスをもとに
食べてくださっているのではなく、僕たちの生き方や僕たちの作る野菜、
試行錯誤あり、失敗あり、農業体験あり、いろいろな角度からてんけい農
園を支持して下さっているんですよね。
 栽培方法はどうなのかとか聞かれれば、会話や文書で情報公開したり、
直接、畑に来てもらいながら、説明をしてきました。
 そう今までそれで良かったし、これからもそのスタイルでいいのかもしれ
ません。
 なぜ僕が認証が取得しようかと思ったのは、今年の4月から認証制度が
実施されるなか、「有機」の認証を受けていないと、「有機」の表示をして
売ることはできないし、認証を取っていないと、本当に有機?と思われるの
もシャクにさわるし、認証を取った方が販路の選択肢は多いのでは
ないかとも思いました。有機認証の流れに身を任せてしまった方が、有利
で楽なのかなという気もしました。

 しかし、認証を取得しようと思えば、思うほど、自分の心のなかで納得
いっていない制度に、ライセンスが欲しいために、金をかけ、時間をかける
自分が嫌で嫌でたまりませんでした。認証取得に対しての自分の方向性
も見出せないまま、時代の波に乗り遅れてはならないという、不安感と
焦りだけで、認証を取るなら取らない方がいいのではないだろうか。

 自分にとって何が一番の強みか。それは、てんけい農園の会員の皆様
がいることなんですよね。認証に関わることよりも、その関係を大切にして
いくことの方が先決なんですよね。だって、認証制度が始まれば、手軽に
店先で有機野菜を好きなものを好きなだけ買えるのにもかかわらず、
それでも、てんけい農園を支持して下さるんですから。これ以上の強みは
ありません。

 流通などが求めているのは、当然、有機の識別を簡易化して、お上の
お墨付きもあるということで、店先で表示による消費者との信頼を保とうし
ているわけですから、認証は重要とされ必要になるでしょう。
僕も流通に出しているといっても、たいして出しているわけでもないので、
いらないといわれれば、かえってせいせいします。
 
 僕のようにつくる側と食べる側の直に結びつくなかで、情報公開をし、
直にキャッチボールができるのであれば、かえって認証制度を持ち込むこ
とが、せっかく築いてきた信頼関係を悪化させてしまう気もしてきました。
 もし、疑問があれば畑に来てもらえば、すべて説明できるのですから。
なかには、認証を取らないと怪しいと思う方がいたとし、僕がこれだけ
情報公開しても、認証がなければ信用できんというのであれば、どうぞ
認証の野菜をご自分でお探し下さればいいのですから。
 本当に認証を取り入れることが大事で必要だと思えば取るべきなんで
すが、こんなに迷っていて、悩んでいるものを、無理して取っても、いい
結果は生まれませんよね。認証を取らなくても広がりを持たせる方法や手
段はいくらでもあるわけですよ。
 最近の僕はどうも、めまぐるしく移り変わる農業情勢や時代の変化に
対応を急ごうとして、土から生まれる農への思い、野菜を食べてくださる
皆様との対話、自然を感じること、家族との時間、そういうものを忘れて
しまっている気がします。僕は農業情勢コンサルタンツではありません。
 理想に向かって、現実と向きあいながら、家族と共に生活もしながら、
矛盾とも闘う、百姓なんですよね。
  
 そんなわけで、認証を取得せずに、てんけい農園では今までどおり頑張
ってみたいと思います。それでも認証がどうしても必要になれば取ればい
いことだと思います。今すぐに時代の流れに対応しようとして、肝心なもの
を見失ってしまってはもともこもありません。現に、認証のことが優先し、
これから奈穂は娘の出産に向けて命を賭けようとしているのに、僕は
認証問題で考え込んでばかりで、何もしてあげてない。息子も不安げで
落ち着きがなくなっています。有機の認証の前に父親失格です。
あーなんて自分は器が小さいのだろうと思いました。自分のことばっかり、
考えていて。権威やレッテルにとらわれていて。
 少なくとも今の僕たちてんけい農園は急いで取る必要はありません。
認証の動きは視野に入れながらも、今まで歩んできた5年間に自信を
持っていこうと思います。別に有機の表示ができなくても、てんけい農園
でいいんですよね。有機認証の追い風には乗り遅れても、有機農業を
していることには変わらないわけだし。

 そして日本の農業は有機農業だけではなく、減農薬に取り組む方々も
いるわけだし、これから少しでも地球にやさしい・人にやさしい農業へ取り
組もうとする人もいるわけだし、そういう人もいて日本の農業はあるんだ
という気持ちも忘れてはいけませんよね。
 
 今回、認証問題から色々とたくさんの方々から貴重なアドバイスやご意見
をいただけたことに感謝します。また、この問題の良し悪しは別として、
本当に色々と考えさせられたことは、僕にとっていい経験になりました。

こんなメッセージをいただきました。 

 おなじみの山さんから
僕も、ちょうど同じ頃、兵庫県有機農業研究会があって、行ってきたばか
りだったのです。
種の問題、有機認証の問題、などなどジレンマだらけです。
でもね、ってことで、本音を言わせてもらおう。
種の自家採種を考えているのは、ネギと大浦ゴボウだけ。楽に採れるから。
有機認証、受けません。あんなしんどいことやっとられまへん。
「おまえは、身近に消費者がおるからそれができるんやろ」といわれれ
ば、まったくそのとおり。僕は、「日本の農業の明日のために」百姓をす
るつもりは、まったくありません。
自分や自分の家族の生活のためにやっています。
ただ、同じやるなら、楽しく、生き生きとやりたいだけです。

てんけいさん、あんた一人で頑張りすぎてない?
奥さんや子供、淋しい思いしてない?
山登るとき、一番ペースの遅い人にあわせて登るでしょう。
今奥さん、きっと、大きいおなかと、子供二人(もうすぐ3人)かかえて、
とても歯がゆい思いしてるかもね。

いや、そんなえらそうな言い方できへんな。
僕が、いつも、わが奥さんに説教されてます。
「あんた一人で百姓してると思ったら、大間違いやで、」と

「牛や鶏飼いながら、、、、、、」
できるといいね、
子供が学校に行きだして、手が離れた頃に。

あかん、今日は、えらそうなこと言うてもた。
では、また

 岐阜のダライヤマさんから
認証問題大変そうですね。
認証に限らず僕もてんけいさんと同じような矛盾をたくさん感じながら抱
えながら農業しています。少しづつ矛盾や疑問を自分の中で消していこ
うとしていますが多分農業人生最後まで多くの問題を抱え続けるんだろう
な〜と思います。
でも矛盾を抱えるのはそれだけ社会的なつながりや関係が深まってきて
いることの証でもあるのかな〜とも思うんです。
だから自分の場合、矛盾を感じたらそんなことを感じられる自分がちょ
っと可愛らしくなります。
「よくぞ矛盾を感じた。褒めてつかわすぞ!」なんて人知れずかすかに
自分を褒めてあげる。

最近のマイテーマは「長く続ける」ことです。
僕たちが農業始めてからたった数年間でいろんなことが変わりましたね。
村のジーちゃん達は死んでいくし、WTOは襲ってくるしでこれからの数
年も多分どんどんいろんなことが変化していくでしょう。
どっからでもかかってきやがれ!と書き込みさせていただいたことがあ
りますがあれは本音です。どうやって乗り切っていくか、はたまた失敗す
るか自分でも楽しみです。
「長く続ける」ためには、恥ずかしながら、現時点まだまだ実力のない僕
は大多数の田んぼに最低限とは言え除草剤を使うでしょう。
でも、長く続けていれば山下さんを始め自分の試みや多くの農業者から
たくさんのヒントをもらえるはずだと思います。
長く続けて、いづれいつの日かきっと無農薬田を増やします。

農業や沢山の百姓仲間や村や地域が元気でなくては・・
とても僕一人で長く続けることは出来ません。
その中で化学肥料や農薬を使う百姓(あまりにも節操のないところは
ダメですが)から、あくまでもピュアにこだわる百姓までみんな同志、仲間
だと思っています。
てんけいさんのように、私もいつも他の百姓の苦労に思いを馳せること
ができるような人でありたいと思うのです。
認証か非認証、ピュアかどこまでピュアでないかなどは確かに方法は違
うけど方向は同じ筈だと思います。
以前長野の新規の会でトラクターは何馬力まで自然か?
などという摩訶不思議な論議になったことがありますが結論は19馬力ま
でなそうで・・さっぱりその根拠がわからなかった。
自然耕の人、機械は使わないと胸を張っていたけど籾運びは軽トラのか
わりに牛車?電車にも乗らないんだろうか?
川口由一さんだって講演会に新幹線を使っていますよね。
どこまでピュアを求めつづけても、矛盾を他人から突かれるまでもなく自
分自身疑問が湧いてくると思うのです。

みんな矛盾を抱えて生きている。
でも、方向が違わないなら大丈夫、みんな仲間(笑)
農薬だって消費者の安全の前に、自分の健康を害すから
百姓だったら誰もが使いたくないはずですよね。
どこまでピュアかは大切で勿論僕自身目指してきますが、反対に農薬
を使わざるをえない多くの仲間達の苦悶にも目を向けていきたいとも思
ったりします。
なんて・・まだまだ自分のことで精一杯ですけど。そん
な自分がまたもやカワイラシイ。うっふん。

 M.Yさんから 
有機認証についてのお考えを読ませて頂き、会社勤めをしていた頃の
夜遅くまでJISの認定を受けるための作業をした事を思い出しました。
 私は今は一線を退き、年金生活をしているものですが、学校を卒業して、
150人程度の中小企業の、メーカーの技術者として就職し、直ぐにJIS
マーク取得の業務に携わることになりました。その時に何か空ろな思い
になったことが、しばしばありましたが、JISマーク表示の認可をうける
ことが出来ました。その後JISマーク無しで独自に開発した製品も販売
するようになりました。

 それから30年位経って、有る一定年数ごとに官庁に提出していたJIS
製品の生産状況の報告を製造技術の責任者として、止めることにしました。
止めても製品の販売に支障を来すことは無い状況になっていたからです。

 JISマークを製品につけて、製品を市場に出す・・・・・・・
 「有機栽培」と言う名前のついた野菜を市場に出す・・・・・・・

 一般の社会では権威者から頂いたレッテルを着けていた方が通りが
よいことは確かです。然しこれからの世の中はどうでしょうか? そのレッテ
ルが何時まで通用するか?だと思います。通用する間はそのレッテルを
商売に利用することも一つの選択肢なのかもしれません。スーパー・流
通のセンターのような所のてんけい農園としての出荷割合が今大きけ
れば無視するわけにはいかないでしょうね。
 確かに
 >認証は通過点
となるのでしょう。経営的な判断は流れ、変化に対応するようになされる
のでしょうから。

 先日ある主婦の方が、こう嘆いて居られました。
最近は「今日は何処どこ産のこうゆう品物が入ったよ。こうゆうふうに料
理して食べると美味しいよ」と話し掛けて商売する店がなくなった。 と

 私の昔のJIS受審に感じた空しさは何であったか?を考えて見ました。
商取引が双方の信頼関係でなされるのでなく、第三者(お上)に依存し
なければならないということにあったようです。
 しかし当時の経営者の立場からすれば、製品の市場を大きくしたいし、
同業他社に引けを取りたくなかったので、お上の威信を利用したかった
と思います。

 日本国内のお上依存体質は、そう簡単に変化しないと思います。
そのような(お墨付きがはばを利かす)世の中で商売をする戦術として
は(戦略ではなく)認証制度を利用するのも止むを得ないことではない
かと思います。
 そして有機農業を発展させて、ゆくゆくは仲間の皆さんと地場産業と
しての有機栽培のブランド名を獲得するようになってください。(そした
らお墨付きは不用になるでしょう。)大変でしょうが、ご精進下さい。
 
 てんこさんから
私の食べる人との関係は、普通の農家の人はただの「理想」だといわれ
ると思います。
良く分かっているのですが、私はそれを求めていきたいと思っていますし、
それが出来る環境にいる事を幸せに思っています。(両親が勉強させて
くれたおかげで、個人で現金を稼げる技術を身に付ける事が出来ました。
感謝です)
ただ、てんけいさんの場合はこどもさんもこれからだし、やはり教育には
お金もかかる事です。これから20年は考えに反するところも我慢しなくて
はならないのかもしれませんね。
将来お子さん達が何に携わっていかれるようになるかは解りませんが、
自分らしく生きる為の教育は必要だと考えます。(今一番大切にしなけれ
ばならないものを追いかける父親の後姿を見せる事も教育の一つです
が・・・。)
お子さん達が自立なさってからてんけいさんの考える通りの生き方をなさ
っても良いのでは?
のんびり行きましょう。ある程度は妥協しながらね

 Nさんから
確実に春に向かっておりますね
この冬最後の通信読みました
10万円の負担は大きいですね
私の店では、地元の農家との契約で毎週野菜を
とりに行きますが、有機栽培・低農薬です
お店に並べるときには、あえて有機とか、無農薬など
表示しません
八百屋さんや、スーパーで野菜を求め、1円でも安い方で
買う人は当店には来ないのです

この店の物ならば大丈夫、と思ってくださる方しか
来店されません
ですから、認証も必要ありません
ようは、生産者とお店、お店とお客様の信頼で商売します
この店が薦めるものなら安心して買える
こういうお店にしたいと、いつも思っています
たとえ、てんけいさんが認証をとらなくても
私は平気です
春の野菜を心待ちにしております

この他にも多数のアドバイスやご意見をいただきました。
本当に貴重な貴重な僕の財産です。ありがとうございました。

味噌づくりに参加しませんか?
 
今年で4回目になります。農園で収穫した大豆・米に塩は天日塩を
使用しています。昔ながらの手作り無添加味噌を仕込みにきませんか?
 
日時:4月29日(日)みどりの日
時間:午前9時集合
場所:てんけい農園自宅前
持ち物:昼食・軍手・長靴 *特製の味噌汁はこちらで用意します。
参加費:無料(つまみ、酒の持ち込み大歓迎)
*誰でもご自由に参加できますので、お友達もお誘い合わせ下さい。
参加希望の方はご連絡下さい。
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てんけい通信はお野菜をお送りしているお客様に発行しているものです
が、より多くの方々に読んでいただきたいと、転写しました。

このメールマガジンは下記の二つのルートで配信しています。
・インターネットの本屋さん「まぐまぐ」(マガジンID:56070)
http://www.mag2.com/
・メールマガジン立ち読みスタンド「マッキー」(マガジンID:tenkei)
http://macky.nifty.com/

メールマガジンの購読解除・変更は
・まぐまぐの方:http://www.kaijo.com/
・マッキーの方:http://macky.nifty.com/check.htm



山形の石井です。
メールありがとうございます。
こちらは、まだ雪が融けず、ビーニールハウスの準備もままなりません。

通信のコーナーと言うのがありましたので、まぐまぐで配信したものですが、良かっ
たら載せていただこうと思い、添付します。

デジカメ画像もいろいろ撮っていますので、必要なものがありましたら、送ることも
出来ます。

今後ともよろしくお願いします。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
  「いのちのたね」である農業
山形新庄発 イシイファーム だじゅ。

Eメール:ishii(アットマ)oregano.ocn.ne.jp
URL :http://ishiifarm.com

石井昭一

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 



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          〓山形県新庄発『いのちのたね』〓  
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                            <創刊号>99/10/3
                             配 信: 369部




「収穫の秋、僕は種をまく」
============================================================= 
             
              ■Web『いのちのたね』もぜひご覧下さい。 
               http://shinjo.dewa.or.jp/ishifarm/




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■発刊の辞■
-----------------
僕のような不精者が、なぜメールマガジンのようなものを
出すようになったか?・・。自分でもよくわからないのだが、
機会を与えてくれ、協力を惜しまない(?)とまで言ってく
れた友人のH君に感謝します。
 そして、このメールマガジンを通し、日本の食生活・農業
というものをまっとうなものに変えていくことの一石になれ
ば、この上ない幸せであります(かなり大げさですが・・)。


-----------------
■自己紹介■
-----------------
山形県新庄市。田んぼしかない農村で米を作っている、自
称農業青年、石井昭一です。就農(農業に就職する)して、
早11年が経ちます。もうベテランの農家・・。と言いたい
ところですが、なかなか試行錯誤の連続で、「最高の技術」
を持つまでにはいたっていません。営農内容は、ほとんど米
単作で、自家用野菜・ニワトリをやっている程度です。


-----------------
■これから■
-----------------
とうことで、このメールマガジンでは、いったい何をして
いくのでしょうか。自分からの発信だけではすぐにネタが尽
きてしますだろうし、長続きもしないかもしれない(たぶん、
きっと)。ということで、毎回あるテーマを決めて、読者の
皆さんと意見交換など出来ればこれ幸いです。


----------------------------------
■第1回テーマ「米の価格」■
----------------------------------
ということで、勝手に決めさせてもらいました。米にまつ
わるいろんな想い。こんな米を求めている。こんな米を作っ
ている。等もからませ、米の価格ついていろんなご意見をお
願いします。とりあえず僕が話題提供と言う形でかきます。


-----------------
■米の価格■
-----------------
 今市場ではいろんな米があふれています。10kg3000円
を切る米があったり、5kg3000円の米があったりします。
まったく倍の価格です。しかし、どうやって10k3000円の
米が出来るのか。農家としてもとても不思議です。
 昨年の場合、農家出しの価格で玄米60kg18000円ぐらいの相
場でした。これに現地での集荷手数料500円。東京まで運賃
500円。卸マージン。販売店マージンを加えると、どう考え
ても10kg4300円以上になってしまいます。実際、10kg
3000円で売っている所で、玄米30kg10000円で売
っていたりもするのです。こう考えれば、10kg3000円の
米は、まともなものであるはずがないでしょう。
 ところが、その市場価格につられ、産地での価格(農家出し)
まで下がってしまいます。今年などは全国的な豊作ということ
で、玄米60kg15000円という話にまでなっています。
こうなってくると、まっとうな農業は出来ない。本当にそんな
ところまできてしまったように想います。
 
 出来るだけ安い化学肥料を使い、農薬を多量に使用し、出来
るだけ単位当りの収量を上げようとするのです。農業は土作り
だ!とは所詮夢幻と化しています。
 うちで産直している米は、10kg4400円(あきたこま
ち、減農薬・減化学肥料栽培)が最低価格なのですが、これ以
上安くてはちょっと厳しい感じです。じつは昨年まで、10k
g4000円で売っていたのですが、より農薬・化学肥料を減
らすと言うことで、値上げをした次第です。この時代に値上げ
など・・。と思われるかもしれませんが、これが本当にぎりぎ
りの線に思います。

 環境破壊に向かうか、環境保全に向かうか、いろんな道があ
ると思いますが、農産業ではなく農業である以上、僕としては
後者を選ばざるをえないのです。
 ということで、皆様よりのご意見をお待ちしています。編集
の都合上、10月17日をめどにお願いできればと思います。

                      ではまた。

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<発行>(有)イシイファーム 山形県新庄市昭和155
       http://shinjo.dewa.or.jp/ishifarm/
       ishifarm(アットマ)mail6.dewa.or.jp
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本誌は☆インターネットの本屋さん「まぐまぐ」でお届けしています。
( http://www.mag2.com/  )ID:0000017618
  http://shinjo.dewa.or.jp/ishifarm/mm/index.html
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   ★次の第2号は...(11月上旬発行予定)どうぞお楽しみに!
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Copyright(C).1999 BNK MEDIA  <本誌著者も月1回連載中>
                ■『週刊◇山形メールマガジン』 
               http://www3.zao.or.jp/~bnkpro/ymm/

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          〓山形県新庄発『いのちのたね』〓  
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                            <第6号>2000/04/11
                               配 信:449部



「そろそろ種まきです」
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                  ■Web『いのちのたね』もぜひご覧下さい。 
                   http://ishiifarm.com

   
もう4月も半ばだと言うのに、まだ田畑には雪が残っています。
昨日は雪なんかも降ってきました。本当に寒かったですよ!
ビニールハウスの所は、ようやく消え、なんとかビニールを張
りたいと思っているのところです。

本当は、13日頃に種まきしたかったのですが、天気の影響で
仕事が遅れ、17日頃にづれこみそうです。そろそろ「芽出し」
という作業で、種もみを発芽させ、種まきの準備もしなければ
なりません。

いつも何だかんだと忙しい日々を送っているのですが、今年は
特に忙しいです。実は、先日(4月7日)に長男が産まれまし
た。毎日病院に行ったり、妻が担当していた仕事をしたりと、
パタパタパタと飛び回っています。忙しさにかまけ、まだ名前
も決めていない始末です。ひどい父親ですね・・・。
それはさておき、この子供も健やかに育ってくれるよう、今年
も安心して食べられる、おいしい米を作らなくてはいけません。
父は、がんばります。

今年からは、普通栽培(と言っても、減農薬栽培なのですが)
の米も、100%有機肥料を使用することにしました。育苗段階
からですので、結構なコストもかかりますし、度胸も必要でし
た。でも、化学肥料が土に及ぼす悪影響を考えると、1日でも
早く廃止したいと思い、全廃にいたったのです。もちろん、家
畜糞尿の問題もありますので、生の堆肥等は使わず、きちんと
発酵させた肥料を使うようにします。今、続々と有機肥料が届
き、小屋は肥料であふれています。使用する肥料の詳しいこと
などもホームページ上に載せていますので、ぜひご覧ください。

昔から「苗半作」といって、苗の出来が米作りの半分を左右する
とも言うくらい大事な作業です。気を引き締めてがんばってい
こうと思います。

また?あまり時期を空けずに、発刊したいと思いますので、皆
さんからのご意見ご感想など頂けましたら、とても嬉しいです。
それではまた。

             イシイファーム    石井昭一



追伸、ホームページ、ほぼ毎日更新していますので、
ぜひ見に来てください。
http://ishiifarm.com
ishii(アットマ)oregano.ocn.ne.jp


***☆お知らせ1「いつもご注文ありがとうございます」***********************

 ■いつもお米のご注文をいただきありがとうございます。
  山形にの幻の米とも言われる「さわのはな」。普通は「梅雨時期になると米が
  まずくなる」と言われるのですが、「さわのはな」は違います。かえって美味
  しくなるのです。ぜひ、この違いをお試しください!!
  
http://ishiifarm.com
  
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***☆お知らせ1「ご感想よろしく!」***************************************

 ■みなさまからのご意見、ご感想、ご要望などを随時お受けいたしております。
  下記メール宛先までどしどしお寄せ下さい。
 
  ishii(アットマ)oregano.ocn.ne.jp

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<発行>(有)イシイファーム 山形県新庄市昭和155
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本誌は☆インターネットの本屋さん「まぐまぐ」でお届けしています。
( http://www.mag2.com/  )ID:0000017618

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   ★次の第7号は...(5月中旬?発行予定)どうぞお楽しみに!
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Copyright(C).2000 ishii shoichi 


  
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***☆お知らせ1「投稿大募集!」******************************************* 

 ■みなさまからのご意見、ご感想、ご要望などを随時お受けいたしております。
  下記メール宛先までどしどしお寄せ下さい。
 
  ishii(アットマ)oregano.ocn.ne.jp

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